TakaPの数学日記

数学を教えていて感じたことや日常の感想などを記録しました。

作図問題の一つが分かった

2016年09月07日 03時13分40秒 | 数学

 ガロア理論の勉強中。
分かりやすい本を見つけた。
ガロア理論の本丸を勉強する前に「作図問題」の話題を扱っていた。
どんどん読み進め、ついに「デロスの問題」が分かった。
デロスの問題とは立方体倍積問題とも言われる。
ギリシャのデロス島の神殿に書かれていた問題。
そこに祀られている立方体の2倍の体積の立方体を作図せよというのだ。

以下Wiki から引用
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不可能な作図

ギリシアの三大作図問題:
ギリシア時代の数学者たちによって次の3つの作図が定規とコンパスによって可能か、
という問いが立てられた

(1) 与えられた円と等しい面積をもつ正方形を作ること(円積問題)
(2) 与えられた立方体の体積の 2 倍に等しい体積をもつ立方体を作ること
(立方体倍積問題,「デロス島の災難」の問題)
(3) 与えられた角を三等分すること(角の三等分問題)
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作図問題は作図の条件が指定され、有限回の作図の操作で目的の図を描くということ。
(2) の立方体倍積問題が不可能であることが分かったのだ。

作図の操作は、つぎの通り。Wiki から引用

定規とコンパスによる作図でできることは原理的には次に挙げるような作業のみであり、
既知の点、直線、円たちからはじめて、それらの作業を有限回組み合わせて繰り返すだけ
で必要な点や長さを得ることができるならば目的の作図が可能、できなければ目的の作図
は不可能であるということになる。

既知の二点に対し、それらを通る直線を引く。
既知の一点を中心とし、それ以外の既知の点を通るような円を描く。
互いに平行でない既知の二直線から、その交点を得る。
既知の円と直線から、その高々二個の交点を得る。
既知の二つの円から、その高々二個の交点を得る。

作図を座標平面上で行うとする。
既知の2点を(0,0) と(1,0)としここからコンパスと定規を使って
2の立方根(3乗して2になる数)を作れればよい。
a=(2の立方根)として、点(a,0) が作図によって得られれば良い。

作図によって直線と直線の交点の座標は連立1次方程式を解いて求まる。
円と直線の交点は2次方程式を解いて求まる。

すると・・・
作図によって出来る点の座標はせいぜい2次方程式の解であるから、
その座標は有理数と有理数の平方根を四則計算で組み合わせて出来る。
どんな作図をしても、それによって得られる座標は有理数と有理数の平方根との
四則計算によって得られる数以外は生まれない。
したがって、ある点が作図可能ならば、その点の座標が有理数と有理数の
平方根との四則計算によって得られることが分かる。
逆にある点の座標が有理数と有理数の平方根との四則計算で得られれば、
作図が可能なのだ。

このあとは代数学の「体の理論」によって解決する。
その「体の理論」が勉強して分かった。



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