中国が抱える第三の課題、それは朝鮮半島の非核化だ。中国は公式に認められた核大国であり、核保有国クラブのメンバーだ。中国はこの会員制クラブに新しいメンバーが加入することを好まない。
こうして見るように朝鮮半島における、中国の目的意識が厳格な優先順に序列されているということは重要なことだ。
おさらいすると第一に朝鮮半島の安定。第二に韓国の伸張の抑制、第三に朝鮮半島の非核化。こうした順番だ。
この序列に鑑みれば、中国政府のこの10年間にわたる対北朝鮮政策が合理的かつ、代替の利かないものであったということが理解される。
一面から見れば中国は北朝鮮に経済支援を差し伸べている。大規模な支援が、公表はされていないが、やはり提供されていることは確かだ。直接間接の手段を通じて、総計5億から6億ドルが年間で融通されている。
これは新たな大規模飢饉の発生を食い止めるには十分な金額だ。中国政府にとっては何らの重荷ともならない、これしきの金額の支援だけで北朝鮮の安定を買うことが出来るのだ。時に緊張が走ることはあるが、全体として朝鮮半島は安定していると言えないこともない。南北統一ということは、近い将来における問題になりそうにない。
中国は北朝鮮の核開発プログラムには不満だ。しかし中国指導部から非核化に向けた大きな努力を期待することは出来ない。中国は北朝鮮指導部に対し、限度を越えた強力な圧力を加えることはないだろう。
そうした圧力は北朝鮮の内情を不安定にさせることに繋がりかねず、それこそ中国が望まないことなのだ。中国の視点からは、核を持っている北朝鮮、核を持っていてかつ安定している北朝鮮ということは、核を持っておらず不安定な北朝鮮ということよりも、ましなのだ。
好むと好まざるとに関わらず、中国の対北朝鮮政策は作動しており結果を出している。そのため、この政策は新しい中国政府指導部にも、引き継がれると考える根拠は十分だろう。
11月12日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル
こうして見るように朝鮮半島における、中国の目的意識が厳格な優先順に序列されているということは重要なことだ。
おさらいすると第一に朝鮮半島の安定。第二に韓国の伸張の抑制、第三に朝鮮半島の非核化。こうした順番だ。
この序列に鑑みれば、中国政府のこの10年間にわたる対北朝鮮政策が合理的かつ、代替の利かないものであったということが理解される。
一面から見れば中国は北朝鮮に経済支援を差し伸べている。大規模な支援が、公表はされていないが、やはり提供されていることは確かだ。直接間接の手段を通じて、総計5億から6億ドルが年間で融通されている。
これは新たな大規模飢饉の発生を食い止めるには十分な金額だ。中国政府にとっては何らの重荷ともならない、これしきの金額の支援だけで北朝鮮の安定を買うことが出来るのだ。時に緊張が走ることはあるが、全体として朝鮮半島は安定していると言えないこともない。南北統一ということは、近い将来における問題になりそうにない。
中国は北朝鮮の核開発プログラムには不満だ。しかし中国指導部から非核化に向けた大きな努力を期待することは出来ない。中国は北朝鮮指導部に対し、限度を越えた強力な圧力を加えることはないだろう。
そうした圧力は北朝鮮の内情を不安定にさせることに繋がりかねず、それこそ中国が望まないことなのだ。中国の視点からは、核を持っている北朝鮮、核を持っていてかつ安定している北朝鮮ということは、核を持っておらず不安定な北朝鮮ということよりも、ましなのだ。
好むと好まざるとに関わらず、中国の対北朝鮮政策は作動しており結果を出している。そのため、この政策は新しい中国政府指導部にも、引き継がれると考える根拠は十分だろう。
【文庫】 「反日」の正体 中国、韓国、北朝鮮とどう対峙するか (文芸社文庫 に 1-2) | |
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11月12日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル