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中国、世界市場をめぐる闘いでアメリカを制す(1)

2012-12-28 | ラジオ
世界市場をめぐる闘いにおいて、世界の工場が世界の超大国を追い抜いた。中国は127ヶ国の主要な貿易相手国となり、アメリカは76ヶ国の主要な貿易相手国となるに留まった。(まったく聴こえない)取り替えた。わずか6年の間に起こった交替だ。しかも中国は韓国、オーストラリアのような、アメリカの同盟国の市場においてさへアメリカを上回った。
これは第二次世界大戦後の世界における、最大の力関係の交替だ。
中国は1990年代、安いランニングシャツと玩具、おもちゃを引っさげて世界市場に急発進した。

現在中国による石油その他の資源の輸入量はアジア、アフリカ、ラテンアメリカにおける採取産業、第一次産業ブームの基礎になっている。鉄鋼市場における中国の大躍進は非常に急進的で、今や中国工場における需要は世界の鉄鉱石生産量の半分を占めるに至っている。同時に中国は最も巨大な鉄鋼の輸出国にもなっている。
中国はアメリカとの競合において、銅の最大の産地であるザンビアとチリを自らの方に引き付けている。石炭および鉄鉱石の最大の輸出国であるオーストラリアも中国になびいている。中国はハイテク製品の部品の主要な納入先である韓国、マレーシアの市場においてもアメリカを追い抜いている。また電子機器業界の巨人、サムスン、ノキア、そしてアメリカ企業のアップルさへもが、製品の組み立てを中国で行っている。

中国の競争力を保障しているのは人件費の低さ、またその他商品の価格の安さだ。
しかしアメリカにおけるシェール革命によって、中国の持つそうした利点は失われつつある。
グローバリゼーション研究所のデリャーギン所長は、そう語っている。
「エネルギー価格の低下によって、アメリカに競争力が戻りつつある。アメリカでは再工業化さえ始まっている。つまり、かつて国外に移転した工場がアメリカの領土内に戻りつつあるのだ。こうした状況の中では、中国の競争力もかつてほど怖くなく、アメリカの命運を握るものともならない。アメリカはエネルギー的自立性という優位を得、このことによって最終製品の価格を自国に有利なように下げることが出来る」
所長は、このようにコメントしている。

中国、世界市場をめぐる闘いでアメリカを制す(2)へ続く

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