外国で一時的個人的無目的に暮らすということは

猫と酒とアルジャジーラな日々

2023年トルコ・イラク・イラン・フランス4か国へなへな旅行記(3)~アシアナ航空で出国編~

2025-02-18 16:11:12 | 海外旅行

 

 

準備編で書いたように、出国・帰国のフライトには、今回初めて韓国のアシアナ航空を利用した。仁川(インチョン)経由の成田・イスタンブール往復の便で、仁川空港での乗り継ぎ時間がやたらに長かったが、その分安めだった。

 

私が乗った出国便は、成田19時25分発。当日は朝11時頃に起きて、ぶつぶつひとり言をつぶやきながら、よろよろと荷造りの続きをやった。荷造りは前日に始めたが、終わらなかったのだ。私は、苦手な作業は喋りながらゆっくりとしか出来ない(えっと、これをこっちに入れて…あ、あれも忘れないようにしないと…うう、行く前からもうしんどい…がんばれ私…etc)。いつもギリギリになるので、なるべく夕方発の便に乗るようにしている。朝10時発とか、もうムリっすよ…

 

電車を乗り継いで成田空港に向かい、17時過ぎに到着。チェックインでスーツケースを預け入れる際、係員にモバイルバッテリーが入っていないか確認され、入っていると答えたら、取り出して手荷物に入れるように言われた。そういえば、モバイルバッテリーは発火する危険があるから、預入荷物に入れちゃいけなかったっけ…さっそくポンコツ発揮。スーツケースは9.4キロだった。思ったより重い。

 

この後、スマホの充電ケーブルを忘れてきたことに気づき(またポンコツ)、ローソンで買った。空港にコンビニがあるって、素晴らしいことね…ついでにおにぎりや酎ハイなども買って、ベンチ飲みしてから出国ゲートに向かった。

 

出国前の最後のベンチ飲み

 

 

成田発仁川行きの機内では、2列席の廊下側で、隣は髪の毛がピンクの韓国人の若い女の子だった。乗客の大半は東アジア人だったが、日本人か韓国人か中国人か、一見しただけでは私には見分けがつかない。

 

離陸してから1時間くらいして、お弁当のような軽い食事が供された。

 

 

全員一律のメニュー。肉じゃがのじゃがいも抜きのような、牛肉と玉ねぎ、にんじん、インゲンの甘辛煮をご飯に乗せたもの。コチュジャンを混ぜて食べる。普通に美味しかった。卵豆腐とワッフル付き。

 

問題は、料理の内容や味ではなく、飲み物だったのでございますよ…

 

時間帯的には夕食だと思うのだが、なんとアルコールはないと言われたのだ。

 

あ、アルコールがない??

 

 

心象風景:表題「衝撃」

 

 

ないものはしょうがないので、オレンジジュースで食べた。夕食を酒なしで食べるなんて、なんてことだ…アルコール類を一切提供しないことで有名な(私の中で)エジプト航空じゃあるまいし、まさか韓国のアシアナ航空に裏切られる(?)とは思わなかった。知っていたら、成田で何か買ってきたのに…痛恨の下調べミスだ。仁川・イスタンブール間も酒が出なかったらどうしよう~

 

不安に慄いているうちに、仁川空港に到着した。22時過ぎなので、時間通りだ。

 

 

仁川空港は広くて綺麗だが、深夜だから飲食店や売店はもう閉まっていた。かろうじて免税店は開いていたが、酒類はどれもお高くて、私には手が出せない。なんてことなの、仁川空港…

 

 

心象風景:表題「絶望」

見た目はヤマンバ(ギャルじゃない方)でも心は子猫の私

 

 

イスタンブール便は翌朝10時25分発なので、待ち時間は12時間あまり(その間禁酒~くらくら)。ネットで見た仁川空港情報では(これとか)、トランジットが長い利用客の為の無料ツアーが催行されたり、無料のシャワーや仮眠スペースなどがあったりするとのことで、それなりに快適に過ごせそうに思えたが、到着した時間が遅かったため、ツアーはもちろんやってなくて(別にいいけど)、シャワーも利用できず、仮眠スペースのシートは全てふさがっていた。

 

フリーWi-Fiは使えるので、床に座ってパソコン作業をして過ごしたが、アダプターをスーツケースに入れてしまったので(どこまでもポンコツ)、バッテリーが切れたら終了。少し歩き回って探したら、寝心地が良さそうなベンチが見つかったので、そこで朝まで寝た。

 

朝になったら、しだいに人が動き出して、店も開き始めた。

 

ダンキンドーナツ、美味しそう

 

 

しかし、買い物したり店に入ったりする気力はもうなかったので、早めにゲートに行って搭乗手続き開始を待つことにする。搭乗手続きは、予定時刻に開始した。

 

 

イスタンブール行きの機内も、東アジア人の乗客が大半で、私の隣りは韓国人の夫婦だった。

 

 

最初の機内食

 

仁川・イスタンブール線にはアルコールの提供があった。

 

 

心象風景:表題「安心」

(友情出演:ヨルダン猫のふぁーちゃん)

 

 

成田から禁酒していた分を取り戻すため、ビールとワインの両方を頼み、さらにワインをお代わりした(いつも通りや)。ビールは韓国産で、ワインはたぶんチリ産。どこ産でもいいのよ、酒でさえあれば(アル中すぎる)。

 

食事はチキンを選んだ。フライドチキン的な味付きの衣をまとったチキンカツにオニオンスライスがのせてあって、下には薄味のチャーハンが敷いてあり、甘辛いたれがかかっている。サラダもチョコムースも美味しかった。隣の韓国人の夫婦は焼肉セットを選び、エゴマの葉で焼肉と白ご飯を巻いて、手で食べていた。キムチとスープ付き。彼らの注文はいつも私のと違い、いつも私が選んだものより美味しそうだった…

 

機内では大体寝て過ごし、たまに本を読んだり、ウォッカのロックをもらいに行って、ちびちび飲みながら考え事をしたりした(人生についてね、うふふ)。

 

スナック

 

夜食に箱に入った熱々のピザが供された。サクサクのパン生地にトマト、オニオン、チーズ、オリーブオイルがかかっていて、味付けが濃くて美味しい。水やジュースなども回ってきた。

 

最後の機内食

 

なんだか食べてばかりだ。ポークを選んだら、白ご飯の上にキノコとポークの薄切りの甘辛炒め(?)が乗っていて、錦糸卵が散らしてあった。ビールによく合う。隣の夫婦はシーフードをチョイス。甘酸っぱい匂いが漂ってくる。

 

着陸態勢に入る少し前、機内で座ってできる体操の映像が流れ、周りの韓国人が一斉にやり出した。韓国人って、見た目も文化的にも日本人にすごく近く思えるのに、はっきりと違うところも結構多くて、興味深い。皆さん機内放送に従ってシートベルトを締めたり、降りる前にゴミをまとめたりして、きちんとしていた。

 

イスタンブールには、予定通り16時過ぎに到着した。

 

 

(続く)

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2023年トルコ・イラク・イラン・フランス4か国へなへな旅行記(2)~旅の準備編~

2025-02-15 17:11:51 | 海外旅行

(SNSで時々出回るイランを猫に見立てた地図。イランは「カスピ海の下に横たわる猫」ですから)

 

 

今回は2023年の海外旅行の準備編だ。

 

2023年は、6月上旬に旅を開始したのだが、「そういえば、ずっと家の近所から出てないな。そろそろまた旅に出るべき時期かな~」と思い始めたのが4月後半で、本格的に準備を始めたのは5月の連休が明けた頃だったので、出発まで結構慌ただしかった。仕事をしながら準備するわけではないので(無職だから)、1か月もあれば十分なようなものだが、なにしろ年齢が高くなっている上、長い引きこもり生活で心身ともにポンコツになっているので、何をするにも時間がかかるのだ。

 

ともあれ、旅に出るにあたって、私がポンコツなりにやったこと(やらなかったことも一部)を以下にまとめてみる。

 

 

<訪問する国・経路の決定>

 

トルコ・イラン・イラクの位置関係のわかる地図

やっぱイラン、まあまあ猫だよな…

 

私の海外旅行は自主的な語学研修を兼ねるので、専門言語のアラビア語・トルコ語・イタリア語を使うため、トルコとイタリアにアラブ諸国のうちどこか一国を組み合わせて回ることが多かった。しかし、今回はそこにイラン、フランスを追加して、5か国を巡ることに決定した。なぜなら、2022年の夏の旅行の後、暇に任せてペルシア語とフランス語の勉強を始めてしまったから。1年近くじみじみと勉強を続けた成果を確かめるには、一度現地に行ってみなくては。

 

3か国でも十分しんどかったのに、5か国周遊なんて私に出来るのか??と疑念を抱きつつ出発したが、案の定、途中で時間とお金と体力が足りなくなって、イタリア行きは断念し、結果的に4か国周遊となった。なんならフランスも省いてトルコでゆっくりしようかとも思ったが(イスタンブール・パリ間のフライトが結構高かったから)、パリ郊外の友人の身内の家に滞在させてもらうことになっていて、ドタキャンしにくかったから、予定通り行くことにしたのだ。

 

アラブの国はどこにしようか迷ったが、思い切ってイラクにした。治安上の問題のため、イラクにはこれまで行ったことがなかったが、近年は治安が概ね安定していたし、トルコ・イランと陸続きで、空路での移動も比較的安かった。しばらく前に観光ビザの規定が変更になり、日本人は入国後にアライバルビザを取得できるようになったのも大きい。イラク北部のクルド人自治区は、以前からアライバルビザでOKだったので、訪れる人もちょくちょくいたが、首都バグダッドを含むそれ以外の地域は、これまで事前のビザ取得が必要だったのだ。このアライバルビザ効果で、バグダッドなどを訪れる日本人旅行者が増え、SNSで現地の情報が出回るようになった。

 

しかし中東諸国では、長い間治安が安定していた国・地域でも、突然悪化することがあるし、外務省はイラクに関して、クルド人自治区の国境・県境付近等を除く地域だけをレベル2(不要不急の渡航中止)に指定し、それ以外はどこもレベル4(退避勧告)かレベル3(渡航中止勧告)としているので、イラクへの渡航は推奨できない。なお、東京のイラク大使館に電話をかけて、ビザについて問い合わせても「お答えできません」と言われるので、そのつもりでね(普通かけんやろ)。

 

経路としては、トルコからイラクに空路で入り、イラクからイラン・トルコは陸路で移動して、さらにトルコから空路でイタリア入り。イタリアからフランスもLCCで移動し、最終的にフランスからトルコに飛ぶつもりだった。結局イタリアは脱落したが。

 

 

<イラン入国ビザ申請>

イランだけ入国ビザが必要だったので、ネットで見た情報を参考にして取得した。まずイラン外務省のHPからビザ発給を申し込む。翌日には承認メールが届いたので、プリントアウトして、これとパスポートを持って大使館に申請に行った。ビザ発給の手数料として、収入印紙2900円分を館内の自販機で購入して添える。1週間後に出来上がるので、受領しに行って終わり。最初にオンラインで申し込みをする時、証明写真をアップロードする必要があって、サイズなどの問題でなかなかアップロードできず、泣きそうになったが(にゃ~にゃ~と)、それ以外はスムーズに行った。

 

なお、イランは2024年2月から、日本を含む28か国の国民に対し、観光ビザ取得を免除(15日間)している。但し、これは空路入国の場合のみなのか、陸路入国もビザなしでOKなのかは不確かなので、陸路で入国する人は、イラン大使館に確認した方がいいだろう。

 

 

在東京イラン大使館(遠くにちらり)

 

 

在東京イラク大使館(行ってないから、ウィキから取った写真)

普通のマンションにしか見えないよな…

 

 

<航空券購入>

私は基本的に予定通りに行動するタイプの人間なので、通常旅の行程に含まれるフライトは全て出発前に日本で取っておくのだが、この時はイランとイラクという初めて訪れる難易度が高い2国が含まれていたため、予定通りに移動できない可能性があると考え、成田・イスタンブール間の往復とトルコ発イラク行きの片道のみチケットを購入しておくことにした。でも今考えると、全てのフライトを事前に取っておいた方が良かった気もする…

 

成田・イスタンブール往復の便はアシアナ航空、イスタンブール発アルビール(エルビル)行きの便はイラクのLCC、フライバグダードにした。どちらも初めて利用する航空会社だ。

 

アシアナ航空のチケットは、パソコンでHPから購入しようとしてもなかなかできず、電話をかけて質問したら、スマホで試してみてと言われたので、やってみたら出来た。やれやれ、めんどうな…

 

フライバグダードはパソコンでHPから購入できたが、イラクの航空会社だから、案の定カード会社にブロックされ、解除してからようやく買えた。やれやれやれやれ、ホンマにめんどくさい…

 

フライバグダードのHPの写真

ウィキペディア(英語版)によると、フライバグダードは2024年1月、イラン革命防衛隊および親イラン武装組織を支援したとの名目で米国の制裁対象となり、同年12月にはEUの飛行禁止航空会社リストに載せられちゃったらしいが、今も健在なんかな…

 

 

<海外旅行保険>

むりむり~

 

一応いくつかの保険会社の海外旅行保険のオンライン見積もりサービスを試してみたが、やはりイラクが行程に入っている段階でダメだった。海外旅行保険は、「安全な地域」しかカバーしないのだ。

 

 

<外貨購入>

イランは経済制裁を受けているため、クレジットカード・国際キャッシュカードが使えない。一方、イラクはカードが使えて、ATMで現金が引き出せるはずだが、初めて行く国だから、使えるATMを見つけるのに時間がかかるかもしれない。というわけで、ドルとユーロの現金を多めに用意した。新宿西口に外貨両替所が集まっている一角があるので(こことか)、店の為替レート表示版を見て回って、レートのよさそうなところで両替した。

 

 

<ガイドブックの用意>

してない。

 

イランのガイドブックは、古い地球の歩き方(2017~2018版)があるにはあったが、もはや書店には置いてないし、私はネットで買い物をしない人間なので(航空券とPC除く)、買えなかった。今は良さそうなイランのガイドブックが出ているので、次に行くときはこれを買いたい。書店で見つけたら。

 

イラクに至っては、ガイドブックが存在しなかった。英語のガイドブックなら、ロンリープラネットが出しているが、書店で買えないので、これもムリ。トルコ、イタリアは、私にはガイドブックは不要だし、フランスもネット情報でなんとかなると思い、結局何も用意しなかった。

 

イランとイラクでは、ホテル探しや移動などでかなり苦労したので、「ああ~ガイドブックがあればよかったのに~」と思うことが多かった。めそめそ…

 

 

<旅の語学学習>

フランス語は、図書館でCD付きの旅行会話集を借りて練習した。ペルシア語は、ユーチューブで旅行に使えそうなフレーズや単語を教える動画を観て、暗記するよう努力した。どちらもあまり身につかず、大して役に立たなかったが。

 

アラビア語イラク方言も少し勉強したが、行ったのがクルド人自治区だったので、使う機会はなかった。みんなクルド語を喋ってたんだもん。クルド語なんて分からないんだもん~

 

<その他>

スーツケースを買ったり、家賃を前払いしたり、なんかそういうことをやったような記憶がぼんやりと…

 

 

 

(おまけの室内園芸写真)

キャンドゥのミニトマト栽培キット出身のトーマさん、気づいたら6つ目の小さい実を付けていた。どこまでがんばるのん…?

(見苦しい写真ですいません)

 

 

(続く)

 

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2023年トルコ・イラク・イラン・フランス4か国へなへな旅行記(1)~まえがき~

2025-02-06 18:21:58 | 海外旅行

 

今回から、いよいよ(ようやく)新しい旅行記を開始する。新しいと言っても、2023年の話なんで、古いんですけどね。2022年よりは新しいから。(言い訳がましい)

 

2023年の海外旅行は、6月上旬から7月下旬まで約1か月半と長めで、いつもより多めの4か国を回った。移動が多くて疲れるし、暑くてアトピーも悪化するしで、今度こそ途中で行き倒れるかと思ったが、意外と無事に帰れた。

 

いつものように、ちゃんとした観光もせず、たいしたものも食べず、だらだらと街中を歩いて終わったので(もったいない)、「へなへな旅行記」と名付けた。へなへなというか、へろへろというか、大体いつも覇気のない旅になりがちなのよね…

 

行先はトルコ、イラク(クルド人自治区のみ)、イラン、フランス(パリとその近郊のみ)で、順番としては、出国→トルコ→イラク→イラン→トルコ→フランス→トルコ→帰国というルートだ。メインは初めて訪れるイラクとイランで、トルコは移動の足掛かり、フランスはおまけ(えっ)という感じ。

 

今回の旅行記は、期間も長いことだし、2022年の旅行記の反省(長すぎ・時間かかり過ぎ)も生かして、最初から日記形式にはせず、ある程度テーマを絞って簡潔にまとめたいと思っているが、どうなるかな…

 

なお、旅行中と帰国直後にブログを更新して、旅先で撮った写真を多少載せたが(これこれこれ)、旅行記を書くにあたって、同じ写真を再掲するかもしれない。まあいいよね~

 

という訳で、次回は旅の準備編。よろしくお付き合いくださいませ~

 

 

(おまけの室内園芸写真)

 

 

キャンドゥの栽培キットのミニトマトのトーマさん(生後8か月)、最初に付いた実が黄色くなってきたと思ったら、とうとう赤くなった~

 

まさか赤くなるとは思わなかった…せっかくだから、食べるべきかもしれないが、私にとってトーマさんは観葉植物なので、とりあえずそのままにして鑑賞している。傷んでしまう前には食べようかな。実が重くて茎が折れそうだしな…

 

 

(続く)

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2022年イタリア・ヨルダン・トルコ周遊記(42)~最終回・帰国編~

2025-01-30 17:09:48 | イタリア

 

今回は帰国編。2年半くらい断続的に続けてきた2022年の旅行記の記念すべきフィナーレなのだが、内容はいつも通り、だらだら行きますよ~うふふ(何その笑い)

 

帰国便に乗る日の朝は、がんばって6時に起きた。ローマのフィウミチーノ空港16:35発と、午後の遅めの時間の出発だったが、フィレンツェからローマに移動する際、イタリアの鉄道は何があるか分からないので、かなり時間に余裕を持って行動するに越したことはないのだ。

 

スローモーションで荷物をまとめ、友人が用意してくれたフルーツの盛り合わせとカプチーノをいただく。滞在中の10日間、毎日フルーツを食べさせてもらっていたので、過去数十年で最もビタミンを摂取できた日々だったと思う。

 

友人にバス停まで送ってもらい、別れの挨拶をしてから、バスでフィレンツェSMN駅に出る。私が乗る予定のローマ行きの列車はもう来ていた。自由席なので、すぐに乗り込んで席を確保する。この時利用したのは、「Regionale veloce(RV)」(快速)。フレッチャロッサやインターシティよりかなり時間がかかるが、その分割安だ。ローマまでは約3時間半で、テルミニ駅ではなく、ティブルティーナ駅で下車する。

 

 

車内は空いていた。

 

人間工学の粋を集め、あえて座り心地を悪くしてある座席(としか思えない)。固い材質で、頭をもたせかける部分を前傾させるタイプの椅子を作った人は誰?

 

道中は、イタリアの田舎の風景を眺めたり、眠ったりして過ごした。

 

ローマ・ティブルティーナ駅に到着

 

ここでフィウミチーノ空港行きの各駅停車(Regionale)に乗り換え。約1時間で空港駅に到着した。フィウミチーノ空港には、ローマ・テルミニ駅から特急「レオナルド・エクスプレス」に乗るのが一般的だが、ティブルティーナから鈍行に乗る方が当然割安だ。時間は特急の倍かかるが。

 

空港行きの列車

 

フィウミチーノ空港駅に到着

 

空港に出来ていた健康志向のバール「NATOO」

 

納豆かと思ったぜ(あるいは北大西洋条約機構)

 

空港には13時半頃に着いた。カタール航空のチェックインカウンターの前には長い列が出来ていたが、早めに着いたので問題なかった。チェックインの時、イタリア人女性の係員にPCR検査の陰性証明を二度もチェックされ、写真を撮られた。その際、彼女は隣にいた同僚の女性に「あなたの携帯で写真撮っていい?」と聞いて、その人に「それはつまり、私の私物の携帯で陰性証明の写真を撮りたいっていうこと?」と、聞き返されたが、「そう」とうなずいて、借りた携帯で写真を撮っていた。イタリア人のお姉さんの私物の携帯で撮られた私の陰性証明、その後どうなったのかな…

 

最後にイタリアビール「ナストロ・アッズッロ」を飲んだ。

 

ナストロ・アッズッロは、今回まだ飲んでいなかったから、空港で飲めてよかった。最後までイタリア満喫~なお、お店で飲むと高いので、売店で買って飲んだ。それでも市価の2倍以上したが。

 

カタール航空のローマ発ドーハ行きは、定刻に出発した。約5時間半のフライトなので、まあまあ長い。

 

機内は満員で、私は3人掛けの窓際だった。隣はインド人っぽい女の子、その隣は黒人の男性。有色人種を集めたのか?

 

機内食

 

 

チキンのトマト煮のバスマティライス添え、じゃがいもサラダ、ベリー系のチーズムースとパン。空港ではパニーノが7ユーロくらいするので買えず、空腹だったから、メインは完食。サラダとムースも半分くらい食べた。飲み物は赤ワイン。カタール航空は、機内食は可もなく不可もなしという感じだが、ワインは美味しい。お代わりしたかったが、トイレに行きたくなったら困るからやめておいた。黒人男性はワインをお代わりしていて、羨ましかった。やはり飛行機の席は通路側に限るな…

 

ドーハには、定刻より少し遅れて、23時半頃到着した。乗り継ぎが3時間あったので、多少遅れても問題はなかった。飛行機を下りたら、外はサウナだった。さすが7月半ばのドーハ、気温も湿気も殺人的だ。

 

カメラのレンズが曇った。

 

トイレにハンドシャワーがある文化圏に戻ってきたことを実感

 

 

ドーハ発の成田便は、午前2時前に離陸した。今回は約10時間半のロングフライトだ。機内がガラ空きだったので、離陸してから、誰もいない三人掛けの窓際に移動した。



機内食

 

卵焼きもソーセージも、まあまあ美味しい。飲み物は、ビールと赤ワインを両方もらった。ビールはベルギー産の「ステラ・アルトワ」。今回はワインをおかわりした。アル中認定を受けたのか、添乗員さんがなんだか冷たかった気がする…

 

食事の後は、エンターテイメントにあるアルジャジーラの録画を観たり、本を読んだりもしたが、大半の時間は眠っていた。三人掛けに横になって寝ると楽だということに、今回気づいた(おそ)。

 

最後の機内食(着陸2時間前くらい)

 

クミン風味のビーフストロガノフのような煮込み料理のマッシュポテト添え、蕎麦サラダ、ムース。ワインは白にしたが、料理に合わなかったので、おかわりは赤。パンは毎回同じものだった。変えた方がいいのでは。


成田空港には予定より少し遅れて、19時近くに到着した。

 

この当時は、入国手続きや荷物の引き取りより前に、まずコロナの水際対策の措置をクリアしないといけなかったので、要所要所に立っている係員や、矢印の指示に従って、長い通路を進むことになった。

 

透明人間が座っている会場を通り過ぎ

 

生身の人間がいる会場に到着。

 

私はフィレンツェを出る前、日本入国に必要なアプリ「MySOS」とやらをダウンロードして、データ入力を試みたのだが、ローテクな私には難しすぎて、途中で挫折していた。それでも、QRコードを出すところまでは出来ていたので、それを見せ、PCR検査の陰性証明も見せたが、さらにワクチン接種証明も求められて、「あぅ…」となった。ワクチン接種証明は、スーツケースの中に入れてしまったのだ。ローマの空港でチェックインのために並んでいる時に気づいていはいたのだが、スーツケースを開けるのが面倒で、そのまま預け入れてしまったのだ。チェックインの時は、陰性証明の確認しかされなかったし。

 

私に対応してくれた成田空港の職員さんによると、日本入国にはワクチン接種証明が必要で、なければ抗原検査を受けて、1~2時間結果を待たねばならず、しかも私の場合は、検査で陰性でも、その後自宅で1週間自己隔離しなければいけないということだった(おそらく14日以内にトルコに滞在したため)。

 

私がぼんやりした頭で途方に暮れていると、その職員さんは、「ひとつ方法があります。航空会社に頼んで、ここにスーツケースを持ってきてもらうことです!」と頼もしく宣言した。つまり、航空会社のスタッフにスーツケースを届けてもらい、私がその中からワクチン証明を取り出して提示すればよいということだ。彼が航空会社に連絡を取って話をつけてくれ、スーツケースが届くまで待つことになった。税関を通過する前のスーツケースを運んでくるわけだから、いくつか関門があるということで、多少時間がかかったが、その間、別の職員さんが私に気を遣って話しかけてくれたりして、至れり尽くせりだった。私が横着して失敗したというのに、さすが日本、空港の人たちが優しい~チップをあげたくなったわ(海外帰りあるある)。

 

1時間弱経ってから、ようやくスーツケースが届けられ、周囲の注目を浴びつつワクチン接種証明を取り出して、無事に問題は解決した。これも成田空港の職員の皆さんのおかげだ。この恩は、当分忘れない(出たぞ「当分」が)

 

エアポートバスで東京駅まで出て(65分で当時1300円)、そこからJRで最寄り駅まで帰った。

 

最寄り駅の売店で酎ハイを買って

 

駅のベンチで飲んだ。帰国後初のベンチ飲み

 

帰宅したのは22時半頃。私のアパートはまだちゃんと存在した。長く留守にした時って、帰ったら家がなくなっていそうな気がするのだが(私だけ?)、ちゃんと出発した時のまま存在していて、毎回不思議な気分になる。

 

窓辺に絡みついたヘクソカズラが繁殖して、えらいことになっていたが。

 

花まで咲いちゃって

 

 

冷蔵庫を開けたら、酒とジュースが並んでいて、「ご自由にお飲みくださいね~」と書かれたメモ用紙が添えてあった。



 

旅先で私の身に何かあって、警察などがこのアパートに立ち入る可能性もあるかもしれないと思い、彼らをねぎらうために用意しておいたんだった(コワいわ) …結局何事もなく、無事に帰国したから、全て自分で飲むことになった。



旅の収穫

トルコで友人にもらった作家ものの盃

 

 

イタリアで中国人の友人に餞別にもらったネスカフェ

 

どうしてネスカフェをくれようと思ったのかな…

 

 

買った本(もらった本も1冊ある)

 

イタリアで買ったガス直火式エスプレッソメーカー(必需品)

 

説明書きのアラビア語表記が左右逆バラバラの刑

 

行きの飛行機で、隣に座ったブラジル人女性にもらったエホバの証人のパンフ(その時の話

 

写真を撮ってから廃棄しました…

 

 

なんだか色々あったけど、楽しい旅だったな~(また大雑把な感想を)

 

というわけで、2022年夏のイタリア・ヨルダン・トルコ周遊記も、これでようやく終わり。まさか終われるとは思わなかったわい…

 

ここまで読んで下さった超人的に気の長い方々、本当にありがとうございました(ぺこり) この後、2023年の旅行記が続きますが、なるべく短めに済ませようと思うので(ほんまか)、何卒よろしくお願いしますね。

 

ちなみに、2024年は海外旅行どころか、家の近所からろくに出なかった。2025年1月も然り。引きこもり生活に飽きちゃったから、そろそろどこかに行きたいな~

 

 

(おまけの室内園芸写真)

 

もう8か月くらい同居しているトーマさん(キャンドゥの栽培キットのミニトマト氏)、一番最初に付いた実が黄色っぽくなってきたんだが、これはどういう現象だろう。老化…?

 

 


(完)←うふふふふふ…

 

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2022年イタリア・ヨルダン・トルコ周遊記(41)~フィレンツェから日帰りでお出かけ編~

2025-01-27 19:26:24 | イタリア

 

 

万里の長城のように果てしなく続いた(大げさな)2022年の旅行記も、ようやくゴールが見えてきた。今回の日帰り旅行編と、次回の帰国編で終わる予定だ。ふふふ、うふふふ、うふふふふふ…(コワいわ)

 

フィレンツェから日帰りで出かけたのは、同じトスカーナ州のカステルフィオレンティーノとシエナ。シエナは観光しに行ったのだが(一応)、カステルフィオレンティーノには友人に会いに行き、ついでに近郊のサンミニアートにも連れて行ってもらった。

 

 

カステルフィオレンティーノ(Castelfiorentino)サンミニアート(San Miniato)

 

ネットで見つけたカステルフィオレンティーノ→フィレンツェの地図(微妙)

 

同じくネットから拝借したカステルフィオレンティーノとサンミニアートの位置関係が分かる地図

 

 

カステルフィオレンティーノは、フィレンツェ県にある人口1万7千人余りの町で、シエナ行きのローカル列車でフィレンツェから45分くらいの距離だ。メジャーな観光地であるシエナと違って、特に見るべきものはないが、友人が住んでいるので、以前も一度訪れたことがある。今回も列車に乗って、その友人に会いに行った。彼女は猫を飼っているので(重要)、見せてもらうのが楽しみだった。イタリアでは、ヨルダンやトルコと違って、路上で猫に出会うことはめったにないからねえ…

 

普通列車(treno regionale)は、フィレンツェSMN駅のホームに向かって左の端っこ辺りから出る。

 

なお、普通列車(主に州内を走る各駅停車)のチケットは、券売機や窓口だけではなく、駅の売店(Tabacchi)でも買える。

 

この日乗った列車は2両編成で、観光客でいっぱいで座れなかった。

 

シエナに向かっているらしい、浮かれたムードの外国人観光客たちを見ていたら、私もシエナに行きたくなった(後日行った)。

 

12時前にカステルフィオレンティーノに到着

 

 

友人が車で迎えに来てくれていた。まずサンミニアートに連れて行ってもらって、おススメのピッツェリーア(ピザ屋)でお昼を食べて少し観光し、それからカステルフィオレンティーノに戻ってきて、自宅にお邪魔することになった。サンミニアートには旧市街があって、それなりに見所があるのだ。カステルフィオレンティーノから車で20~30分程度で着いたように思う(うろ覚え)。

 

旧市街に近い駐車場

駐車場がすでに趣深い。

 

駐車場付近の風景も緑豊かで目に優しい。

 

旧市街(centro storico)に入る。

 

由緒ありげな教会

 

教会は素通りして、その近くのピッツェリーアに直行

 

 (説明書き)

  やり方: 

 1)テーブルを選んで

 2)カウンターで注文して

 3)出来たらすぐに呼ぶから

 4)美味しく召し上がれ!

 ・・・で、近々また来てね!!

 

テラス席のテーブルで食べる。

 

ここは切り売りピザの店なので、少しずつ選んで食べられる。天然酵母を使ったパン風の生地が美味しい。いっぱいこぼしちゃったけど。具がいっぱい乗ったピザって、食べるの難しいよな…

 

この店はアランチーニも美味しいという話で、友人は私に食べさせたかったようだが、あいにく夜しかないとのことだった。

 

ピザにはビールと相場が決まっている。

 

ピザもビールも友人のおごり。大したお土産持ってこなかったのに悪かったかな(いつものパターン)

 

この店には、以前日本人が働いていたそうで、その人の置き土産があった。

招かれた~

 

 

食後は旧市街を散策した。

 

 

司教座の神学校(Seminario vescovile di San Miniato)

 

 

イタリアの歴史ある町は、歩いているだけで楽しい。

 

 

 

 

 

 

 

聖マリア・アッスンタと聖ジェネージオ大聖堂(Cattedrale di Santa Maria Assunta e di San Genesio)

 

大聖堂は中に入ってみた。田舎の大聖堂のわりに意外に立派で(失礼な)、パイプオルガンもあった。

 

 

サンミニアートの旧市街、なかなか良かった。なお、さっき気が付いたが(おそ)、サンミニアートは白トリュフの産地として有名で、毎年秋に「トリュフ祭り」が開催されるらしい。(参考記事

 

 

サンミニアート観光を終えて、車でカステルフィオレンティーノに戻り、友人宅にお邪魔した。広くて静かでひんやり涼しく、フィレンツェと違って、蚊がいなかった。

 

 

はじめましての猫さん

 

おしりを撫でたら、喜んでくれた。

 

 

こちらは、お久しぶりの猫さん

「お前誰ニャ。どこかで見たことがあるような気がするニャ…」とか思ってそうな顔つき(きっと違う)

 

 

ビールやワインを飲み、アイスクリームやナッツなどをいただく。

 

プラムも食べ放題

 

 

 

帰りはフィレンツェに近いエンポリの駅まで送ってもらったが、駅の窓口でチケットを買おうとしたら、電車がストで(イタリアあるある)、1時間半後の21時過ぎまでないということだったので、結局フィレンツェまで送ってもらってしまった。翌日仕事なのに、夜遅くまでお世話になって気の毒な事をした。次は泊まりで行きたいが、いつになるかな(お金持ちになったら…)

 

 

 

シエナ 

 

シエナには、帰国の前日に行った。カステルフィオレンティーノに出かけた以外は、ずっとフィレンツェでだらだらしていたから、帰る前にちょっとくらい別の街に行っとかなきゃ!と思ったからだ。と言っても、1人で出かけて2~3時間街中を徘徊しただけで、ちゃんと観光しなかったので、イマイチさえない小旅行で終わった。

 

シエナはメジャーな観光地だから、ガイドブックにもネットにも情報がいくらでもあると思うので、ここでは私が徘徊していて適当に撮った写真を並べる程度にしておく。

 

フィレンツェSMN駅付近のSITA社のバスターミナルで、シエナ行きバスに乗った。

 

片道8.4ユーロだった。ポッジボンシ経由だったので少し時間がかかり、シエナに着いた時はもう13時を過ぎていた。家から出たのが11時過ぎだったからな…

 

バスの車窓から見えるトスカーナの風景

 

 

シエナ到着

 

バスターミナルのそばにある郵便局がステキ

 

シエナの特産物が買えるスーパー

 

 

 

 

ちょっと立ち寄った「ナンニーニ」(老舗のお菓子屋兼バール 参考

NANNINIって、Nが多すぎないか。

 

 

ナンニーニは、看板の下によく見たら日本語表記がある。日本人観光客が多かった時代の名残か。お土産にシエナ名物のリッチャレッリ(ricciarelli アーモンド風味のクッキー)を買おうと思ったが、高くて重いのであきらめた。

 

うろうろ開始

 

 

 

カンポ広場へ

 

久しぶり~

 

 

マンジャの塔は以前登った気がするが、もうよく覚えていない(記憶力よわこちゃん)

 

よく覚えてないんだから、また登ればいいようなものだが、お金も登る根性もないので素通り。

 

窓辺の花がステキ

 

 

 

 

ランチに入ったバール

 

パニーノとビール

 

パニーノはトマト・ハム・レタス入りで、オーロラソースがかかったいた。普通に美味しい。ビールはモレッティ。

 

 

食後はうろうろ再開

 

 

 

 

 

名前の知らない広場

 

旧市街の外の風景

 

ドゥオーモ様

 

やはりいつ見ても美しい。

 

装飾の突起部分が気になる。

 

ライオンと生首も気になる。

 

 

ドゥオーモも以前行ったことがあるし(例によってよく覚えてないが)、シエナのはフィレンツェのドゥオーモと違って有料なので、外観を眺めるだけにした。

 

 

お客がいっぱいのお菓子屋さん

 

シエナ名物のパンフォルテ(スパイスやドライフルーツ、ナッツなどがたっぷり入った、歯の弱い人に厳しそうなネットリ系焼き菓子)やリッチャレッリ(歯が弱い人にも優しい焼き菓子)が並ぶ。

 

ここにはリッチャレッリのバラ売りがあったので、友人への土産に少し買って帰ったら、喜んでくれた。

 

帰る前に、バールに入って休憩した。今度はグラスの白ワイン

 

ワインは2ユーロだった。座り料金なし。シエナの物価は、フィレンツェよりも若干安そうだ。

 

バールで道を尋ねてバスターミナルへ。タバッキでチケットを買い、15時10分のフィレンツェ行きのバスに飛び乗った。

 

フィレンツェ到着

 

当時帰国に必要だった新型コロナの陰性証明を取るため、前日PCR検査を受けた医療機関(FANFANI)に結果を取りに行くのが17時までだったので、シエナからの帰りを急いだのだ。17時に間に合い、無事に受け取れた。陰性でよかった…

 

というわけで、次回は帰国編。あと1回だ~がんばろう~

 

 

(続く)

 



コメント
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