読書。
『夜は短し歩けよ乙女』 森見登美彦
を読んだ。
大学一回生の乙女と彼女に焦がれる先輩のお話。4話構成です。
第一話こそ少し硬い印象を受けたというか、もしかすると森見さんの
文体に慣れていなかったからそう感じたのかもしれませんが、
筆者が難しい単語を使うのが、「ただ言いたいだけじゃないのかい」と
つっこみたくなるような、使い回しのように思いました。
ふるめかしい、まるで明治期とか大正期とかの文体を現代に用いているような
表現方法は面白くはあるのですが、前述の通り、わざとらしさを最初は
感じました。
それが、第二話、第三話と読み進めていくうちに違和感が消えていくのです。
不思議なものですね。
そして、体が温まるような面白味を感じるようになります。
特徴の第二は、その空想力が漫画的であることでしょうか。
登場人物のキャラクターを読むと、
きっと『うる星やつら』や『めぞん一刻』を書かれた
高橋留美子さんの影響を少なからず受けているのだろうなぁと感じます。
分かる人にはわかりますが、チェリーとか四谷さんとかの、妙な感じから
えぐさを取り除いたキャラクターがこの小説には出てくるように思いました。
そして、青春小説なのです。
こういう甘酸っぱさもあるのかと初めて感じる種類の青春小説です。
過剰に愛や恋を演出しない、恋の息苦しさを感じさせない甘酸っぱさというんですかね。
全然うまくいえないのですが、含蓄のある恋話といった風情があります。
それにしても、森見さんの語彙の多さには感服しました。
いろいろな言葉を知っていて、この場面では使えるなぁという頭があるのがすごいですね。
普通はなかなか使うに至らないですよ、新しい言葉は。
そのあたりが、小説からは感じられないような、森見さんの貪欲さなのではないでしょうか。
落ち着いた調子で語られていても、言葉を使っていく姿勢がアグレシッブですね。
『夜は短し歩けよ乙女』 森見登美彦
を読んだ。
大学一回生の乙女と彼女に焦がれる先輩のお話。4話構成です。
第一話こそ少し硬い印象を受けたというか、もしかすると森見さんの
文体に慣れていなかったからそう感じたのかもしれませんが、
筆者が難しい単語を使うのが、「ただ言いたいだけじゃないのかい」と
つっこみたくなるような、使い回しのように思いました。
ふるめかしい、まるで明治期とか大正期とかの文体を現代に用いているような
表現方法は面白くはあるのですが、前述の通り、わざとらしさを最初は
感じました。
それが、第二話、第三話と読み進めていくうちに違和感が消えていくのです。
不思議なものですね。
そして、体が温まるような面白味を感じるようになります。
特徴の第二は、その空想力が漫画的であることでしょうか。
登場人物のキャラクターを読むと、
きっと『うる星やつら』や『めぞん一刻』を書かれた
高橋留美子さんの影響を少なからず受けているのだろうなぁと感じます。
分かる人にはわかりますが、チェリーとか四谷さんとかの、妙な感じから
えぐさを取り除いたキャラクターがこの小説には出てくるように思いました。
そして、青春小説なのです。
こういう甘酸っぱさもあるのかと初めて感じる種類の青春小説です。
過剰に愛や恋を演出しない、恋の息苦しさを感じさせない甘酸っぱさというんですかね。
全然うまくいえないのですが、含蓄のある恋話といった風情があります。
それにしても、森見さんの語彙の多さには感服しました。
いろいろな言葉を知っていて、この場面では使えるなぁという頭があるのがすごいですね。
普通はなかなか使うに至らないですよ、新しい言葉は。
そのあたりが、小説からは感じられないような、森見さんの貪欲さなのではないでしょうか。
落ち着いた調子で語られていても、言葉を使っていく姿勢がアグレシッブですね。
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