イランのブシェール原子力発電所の操業開始は、ロシアがパートナーに対して自ら負った義務および国際法の規範を遵守することを示し、確認する出来事となった。
これはロシア国営原子力企業ロスアトムの社長が、21日に予定されているブシェール原発の稼動開始を前に、プーチン首相に送った報告書の中で述べられているものだ。
社長はブシェール原発の建設は巨大な国際的プロジェクトだが、その実現の鍵を握っているのはロシアであると強調していた。
21日には1年前にブシェールに供給された燃料を積んだコンテナの封印が解かれ、燃料が原子炉へと移されはじめ、それによって原発の稼動がスタートする
原子力の出力は1千メガワットだ。
このプロジェクトには、話せば長い経緯がある。原子力発電所の建設が始ったのは、1974年のことで、先ずはドイツのシーメンス社の専門家たちが手がけた。しかしイランでホメイニ師率いるイスラム革命が勝利した後、ドイツはイラン側のパートナーとの協力を凍結、ドイツはアメリカが提唱したイランへのテクノロジー技術設備の供給禁止措置に加わった。
そしてやっと原子力発電所の建設が可能になったのは、1999年の事で、この契約に調印したのはロシアのアトムストロイエクスポルト、そしてイランイスラム教共和国原子力エネルギー機関だった。この契約に従ってロシアは一号炉の建設に参加した。それ以外にブシェール原発に原子炉を一基、そしてそのための燃料の供給とイラン人専門家の養成に関する合意が達成された。そして3年後、双方はロシアが原発建設を全て完了する事に付いて合意に達した。
イランのブシェール原発では今一度、ロシアの原子力エネルギー技術、そしてエネルギー産業の可能性が示された。
そう語るのはアトムストロイエクスポルト社の報道担当官だ。
「ブシェール原発はユニークな施設だ。世界に同様なものは他に無い。
アトムストロイエクスポルト社はロシアの設備を、ドイツのプロジェクトによって造られた部分に、加えて一つにする事に成功したばかりでなく、この
原発建設にはすでにドイツから運ばれた約1万2千トンもの設備を利用した。
また担当者たちは、ロシアのテクノロジーをすでに据え付けられている設備に適応させるために、一つのまとまった一連の、独創的とも言える技術上のアイデアやノウハウを開発し適用することになった」
報道担当官は、このように指摘している。
ここで再び指摘しておきたいことは、イランにおける原発建設は、国際法の規範を非常に留意し、非難の余地なく遵守し、IAEAの厳しい監督の下進められたという点だ。事実上このプロジェクトの実現は、世界のあらゆる国には作業が透明になされ、然るべき国際機関の監督下、それが行われるのであれば、平和目的での原子力を利用する権利は、どの国々にも持っているという事を示した。
ラヴロフ外相の表現を借りるならば、ブシェール原発は、イランを核拡散防止体制に引き止める、まさに錨の役目を示すものとなった。
今のところイラン指導部が、世界で一定の不安を呼び起こしているウラン濃縮問題において、今後どういった立場を取るのか明らかでないが、すでに今の段階で確認できることは、このプロジェクトのお陰でイランの前には、軍事目的でない発展した原子力エネルギーを持つ国の仲間入りを果たす完全な展望が開かれつつあるということだ。IAEAの専門家達が、ロシアの原子炉は世界で最も確実で信頼性の高いものの一つと、認めている以上ロシアとの協力は、それをまさに促すものにと(?)違いない。
※(?)は音声が途切れて聴き取れず
8月20日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル
これはロシア国営原子力企業ロスアトムの社長が、21日に予定されているブシェール原発の稼動開始を前に、プーチン首相に送った報告書の中で述べられているものだ。
社長はブシェール原発の建設は巨大な国際的プロジェクトだが、その実現の鍵を握っているのはロシアであると強調していた。
21日には1年前にブシェールに供給された燃料を積んだコンテナの封印が解かれ、燃料が原子炉へと移されはじめ、それによって原発の稼動がスタートする
原子力の出力は1千メガワットだ。
このプロジェクトには、話せば長い経緯がある。原子力発電所の建設が始ったのは、1974年のことで、先ずはドイツのシーメンス社の専門家たちが手がけた。しかしイランでホメイニ師率いるイスラム革命が勝利した後、ドイツはイラン側のパートナーとの協力を凍結、ドイツはアメリカが提唱したイランへのテクノロジー技術設備の供給禁止措置に加わった。
そしてやっと原子力発電所の建設が可能になったのは、1999年の事で、この契約に調印したのはロシアのアトムストロイエクスポルト、そしてイランイスラム教共和国原子力エネルギー機関だった。この契約に従ってロシアは一号炉の建設に参加した。それ以外にブシェール原発に原子炉を一基、そしてそのための燃料の供給とイラン人専門家の養成に関する合意が達成された。そして3年後、双方はロシアが原発建設を全て完了する事に付いて合意に達した。
イランのブシェール原発では今一度、ロシアの原子力エネルギー技術、そしてエネルギー産業の可能性が示された。
そう語るのはアトムストロイエクスポルト社の報道担当官だ。
「ブシェール原発はユニークな施設だ。世界に同様なものは他に無い。
アトムストロイエクスポルト社はロシアの設備を、ドイツのプロジェクトによって造られた部分に、加えて一つにする事に成功したばかりでなく、この
原発建設にはすでにドイツから運ばれた約1万2千トンもの設備を利用した。
また担当者たちは、ロシアのテクノロジーをすでに据え付けられている設備に適応させるために、一つのまとまった一連の、独創的とも言える技術上のアイデアやノウハウを開発し適用することになった」
報道担当官は、このように指摘している。
ここで再び指摘しておきたいことは、イランにおける原発建設は、国際法の規範を非常に留意し、非難の余地なく遵守し、IAEAの厳しい監督の下進められたという点だ。事実上このプロジェクトの実現は、世界のあらゆる国には作業が透明になされ、然るべき国際機関の監督下、それが行われるのであれば、平和目的での原子力を利用する権利は、どの国々にも持っているという事を示した。
ラヴロフ外相の表現を借りるならば、ブシェール原発は、イランを核拡散防止体制に引き止める、まさに錨の役目を示すものとなった。
今のところイラン指導部が、世界で一定の不安を呼び起こしているウラン濃縮問題において、今後どういった立場を取るのか明らかでないが、すでに今の段階で確認できることは、このプロジェクトのお陰でイランの前には、軍事目的でない発展した原子力エネルギーを持つ国の仲間入りを果たす完全な展望が開かれつつあるということだ。IAEAの専門家達が、ロシアの原子炉は世界で最も確実で信頼性の高いものの一つと、認めている以上ロシアとの協力は、それをまさに促すものにと(?)違いない。
※(?)は音声が途切れて聴き取れず
8月20日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル