TakaPの数学日記

数学を教えていて感じたことや日常の感想などを記録しました。

多角形の内角の和1

2020年03月29日 02時07分34秒 | 数学

2006年11月10日の記事を再編集しました。

三角形の内角の和が180度であることを根拠にして、多角形の内角の和を求める授業で、
いつもやることは「百角形の内角の和」

四角形、五角形、六角形、七角形、八角形などの内角の和を調べる。

四角形では、1つの頂点から引ける対角線は1本。
2つの三角形に分かれるので、内角の和は180度×2=360度。

(注)なぜ2つの三角形で四角形の内角の和が求められるのかは、
この連載の後にアップ。五角形、六角形も同様。
とりあえず、多角形が三角形に分けられることから、内角の和
が求められるということを、ここでは認めることにしよう。

五角形では、1つの頂点から引ける対角線は2本。
3つの三角形に分かれるので、内角の和は180度×3=540度。

六角形では、1つの頂点から引ける対角線は3本。
4つの三角形に分かれるので、内角の和は180度×4=720度。

・・・・・・・・・


このあと、おもむろに「百角形の内角の和をもとめましょう。」とやる。


1つの頂点から対角線をひいて多角形を三角形に分割する方法で求めるのだが、
n角形の1つの頂点から対角線をひくと(n-3)本引けて、
(n-2)個の三角形に分割できることはこの段階では生徒は知らない。


「百角形の1つの頂点から対角線は何本引けますか?」
生徒「97本」
「何で?」
生徒「四角形で2本、五角形で3本、六角形で4本、七角形で5本だから・・・。
頂点の数より3少ないから、百角形で97本」
「どうして3少ないの?」
生徒「・・・。そうなってるから?!!」
「それでは説明にならないよ。でも、まあいいや。三角形はいくつできるの?」
生徒「98個」
「よろしい。何で?」
生徒「対角線の数より1多いから」
「どうして1多いの?」
生徒「・・・」


「では、百角形をかきます。かけばすべて分かります!」
生徒「かけるんですか?」

「かけますよぉ。頂点1ね。頂点2ね。こちらは頂点100。頂点99。・・・」
こんな具合です。


生徒「かけませんよ。くっつきますよ。」

「大丈夫。君たちは中学2年生ですよね。すると頭の中で8~95の頂点が見えますね。」
「・・・のところは想像して下さい。」


生徒「えぇ!ずるいよ。ちゃんとかいてよ!」
「ここで、かいてくれないと分からない、というのは小学生。
中学生なら想像する力がありますね。」

こうして、何とか百角形をかくことができました。
つぎは1つの頂点から対角線をひいて三角形をつくります。果たして・・・。(続く)




コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする