TakaPの数学日記

数学を教えていて感じたことや日常の感想などを記録しました。

ガロア理論3

2016年09月03日 02時22分57秒 | 数学

ガロア理論の本。

タイプ印刷の本。海賊版だった。

写真の一部を拡大するとこうだ。


次のページは
こんな。


海賊版とは、洋書の著作権料を支払わず、内緒で複製した本。
当時の洋書は高かったのでこうした本を非合法で手に入れたようだ。
数学の専門書が和書で500円ほどの時代に、洋書はその10倍ほど。
海賊版なら体裁を気にしなければ、タイプ印刷で同じ内容のものが
和書と同じ価格で手に入った。どこで知ったのか一人の学生が持ってきた。
私もカタログをもらい、別の本を1冊手に入れて今でも持っている。
手に入れる方法は通信販売。現金書留は厳禁だ、証拠になるから。
封筒に現金を入れて普通郵便で送ると注文した本が手に入った。
確か池袋に秘密の事務所があったと思う。当然ながらそんな
事務所はもうないし、就職してからは海賊版を買う必要も
なくなった。もう時効だからネットで紹介してもいいだろう。
今ならインターネットで検索すればPDF形式で品質の良い印刷物が
手に入るから、こういう商売は成り立たないだろう。

さて、
研究室のコピー機でコピーし、みんなで集まって輪読した。
エミール・アルティンのガロア理論だ。


つづく

コメント
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