この日はトルコからイタリアに移動。トルコのLCCアナドルジェットを利用して、イスタンブールのアジア側にあるサビハギョクチェン空港からイタリア北部のミラノに近いベルガモ・オーリオ・アル・セーリオ空港に飛び、シャトルバスでミラノ駅に出て鉄道でフィレンツェ入りした。
本来の計画では、トリノに寄って2泊し、エジプト博物館などを観光してからフィレンツェに移動するつもりだったのだが、ヨルダンとトルコを回った後でかなり疲れていて、これまで訪れたことのないトリノで宿探しをする気合がなく、しかもすでに予算をオーバーしていて、物価の高いイタリアで観光する金銭的余裕もあまりなかったので、結局トリノはあきらめ、ミラノから直接フィレンツェに移動したのだ。
なお、トリノのエジプト博物館は、収蔵品の価値と数において、本場カイロの博物館の次に重要なエジプト博物館らしい。いつか行けるといいな…イタリア国内には訪れたことがなくて気になっている地方・街がたくさんあるので、もうちょっと観光したいものだ。いつかお金持ちになったら(なる予定ないけど)。
今回利用したアナドルジェットは、トルコ航空傘下のLCC。LCCなのでトルコ航空とは違って、イスタンブール空港ではなくサビハギョクチェン空港からの出発。午前発なので、朝は余裕を持って5時に起床した。5時って夜中やん…睡眠不足の状態でふらふらしながら荷造りし、6時にホテルをチェックアウトした。
私はこれまで、イスタンブールでヨーロッパ側の旧市街からアジア側のサビハギョクチェン空港に行く際、いつもエミニョニュからフェリーでアジア側のカドゥキョイに出て、そこから空港までバスに乗っていたのだが、今回は早朝の移動でフェリーの始発より早かったので(エミニョニュ→カドゥキョイ便は朝7時半頃から)、イェニカプまで歩いて、そこからマルマライ(ボスポラス海峡を横断する海底鉄道トンネルを通る地下鉄)に乗車した。アイルルック・チェシュメスィ(Ayrılık Çeşmesi )でメトロ(M4)に乗り換えてカドゥキョイで降り、空港バスに乗る。
マルマライに乗ったのはこれが初めて。下調べが不十分だった上、極度の方向音痴なので、イェニカプ駅にたどり着くまでけっこう迷った。睡眠不足でぼやけた頭で、何とか乗り換えてカドゥキョイに着いたものの、空港バス乗り場が移転していて、またスーツケースを引きずりながらうろうろする羽目になった。旅行って、たいへんだなあ…
なお、2022年10月にはM4の路線が伸びて、カドゥキョイからサビハギョクチェン空港に地下鉄でたどり着けるようになったらしい。私が行ったのは同年7月だったから、3か月早かったのだな。
やっと空港バス乗り場に到着
カドゥキョイからサビハギョクチェン空港までは約1時間で、8時過ぎに到着した。間に合わないかと思って焦ったが、9時55分発だから余裕だった。やれやれ…
アナドルジェットのチェックインは、端末で搭乗券をプリントアウトしてからカウンターに行って、荷物だけ預け入れる方式になっていた。カウンターの人も、その辺にいるスタッフも、英語を話せたのでビックリ。トルコの空港は、いつの間に英語が通じるようになったのか。
空港のシミットは超高級なので、当然持参した。
予定時刻に搭乗手続きが開始して、予定通りに離陸。約3時間の空の旅だ。但し、時差がマイナス1時間だったので(時期によってはマイナス2時間)、ベルガモの空港に到着したのは正午頃だった。
アナドルジェットはLCCだが、軽食と飲み物が出た。さすがトルコ航空傘下だけある。
オレンジジュースと水と、トマトとチーズのサンドイッチ
トルコ航空のサンドイッチと違い、パンはごく普通の味だったが、全体的にはまあまあだった。
マスクは、普通のものとFFP2の2種類が支給された。
イタリアの公共交通機関ではFFP2を着用しないといけないので助かる。
機内ではマスク着用が義務付けられていたが、これはイタリア政府の要請による措置とのことだった。そのわりに、ベルガモの空港に到着してみたら、イタリア人の係員たちはノーマスクだったが。イタリアでも特に新型コロナの被害が酷かったベルガモの空港なのに、どういうことなの…
荷物を引き取って、ATMで500ユーロ下ろそうと思ったら、下ろせなかった。金額をだんだん下げていって、100ユーロになったら、ようやく下ろせた。カードのキャッシング限度額に達したのかもしれない。限度額のことは深く考えていなかったが(ちゃんと計算していなかった)、限度額に達したとしたら非常にマズい。トリノに行かなくて正解だったな。
空港のトイレ トイレにペーパーが流せる文化圏に来たことを実感
ローマで買ってあったSIMカードをスマホに入れて、イタリアに到着したことを友人たちに連絡した。SIMカードが使えるって、素晴らしい~
ベルガモのオリオ・アル・セーリオ空港からミラノ駅は、シャトルバスで約1時間。Terravision社のバスに乗った。
ミラノ中央駅は重厚な造り
ウィキペディアの「ミラノ中央駅」の項目には、「建築家フランク・ロイド・ライトにより『世界でもっとも美しい鉄道駅』と称された」と書いてある。建築関連にはうといんで、知らん人やけど。
建物の内部のレリーフがステキ
せっかくミラノに来たんだし、ちょっとくらい観光していこうかな~とはならないのが私だ。7月の日差しの中、睡眠不足で観光なんかしたら行き倒れるかもしれないからな…
フィレンツェまでは、トレニタリア (Trenitalia)の高速列車「フレッチャロッサ」(FrecciaRossa=「赤い矢」)に乗った。高かったけど、夕方には着きたかったからしょうがない。
高級感のある落ち着いた雰囲気の車内で、乗客も静かだった。イタリアなのに。
車内ではトルコで買ったビールを飲み、シミットを食べ、新聞を読んで過ごした。
ポケットティッシュはヨルダン製。我ながら国籍不明だ。
フィレンツェSMN駅には17時過ぎに到着。
正面から見た駅舎。のっぺりと茶色い横長の平屋の建物だ。
ミラノ中央駅と対照的。フィレンツェSMN駅がこんなに不細工(ですよね?)になってしまったのは、ムッソリーニのせいなのかも…(参考)
駅前のバス乗り場が様変わりしていて、しばらくうろついた後に案内所で聞いたら、少し移動していただけだった。フィレンツェ駅周辺のバス乗り場は、近年しょっちゅう移動していて、行くたびに迷う。
無事にバスに乗って、お世話になる予定の日本人の友人宅に向かった。彼女はフィレンツェ中心部の歴史地区(いわゆるチェントロ)にある素敵なマンションで暮らしていて、空き部屋を人に貸しており、そこが空いている時は、泊めてもらっているのだ(家賃は日割りで払っているがホテルよりずっと安い)。
着いたら友人が待っていてくれた。まずシャワーを浴びさせてくれ、その後、お茶やお菓子でもてなしてくれた。
梅生姜茶と羊羹、フルーツの盛り合わせ
お茶と甘いものが疲れた体に染みわたる…なんだか、トルコから一気に別世界に入り込んだ感じがした。洗濯もさせてもらい、あらためてフィレンツェの友人たちに連絡して、会う約束をする。
その後、ちょっと出かけて、近所のスーパー・コナドでシャンプーや酒類、朝食用のヨーグルトなどを買った。ほしい物はたくさんあったが、約一週間後のカード支払い日までは、もうお金が下ろせないだろうから、控えめに…
つぶれ桃(蟠桃)発見
ヤクルト、普通に売ってる。
綺麗な猫を連れているイタリア人のおじ様がいた。
ハーネスをしていなかったので、「逃げないんですか?」と思わず尋ねたら、彼は「Perche' dovrebbe?」(なんで逃げなきゃいけないんだ)とだけそっけなく答えて、あさっての方を向いてしまった。友人によると、その人はわりといつも無愛想らしい。よそ者に冷たいフィレンツェ人っぽいな…
夕食も、友人が用意してくれていた。
生ハムメロン
フィノッキオ(=ウイキョウ、フェンネル)メインのサラダ
トマトとモッツァレッラの冷製パスタ
白ワインを2人で1本空け、私はさらに部屋でビールを飲んでから寝た。
(旅行と無関係のおまけの写真コーナー)
渋谷の「SEE MORE GLASS」(シーモアグラス)という小さな喫茶店に「イランの絵本と靴下展」(12月29日まで)を見に行った時の写真、ここに無理やり突っ込んじゃう~
難民の子供をテーマにしたイランの絵本、原書と邦訳版
邦訳も良さそうだったが、両方買うお金はないので、原書の方だけ買って読んだ。もうペルシア語で絵本が読めるようになっていて嬉しい。毎日じみじみ勉強した甲斐があった。うふふ~
ザクロの飾りがかわいい。
気になる絵本ばかりだった。
イランの女性の手編みの靴下
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友人が飲んだイランティーセット
私が飲んだのは…
ステキなカフェに入っても、アル中はアル中。
なお、トーマさん(ミニトマト)は相変わらずです。
(続く)