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尖閣諸島、中国機が領空侵犯 アジアの核武装競争始まるか(1)

2012-12-20 | ラジオ
2012年はアジアにとって最良の年ではなかった。領土問題が先鋭化し、国家間の緊張が高まった。その最も顕著な例が日中間の尖閣諸島をめぐる争いだろう。
状況はシナリオの中では可能な限り悪い方向に発展しており、近い将来にコントロール不可能な状態に成りうる危険性をはらんでいる。
日中間の尖閣諸島の係争の歴史のなかで、初めて航空機による上空領空侵犯が行なわれた。
12月13日、尖閣諸島のなかで最っとも大きな島魚釣島の上空に、中国国家海洋局の監視用航空機B-3837が現れた。これに対し日本の海上自衛隊はF-15戦闘機を発射した。現場では何の事件も起きずに済んだが、野田首相は尖閣諸島上空の警備を強化するよう関連機関に指示を与えた。

中国政府は尖閣諸島の奪還要求の活発化は、諸島の内2島を日本が国有化したことが原因という内容の声明を発表している。
中国でいわゆる釣魚の問題、拘束された漁師、中国警備艇の奪還を求める運動が激しく展開され、中国全土に反日運動が展開されたことで日中間の貿易、また経済協力関係は大きな打撃を受けた。
多くの専門家たちは反日的な運動は、中国共産党大会の開催に向けたものとの期待を抱いていた。大会終了後は反日運動も終息し、日中関係も元通りになるだろうと思われていた。

中国人専門家たちの発言も、こうした期待を裏付けるものだった。彼らは尖閣諸島の返還運動が日中関係に害をもたらすことから、中国政府はこの状況を脱する方策を探すだろうと語っていた。
ところが党大会は終了したにも関わらず、中国側の尖閣諸島返還運動は収まらなかった。もし選挙で勝利すれば、専門家の予測では野党の自由民主党は恐らく領土論争で強硬な態度を表すようになるだろう。経済状況が振るわないなか、自民党が有権者を喜ばせるようなことは、少なくとも近い将来は有り得ないからだ。

尖閣諸島、中国機が領空侵犯 アジアの核武装競争始まるか(2)へ続く

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光文社

12月14日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル