Fish On The Boat

書評中心のブログです。記事、それはまるで、釣り上げた魚たち ------Fish On The Boat。

サッカーW杯南アフリカ大会開幕

2010-06-12 14:39:01 | スポーツ
4年に1度の大舞台、サッカーW杯南アフリカ大会が昨日開幕しました。
待ちに待った本戦がついに始まるのです。

日本代表の応援もさることながら、
今が旬の、実力ある選手たちをそろえた各国のぶつかり合い、
いろいろなタイプのサッカーのぶつかり合いを見ることができます。
どんな、どんなどんなスペクタクルがフィールドに生まれるか、
よだれを垂らしながら、「だー、だー」しか言わずに、
目だけはぱっちり開いて、テレビ画面に集中していたいと思います。

それでも、夜中のゲームだとかそうなんですけど、中継されている試合を全て観るのは無理です。
一番面白くなる決勝トーナメントすら、開始時間の関係で見るのが辛かったりします。
日中、うつらうつらして気を失いそうになるのを覚悟して、臨みたいですね。

注目は、FWに綺羅星のごとく点取り屋がそろったアルゼンチンです。
監督になるまでは、麻薬のジャンキーになったり、サッカーの試合では、
客席でユニフォームを振り回して熱烈な観戦をしていたマラドーナさんですが、
南米予選ではかなり苦しんだようで、そこからどうチームが成熟し、
進化しているかが楽しみです。
代表チームでは、所属チームのバルセロナほどの輝きを見せていない、
つまり意外にも代表チーム内で生きていないメッシが、
本来の活躍をみせてくれるかが、このチームの命運を握っているかもしれませんね。

そして、FIFAランク1位のブラジルが大本命です。
磐田でも活躍したドゥンガが監督を務めて、ロナウジーニョやアドリアーノを外しながらも、
見事なチーム編成で、南米予選ではどうどうと横綱サッカーっぷりをみせていたようです。
17歳でクラブワールドカップにて世界一になり、その後ACミランに加入した
アレシャンドレ・パト選手が選ばれなかったのはとても残念ですが、
評判のルイス・ファビアーノがどのくらいすごい選手なのかが楽しみですし、
カカもいますし、きっと見ていて面白いチームなんだと思います。

面白いチームといえば、スペインを外すことはできないですよね。
ユーロ2008でヨーロッパチャンピオンとなって、無冠の帝王から、真の帝王になったスペイン。
日本人のように体格に恵まれていなくても、世界一のサッカーをできることを証明しました。
日本の選手は見習う点が多いかもしれません。
特徴は中盤での組み立て、パス回しだそうで、高い位置での守備もちゃんとできる中盤だからこそ、
攻撃のリスクを軽減させることができているようです。
僕と同世代のスターだった、レアル・マドリードのラウールはもういませんが、
ビジャっていう素晴らしいFWがいます。そして前述の中盤選手、シャビとイニエスタのプレーは
しっかりと見てみたいですねぇ。年齢的にもきっと今がピークの選手だと思います。
中盤のどこからも攻撃ができて、どこでも守備ができる。それも、日本人と同じような体格の彼らが。
いや~、見ないわけにはいきませんね。

ダークホースはドイツだと思います。
スター選手のバラックを怪我で欠いたとはいえ、
比較的地味なメンバーだとしても、なかなかの好成績を残すのがドイツ。
日韓W杯のときに決勝まで行きましたが、そのときも日本国内の下馬評はそんなに高くなかった。
でも、その当時、ラジオかテレビでイギリスの人だったかに訊いているのを聞いたら、
ドイツはあなどれないと答えていたのです。
ヨーロッパの人は、ドイツの底力、ゲルマン魂を知っているのでしょうね。
でも、とかなんとか言ってるとコロっと負けたりするんですよね。競馬みたいなもんで。

その他、イタリア、ポルトガル、オランダといった欧州の強豪に、
セルビア、ギリシャ、といった穴をあけそうなタイプの国々。
アフリカ勢はホームということで、健闘が期待されるし、
いつも不振なアジア勢の中からは、韓国が期待できるように見えます。
韓国は今夜、ギリシャと対戦しますから、どんなもんかなぁと応援しながら見る予定です。

最後に。
触れなきゃいけませんね、第一試合の南アフリカvsメキシコの試合は!
試合の出だしこそ、格上のメキシコはサディストのように南アを押しこめていましたが、
そこからバネのようにビヨヨヨ~ンと反撃をしたのが南アでした。
あれはもう、精神力と自信と、ホームだからこそのファンに背中を押される雰囲気
によるものだと思います。精神的なもの。
そして、精神的なものが素晴らしいパフォーマンスを120%引きだしたというよりは、
ちゃんと大会前に技術や戦術の準備ができていて、気持ち良いほどにその歯車がかみ合ったという、
そのへんのことに作用したように見えました。
日本代表から見たら、うらやましすぎますね。
「準備ってなにかね?」って、問いただしたくなるのが日本代表。それでも応援していますが。
さて、南アはカウンターのスピードが素晴らしかった。
スピードを損なわないように、パスの出し方も良かったですよね。
受け手が減速しなくてもいいし、マイナスのパスでもないし、
気持ちをそぐような攻め方は全然しなかった。
一方、メキシコはパスを回して、自分のリズムを作るサッカー。
前線にはドリブルが出来て、キープ力のある選手が配置されていて、
相手のボランチと最終ラインの間にボールを入れた時の選択肢が比較的多かったですね。
現状打破能力の高い選手がFWにいたということ。
そして、後半、37歳の大ベテラン、ブランコの投入によって、
彼がささやかな感じで司令塔役をすることで、パス回しがより効果的な場所へボールを回すように
なったように見えました。もちろん、失敗も多かったけれど。
スペースを作るための動きなど、パスだけではなしに、ボールを持っていない選手の動きにも
日本代表にとっては参考になるところがあったように思います。
ちなみに、日本代表はカウンター戦術を取ることがほぼなく、
カウンターの機会にもまごまごしますが、カウンターの際には、
変に知恵をつけた人が出すようなパスを出すから、うまく速攻にならないんですよね。
5分5分のスルーパスとかよりも、受け手にとって6:4で取りやすいスルーパスなんかを
心がけるといいかもしれない。ま、別に、ボールを繋ぐたびにそんなに勝負をしなくても
ゴールまで行けると思うのですけどね。
試合は1-1のドローで、開幕戦にふさわしい面白い試合でした。

こんな素晴らしい試合と同じくらいわくわくする試合を、
まだまだ見られると思うと、嬉しくなります。
そういえば、98年のフランス大会の時なんて、
こんなにテレビ中継をしてくれなかったんじゃないかな。
ちゃんと各国の試合を中継するようになったのは、
日韓W杯以来だと思うけれど、すごく良いことですよね。
レベルが高くて面白いサッカーをちゃんとリアルタイムに見られるのは、
すごく贅沢でありながら国際基準的に当然のことでもあるんですよね。
地球規模のサッカーを地球規模で楽しんじゃう。
すんごいイベントだなぁと思います。
みなさん、せっかくですから、楽しみ尽くしましょう!
そして、日本代表、悔いの無いように力を出し尽くして欲しい!
難しく考えすぎるのをやめて、悲壮感を持つのもやめて、
できれば楽しんでサッカーをしてほしいものです。
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『告白』

2010-06-09 15:59:44 | 映画
原作も話題になった、松たか子さん主演の映画『告白』を観てきました。
監督の中島哲也さんは、『嫌われ松子の一生』や『パコと魔法の絵本』などの
良作を近年、連発している人です。今作は、それらよりもシリアスな感じがありましたが、
それでも、クレイジーな部分はありました。

クラスの喧騒や混沌、無秩序にインパクトを感じましたね。
そして、それらとあいまって、それぞれの告白による内面の生々しさに、
言葉どおりの意味で、ちょっと胸がムカムカしました。
それでも、面白いし、他に類のないタイプだし、
観た人の心に爪あとを残すような映画だったと言えます。
+R15指定されていますが、自分がもしも今高校生で、
この映画を見ていたとしたら、かなりのショックを受けていたでしょう。
ある意味、この映画の登場人物は、現実よりも自由すぎるんですよね。
それが悪い方向へ影響している。

軽はずみにいろいろしゃべると、この映画の持っている力を
そいで伝えてしまいます。それだけ、一度観た感じで評価するのは
早計だと考えさせられる映画です。難しいというよりも、
他の映画と比べて評価することのできない映画なので、
鑑賞後に心に残った印象を言葉にするのが難しいのだと思います。

まぁ、一つ感じたことは、「中学生ども、なめんなよ」ってことでしょうか。
ことさら、中学生と敵対しようとしているわけではありませんが、
彼らは大人になっていく過渡期で、子どもとも言い切れず、
大人とも言えない時期を過ごしています。
子どもにしては知恵が働くし、大人にしては浅はかだし。
でも、きっとこの映画で感じることができることの一つに、
中学生であっても、「無責任ではすませられないんだよ」
ということだと思います。

観客の中には、「これこれあの後からは、現実にあり得ない感じだったなー」
と笑ってすませてしまっている人もいたのですが、
登場人物の心のありように、一つの極致みたいなものがあるので、
フィクションだと感じられても、状況がそういう心境を作るのは真である、
ということはわかって観たらいいと思います。
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第二期ダイエット経過報告05

2010-06-07 20:34:15 | ダイエット
ダイエットの経過報告です。
前回の更新(5/9)では78.5kgに、なんと増えてしまったことを
お知らせしましたが、今回はどうなったでしょうか。

体重:78.0kg

-0.5kgです。
まぁ、あんまり変わってませんし、誤差の範囲ですが、
それでも増えていないだけましです。

けっこう食べています。
ウォーキングをしていますが、
それだけ補充してしまっているんでしょう。

そんなウォーキングの決まりきったコースは、
7/30までの予定の、歩道を中心とした道路工事に見舞われました。
交通整理の人が、すごく慇懃に
「こちらへどうぞ!砂利道は靴がいたみますから、どうぞどうぞ」
と毎回誘導してくれるのが、正直うっとうしいというか、
逆に気を使ってしまうというか、そんな感じになったので、
以前歩いていたことがある、山のほうの道を歩くことに。
こっちはクマが出そうなので歩くのを止めた道なのですが、
まぁ、バーンバーンと獅子脅しならぬクマ脅しの爆発音が聞こえる
地域ですから、大丈夫だろうと歩いています。
農地なので人はいます。

それによって、ウォーキングの時間が長くなりました。
成果が出るといいなぁ。
短期の目標としては75kgを切ることを目指しています。
夏の盛りになって、「外、あるきたくねぇら」となる前に
達成したいですねー。

全国6000万人(適当な数)のダイエットに励むみなさん、
ともにダイエットを成功させましょう。
仲間は大勢いるら~。
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『くちぶえ番長』

2010-06-06 20:13:37 | 読書。
読書。
『くちぶえ番長』 重松清
を読んだ。

これは雑誌『小学四年生』に連載されていたもので、
加筆修正してまとめなおした作品らしいです。
語り手である作家・ツヨシが自分が小学4年生だったころの
同級生・「くちぶえ番長」のことを思い出して書いた
ということになっているのが今作。
小学生が、自分と同じ目線の主人公と、
その目線で展開される世界に本当になじんで読めるものかはわかりません。
「こんなに子供っぽい考え方はしない」
っていう子もいるだろうし、
「僕よりも大人びているな」
と感じる子もいるかもしれない。
僕の感想ですと、子どもといえど、もう少しずるい考え方をしているさまを
描いたほうがリアリティがあると思ったのですが、
そこまでリアリティを求めてしまったことによって
失われるものを考えたら、それはそれで、
この作風で良かったのかなぁという気がします。

僕もそうでしたが、男勝りで活発で明るい女子には
惹かれる人は多いんじゃないでしょうか。
そんな男子と女子の初恋の物語でもあります。
そして、随所に、じわっと涙が浮かんでくるような
掛け値なしの友情とか思いやりとか勇気とか愛だとかが
配置されています。
そういうのが、読んでいて、作為的だなって感じないのが
重松さんのすごいところ、
あるいは僕の鈍いところなのかなって思います。

大人が読んでも十分面白いですが、
本来は小学4年生のための本ですから、
難しい言葉もでてきませんし、
難しい抽象的思考をしなければいけないところもありません。
でも!
またいいますが、重松さんのすごいところは、
簡単な言葉でちゃんと深いことを表現してしまうところです。
今まで読んだ中で覚えているところですと、
中学生を主人公にした『エイジ』とか
成長に合わせて様々な年代の子どもを描いた『きみのともだち』
だとかが素晴らしかったです。
特に後者は大のお気に入りの作品で、
そのうち読みなおそうと思っています。
そういう表現力が、今作にも感じられます。
そして型にはまらない言葉づかいは僕も見習いたい姿勢。

読後感はすっきり切ない。
主人公や4年一組のみんなと一緒に読者も、
「くちぶえ番長」に親しみや思い出さえも持つことになる。
大事な仲間が本の中にいる。そんな気持ちになります。

さらっと、何か簡単なんだけど、内容もある小説を読みたいなぁ
という人にうってつけです。
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vsコートジボワール

2010-06-04 22:07:56 | スポーツ
サッカー日本代表のW杯前最後のテストマッチ、コートジボワール戦。
日本は、前半、後半と中盤をおおきく入れ替えてテストしていたが、
それぞれセットプレーから失点して0-2で敗北した。

イングランド戦のようなキレはなかったですよねー。
細かいパス回しからシュートまでの流れは無かった。
イングランドといい勝負ができたことで、
モチベーションに変調をきたしたんだろうか。
勝ちにいこうという意識はいかほどだったんだろう。

フォーメーションもちょっと違ったのかな。
今回は長谷部がトップ下で、ボランチが遠藤と阿部の二人ということだった。
これは、アフリカ人の身体能力を考えて、守備的枚数を増やしたってことなのかな。
そのぶん、攻撃へはリスクをおかさなきゃならなかったわけで。
中盤だけで言うならば、もうちょっとでシュートまでの形につながるぞっていう
匂いはしたかもしれない、前半のメンバーでは。

というか、テストマッチだとわかっていても、
力が抜けてしまって、考える気が湧いてこないです…。

というわけで、こういうのは楽しい、
勝手にスタメンとシステムを考えてみる!
カメルーン戦の布陣を僕が考えるならば…、
システムは4-2-3-1。

FW 岡崎

攻撃的MF 玉田 遠藤 本田

守備的MF 阿部 長谷部

DF 長友 闘莉王 中澤 駒野

GK 川島

オランダ戦とデンマーク戦は阿部を1ボランチにして、
4-1-4-1ですかね。

わ~、やだな~、もう本番だってさ。
あと一年あったらなぁ。

でもやるしかねぇ。
岡田監督はぜひとも強硬な保守の思考に陥らないで欲しいです。
それは思考停止になってしまう。
これまでのサッカーを変えないとしても、相手に合わせた柔軟さを
持ってほしいです。

選手は、自信を持って、リスキーにアグレッシブに。
そして相手をリスペクトしながらも、恐れないこと。

とにかく、技と体力を出し切って欲しい!

テレビの前から応援します。
良い結果が得られることを祈っています。

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ハッピーバースデイ、ディア、マサミ

2010-06-03 00:08:54 | days
今日は長澤まさみちゃんの23回目の誕生日です。
おめでとう!!!

___

1.2.3.4.5.6.7 days

出会った人の数だけ 君は美しくなる

別れた日々の数だけ 君はきっと強くなる

ここに生まれて生きてる
君はひとりきりじゃない だけどひとりしかいない

___

高野寛さんの誕生日ソング「1.2.3.4.5.6.7 days」から
歌詞の抜粋引用です。

届けたいですねぇ、こういう言葉を…、
というファンの想いをのっけたBPP
この日のためにあったわけです!

やっぱり、喜んでほしいものですよ、
大好きで、とっても素敵な女の子なんですから。

できることなら、都内某所で出待ちして、
クラッカーを鳴らして、「ダンカン、ばかやろう!」
って彼女に対して意味不明なことを叫びたいくらいです。

ウソです。

22歳のまさみちゃんは…って、
そんなに長く彼女のことをみてきていませんが、
より繊細で情感豊かな演技をしている作品を届けてくれました。
確実に、女優としても女性としても人間としても成長していっているなぁと、
遠目で見ている一ファンからもわかるようなお仕事ぶりでした。
でも、生き急ぐことはせずに、地面を踏みしめるように、毎日を送って欲しいものです。
説教臭いようなことをどうしてもいってしまいますね。
こういうの、老婆心っていうのかなぁ。

輝く宝石のような女性に見えることがありながらも、
ラジオを聴いていると、声はもちろんきれいで大好きなんですが、
それにもまして、あっけらかんとした態度が小気味よく、
そういうバランスが絶妙な人だよなぁと感じたりもします。

リアルに言葉を交わす人ではなくても、
大事にしたい人、それが長澤まさみちゃんですね。

23歳、まだまだ天井知らずに伸びていきそうです。
応援してますからね!
そういう僕のような存在に対する気持ちを元気に変えてもらえたら本望だなぁ。

生まれてくれてありがとう!!
23歳の充実を祈っています。

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『モテキ』ヲ読ム

2010-06-02 11:38:42 | 読書。
たまには漫画も読みます。
昨日、『モテキ』全四巻を一気読みしました。

これは、元バイト仲間のY君に教えてもらい、
その後、Twitterでちらほらこの漫画に関するTweetを見たのが
買うきっかけになりました。
7月からドラマ化するっていうし。
テレ東系だから見れませんけど…。

モテない30歳前の男に、いきなり「モテ期」が訪れる。
魅力的な女子たちを前に、主人公の藤本は積極的な行動に
出たり、自虐的な心理に陥って心を閉ざしたり、四苦八苦。と、
笑って読んでいられもするのですが、自分に重ねて読むと
勉強になるというか、胸が疼くというか、げんなりする場面もあるというか。
久しく恋愛をしていませんが、これを読むと、
「そうそう、女ってそんな感じだったなぁ」と思いだすことがある。
きれいな小説を読んでも、ドラマをみても、感じられない
女子の本当の心理・精神構造のかけらに触れることができるような漫画です。

とくに、3巻の中盤から4巻の最後までは、
自分的には「これだから女はややこしい」と思っちゃうところ。
主人公の藤本が友達に「これはお前には手に負えない女だ、気付いてくれ」と
心配される場面があるのですが、そのへんのレベルは僕は藤本と一緒ですね。
僕にもいままで、手に負えない女に手を焼かしてしまった経験が…。
これを読んでいて、そういう昔の苦い痛手の記憶を思い出してしまいました。

女子をコントロールしようと思うと間違いだし、
だいたい、僕は、よりコントロールできなさげなタイプを選ぶ傾向があるなぁ。
つきつめると、僕はもしかすると尻に敷かれるタイプかもしれません。
尻に敷かれるというか、女子に裏でかじ取りをされるというか。

作者の久保ミツロウさんは女性なのですが、
出てくるヒロインたちは、それぞれタイプが違っても、
男の目から見てもすごく魅力的です。
やっぱ土井亜紀が一番かなぁという気がする。
夏樹は主人公ともども、恋愛するには手に負えない。

四巻で完結なので、非常にまとまりが良くて、
すっきり読めました。内容はなかなかうねっていますけど。
本音が語られながらも、ちゃんと色気のある作品だったと思います。
とても面白かったです。
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『スペイン人はなぜ小さいのにサッカーが強いのか』

2010-06-01 00:21:36 | 読書。
読書。
『スペイン人はなぜ小さいのにサッカーが強いのか』 村松尚登
を読んだ。

ワールドカップ前なので、それに合わせて出版された
いろいろなサッカー本を書店でみかけます。
そして高揚する気持ちにまかせてそれを買ってしまう人、
それが僕だったりします。

本書の著者は、大学を卒業後スペインに渡り、子ども世代の
サッカーチームの監督・育成に長く関わり、
最近では福岡でスペインはバルセロナFCのサッカースクールの
コーチ務める人です。

スペインという国でのサッカーの位置づけ、国民性、
サッカーへの意識などの考察や紹介、経験論、
そして、海外で生活したからこそわかる、
日本という国でのサッカーの位置づけ、国民性、
スペインとの意識の違いなどが語られます。
しっかりと仕事をこなした人らしく、
手の届く範囲のことをしっかりと考えて実践してきた
ことが読んでいてわかります。

深遠だとは言えませんが、しっかりとした論理と哲学で
サッカーを見つめていて、具体的に物事を推し進めたり
アイデアをだしたりするための素材として、本書は有効なのではないかなぁと
思いました。

書かれていることは、まったくもって机上の空論ではありません。
地に足がついていて筋が通っている。それでいて、新たな発見を
読む人はするでしょう。考えを進めて、その結果、物事の裏側をも知ることになり、
それによって論じられる陰陽の整合性みたいなものも感じられますね…、
って、何を言っているかわかりませんね。

スペインにいるからこそわかるサッカー事情、育成論は読んでみる価値はあります。

それで、何故スペインなのかというと、
日本人と同じく体格に恵まれない選手が多いのに、ユーロ2008を制し、
FIFAランクでも1位になるくらいのサッカー強豪国だからなのです。
日本も真似できるところ、取り入れられるところはとりいれようというわけです。
そして、日本人のサッカーというものに希望も持てるというわけです。

次世代の選手を生み出す側の人が、これだけのことを考えていて、
なお根付かせようと努力してること。
提言していることは、サッカー会にとって、大きな朗報であると同時に、
プラスのエネルギーなので、サッカー関係者は本書を無視することなく、
大いに取り入れ、議論して欲しいです。

そんなことで、W杯前にサッカー本を読むのはこれが最後です。
Numberの別冊は読みますが。
集中して読んだことで少しサッカー眼が養われたような気がしています。
日本代表が好きなんだから、そういう時期があっても良いですよね~。


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