外国で一時的個人的無目的に暮らすということは

猫と酒とアルジャジーラな日々

エジプト・カイロ滞在記・2010年3月末~2010年9月末(3)~陰気な壁絵や微妙なトラックなど+カンパリ・アップル

2019-06-29 19:10:50 | エジプト

 

今回はエジプト・カイロ滞在記の3回目、2010年8月分の写真を載せる。枚数がやたらに少ないのは、月の後半に2週間イエメン旅行に出かけたせいかもしれない。イエメン旅行に興味がある方は、イエメンのカテゴリーを参照して下さいませ。あそこは当分観光に行ける状態じゃないですがね・・・

 

陰気な壁絵・その1

 

これは確か、在カイロ・イエメン大使館に入国ビザをもらいに行った時の道中で見かけた中学校か高校の壁に描かれた絵(そばに駐車された車のワイパーが映り込んでいてすいません)。生徒たちの作品だろうが、どういう状況設定なのか気にかかった。自爆テロに使われた自動車爆弾と犠牲者と目撃者、3人のテロリストに対して抗議する男性と、彼を落ち着かせようとする奥さん…?でも、テロリストにしては3人とも制服っぽい服装だから、実は治安部隊で、中央の男性は「俺は無関係だから撃つな!犯人はあっちだ!」って言ってる?車の方も、ガラスが1枚も割れてないから、実は背後の建物が燃えてるだけ??

 

陰気な壁絵・その2

 

こっちは比較的普通のテーマ。スポーツ振興と喫煙の害についての啓蒙だろう。しかし、煙草の害で命を落としたとみられる人々の頭蓋骨の山、コワいんですけど。どうも全体的に不吉な風がびゅうびゅう吹いている。こういう絵を眺めながら毎日登校するのは、いかがなものか。

 

これは近所の市場の周辺で見かけたトラック

 

ロゴの「Keweseki」が「Kawasaki」の訛ったものなのかどうか気になって撮ったのだが、このサイトによると、どうらやアンゴラ共和国製で、川崎重工(Kawasaki)の製品のまがい物らしい。アンゴラとは、意表を突かれたな~

 

こちらは道端で熟睡していた猫さん。金曜日のお昼頃の人通りのほとんどない街(金曜は休日で、お昼にはモスクで集団礼拝がある)を1人で散歩している時に見かけて、心和んだ。

 

猫足模様が付いてラブリーになっちゃった車

 

カイロは砂まみれの街なので、車を駐車しておくとすぐこのように茶色になってしまう。そこに猫がスタンプを押してくれたりするのだ。

 

 

(おまけ)

写真が少なくてさびしいので(私が)、昨日の夕食の食前酒(aperitivo)のカンパリ・アップルの写真もどうぞ。畳でカンパリ。コースターはトルコ風で、全体的に国籍不明。

 

正確にはカンパリ・アップルソーダか。カンパリに透明な林檎ジュースと炭酸水を加えたカクテルだ。カンパリと言うと、カンパリ・ソーダやカンパリ・オレンジが一般的だが、アップルもイケる。カンパリやこれに類似した赤くて甘くてほろ苦いリキュール(子供の時に飲まされた風邪薬に似ている)は、イタリアで食前酒としてよく飲まれる。私のフィレンツェの大家さんも、毎日アペロル(カンパリとほぼ同じ味)のソーダ割の小瓶を夕食前に飲んでいたものだ。瓶から直飲みで。

こういうやつ

「aperol soda」の画像検索結果

 

綺麗な色の飲み物ではあるが、瓶からぐいっと直接飲むというのは、あまりお上品とは言えない。優雅に食前酒を嗜むのは、なかなか難しいものだな・・・

 

(終わり)

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

エジプト・カイロ滞在記・2010年3月末~2010年9月末(2)~猫やナイル川など

2019-06-29 03:40:12 | エジプト

 

ずいぶん間が開いてしまったが、今回はエジプト・カイロ滞在記の続き。2010年7月に撮った写真を載せる。何も考えず、ほぼ撮影日順で。

 

これはカイロ中心部のタラアト・ハルブ広場

 

タラアト・ハルブ広場は、タハリール広場とタラアト・ハルブ通りで繋がっている。カイロの街をパリ風に変身させたいと願ったムハンマド・アリー朝の第5代君主イスマーイール・パシャが19世紀後半にイタリア人やフランス人の技師を連れてきて作らせたという重厚で優美なフレンチ・コロニアル様式の建物に囲まれている(ウィキ情報)。そんな中を、こういうナイトキャップとネグリジェ姿(違う)のおじちゃんたちが闊歩していたりして、とってもステキだ。

 

 

これは、「雪の日のうさこちゃん」のぬいぐるみ。両手に酒状態

 

このぬいぐるみは、父からのプレゼント。UFOキャッチャーで取ったと言っていたように思う。私はうさこちゃん(今は「ミッフィー」と呼ばれているが、「うさこちゃん」の方が断然可愛い)の絵本を読んで育ち、特にこの帽子とマフラー姿の「雪の日のうさこちゃん」が好きだったので、いい年してわざわざ外国に連れて行ったのだった。向かって左側はエジプトビール「SAKARA・GOLD」。サッカーラ(サッカラ)のピラミッドの絵がついていて、ハイネケン傘下のアル・アフラーム・ベバレッジ・カンパニーが製造している。美味しい。右側の小瓶は、アニス風味の蒸留酒「アラク」。水を入れると白く濁るやつで、トルコの「ラク」やギリシャの「ウゾー」と同じ。アルコール度は約40度。ライオンのラベルが可愛らしいが、エジプト製で質は良くなかった。毎日これを飲んでいたせいで、脳細胞がけっこう死んじゃったかも・・・でもエジプトはワインが高いから(質も良い)、アラクで我慢するしかなかったの・・・

 

うさこちゃんの顔がまだデカかった頃の絵本。石井桃子訳さいこう。

ゆきのひのうさこちゃん

 

ゴミ箱からカメラ目線でこっちを睨む猫さん。ゴミ箱は定番の猫スポット

 

アパートの大理石の廊下で伸びていた行き倒れ風の猫さん。外は暑いからね・・・

 

水分補給は大事

 

これはナイル川

 

一時期、ナイル川の岸辺の近くにあるカイロ大学に属するアラビア語学校に通っていたので、毎日川べりを往復していた。木が生えていたり、あずまや風の休憩スポット(うらぶれていたが)があったりして、暑い時でも歩きやすかった。道路を横断するのは命がけでしたけどね、カイロですから・・・

 

向かって左がカイロタワー、入場料をケチって登らなかったような記憶がある。右はホテルかな?

 

水の流れを眺めていると、なんだか気持ちがスカッとするのはなぜだろう・・・

 

カイロタワーからの眺めは、こんなんらしいです。(2016年4月8日付の動画)

Cairo Tower (view) - Egypt

 

 

最後はジャカランダの木。この花、大好きだ。木にゴミ袋が引っかかってるけど。ゴミの街カイロですから。

 

こっちはアンマンで見かけたジャカランダ。花の色が違うのは、光の加減だろうか・・・

 

ジャカランダは、日本では宮崎県日南市に群生しているらしい。見たいな~

 

(参考)

日本唯一のジャカランダの群生林、宮崎県日南市で「ジャカランダまつり」開催

http://www.tabirai.net/sightseeing/column/0005828.aspx

 
 

(終わり)

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

招かれざるお客さん~ねずみのアルアラビーヤ君

2019-06-27 18:22:24 | 日記

 

数日前、うちに招かれざるお客さんが来た。ねずみのアルアラビーヤ君(仮名)だ。

 

夜中、いつものようにパソコンに向かっていて、ふと顔を上げた時、冷蔵庫の下から出てくる大きなねずみと目が合った。手乗りサイズよりも少し大きいくらいで、濃い褐色の毛をしたやつだ。彼(彼女)はつぶらな黒い瞳で一瞬私を見つめ、「やばっ、まだ寝てなかったか!逃げるが勝ち!」という風に、そそくさと冷蔵庫の下に戻ってしまった。

 

そのしばらく前にも、昼寝から目が覚めた時、カーテンレールの上でじっとしているねずみを発見したことがあるので、同じ個体かもしれない。

 

暗くてわかりにくいけど、これ

 

その時は、窓を全開にして、タオルを振り回してそちらに誘導し、お帰りいただいたのだが、今回は冷蔵庫の下なので届かない。

 

私は毎日窓の外側のサッシのところにすずめさんたちのために米やビスケットを置いているので、それにねずみが目をつけて、「ここんちは何か旨いものがありそうだから、入ってみて、良さそうだったらここで暮らそう」と考えたのではなかろうか。時々窓の外で巡回している姿を見かけたし(4階なのに)。うちは安いボロアパートで、網戸とガラス窓の間に大きな隙間があるので、窓を開けている時にそこから侵入したのであろう。たまにすずめもうっかり迷い込んで、慌てふためいたりしているし…

 

私は便宜上、そのねずみをオスだと想定し、「アルアラビーヤ」と呼ぶことにした。「アルアラビーヤ」は、サウジ資本・ドバイ発のアラビア語の衛星テレビ局。ネットでライブ視聴できるが、サウジ・UAEのプロパガンダ色が強すぎるため、私はほとんど観ない。最初は「アルジャジーラ」と名付けようと思ったが、愛着が湧くと困るので、ここはあえてアルアラビーヤにしておいた。

名前が決まったところで、私は冷蔵庫の下に隠れている彼に向かって話しかけ、穏当に外に出ていってもらうため説得しようと試みた。「アルアラビーヤよ、うちにはあなたが食べる物は何もありません。ここはひどいところです。元いた世界にお帰りなさい。それが一番いいのです。あなたにとっても、私にとっても、云々」

 

当然、アルアラビーヤ君は出てこなかった。思い立って、長い棒状のプラスチック(安物の家具から剥がれ落ちたパッキン部分)を冷蔵庫の下に突っ込んで、追い出そうとしてみたが、無駄だった。長期戦になりそうだったので、とりあえず冷蔵庫の後ろの窓を開け放して、好きな時に出てもらえるようにした。窓の外のサッシのところに、おびき出すためのエサとしてチーズも置いた。彼がチーズの匂いにつられて外に出たら、すぐ窓を閉める算段だ。しかし、アルアラビーヤ君が動く気配はなかった。

 

そうこうしているうちにお腹が減ったので、私は夕食(野菜とパンを一緒に炒めた横着な一皿料理)を作って食べた。冷蔵庫の下のアルアラビーヤ君もお腹が空いているだろうが、分けてあげるわけにもいかない。ねずみはバイ菌をいっぱい持っているので、飼うのは危険だといろんな人に忠告されたのだ。大体、トイレのしつけもできないような野生動物を飼うわけにはいかない。しかし、一人でご飯を食べることには、なんとなく罪悪感を感じてしまい、そのせいか、頭の中にこういうナレーションが流れ始めた。「ねずみのアルアラビーヤはお腹がペコペコでした。近くからいい匂いが漂ってきます。彼はため息をついて考えました。ああ、あの大きなヒトが早く寝てくれないかなあ。そしたら、台所を探検して、何か食べるものを探せるのに」(ねずみに感情移入し過ぎ)

 

ピーターラビットの絵本に出てくるねずみの奥さん。可愛い・・・

 

アルアラビーヤ君は、結局2日間うちで過ごしたが、2日目の夜中、私が気づかないうちに窓から出て行ったようで、それ以降は姿を見かけていない。うちに住んでも幸せになれないことを悟ったのだろう。もう2度と戻って来ないで、外の世界で自由に楽しく暮らしてね~

 

というわけで、彼やそのお友達にうちに侵入する気をなくさせるため、ねずみの忌避剤を買ってきた。

 

ねずみが嫌いなハーブと猫の匂いの成分配合らしい。ハーブの匂いしかしない気がするが。

 

ちなみに、アルアラビーヤ君が登場した翌日、仕事先で中国語の通訳の人たち(バイリンガル)に、ねずみ対策について質問したところ(ネズミホイホイがお勧めらしい)、「そういえば、中国の病院にねずみがいたので、捕まえて病院スタッフに渡したら、喜ばれた」「中国のホテルで布団をめくったら、ねずみの一家がいた」などと教えてくれた。ワイルドだな、中国・・・その中の猫を飼っている人は、「家が近かったらうちの猫をお貸しするんですけど」と言ってくれた。猫、借りたかったな~

 

猫とねずみといえば、トムとジェリー。でもトムだと、ジェリーは捕まえられないな・・・

「tom jerry cheese」の画像検索結果

 

(終わり)

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする