外国で一時的個人的無目的に暮らすということは

猫と酒とアルジャジーラな日々

街角で天の啓示

2013-05-31 23:26:57 | ヨルダン(猫中心)

街角でふと聞こえた言葉って、時々天からの啓示みたいに、妙に強く胸に響くことがありませんか?

昨日ダウンタウンを歩いていて、耳に入った言葉は以下のとおり。

「あいつらは時代遅れだから」
「手伝ってくれて、すごく助かった」
「あと2日だけだから、我慢してくれよ」
「ヤツラはこの町内の厄介者だ」

この最後のセリフがコワイ。
一体何があったのだろう。
これを言っていた人は温和そうなおじさんで、道端でお友達数人と井戸端会議をしていた。

う~む、今日聞こえてきた言葉は、どう考えても天の啓示となんの関係もなさそうだな・・・。


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猫三昧の日々

2013-05-30 22:04:09 | ヨルダン(猫中心)


昨日朝10時前に家を出て、建物脇の階段を登ろうとしたら、降りてこようとするアハマド君(大家さんの孫、たぶん中学生)と出くわした。
その足元には子猫が3匹と、お母さんらしき白猫(毛皮が汚れ放題で、灰色猫になってるけど)がみえる。

アハマド君はこの猫たちを、建物の一角にある作業室で飼っているのだが、昼間はこうして外に出して遊ばせるそうだ。
私は彼を手伝って、子猫たちを一匹ずつつまみあげ、階段下の庭へ運んだ。
庭の雑草の間で子猫はちょろちょろと動き回り、お母さん猫は薄青い目を不穏そうに光らせて、それを見守っている。

「この母猫は子供たちが心配で、気が立っているんだよ」
とアハマド君は私に説明し、白猫の毛皮を指差して付け加える。
「だいぶ汚れているから、洗ってやらなきゃいけないな」
「洗うって・・・すごく嫌がるんやないん?」
野良猫を洗うというのは、非常に危険な任務なのではないだろうか?
しかも子育て中で神経質になってるなら、なおさらだ。
引っ掻かれたり、引っ掻かれたり、引っ掻かれたりしそう。
やめとけばいいのにと私は思ったが、彼の決意は固いようだった。
「嫌がるだろうけど洗わなきゃ。汚れすぎだから」
アハマド君はかなりの猫好きなのだ。
将来きっと立派な猫おじさんになるだろう。

しばらく一緒に猫たちを眺め、キャットフードをあげてから、私は仕事へ出かけた。
アハマド君は私を見送ったあとも、庭に残った。
彼は学校に行かないのだろうか?
今は学校の試験期間だと聞いたが、まだ休みには入ってないはずだ。
世の中には謎が多いわね。

10分ほど遅刻して職場へ行ったら、まだ誰も来ていなかった。
そんなヨルダンの生活が好き・・・


アハマド君と子猫



白いお母さん猫と子猫たち。白い子猫は一匹もいないところがナゾだ。



関係ないけど、寄ってきてエサをねだる猫、マロまゆ
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白ダンゴムシの恩返し

2013-05-28 22:49:58 | ヨルダン(猫中心)


昨日仕事帰りにダウンタウンで買い物したあと、コーヒー屋さんでアラブコーヒー(底にヘドロが沈殿するタイプのコーヒー)を買ってその場でで立ち飲みしていたら、お店の人が椅子を運んできてくれた。
コーヒーには粒のままの緑のカルダモンの実が3個浮かんでいる。
カルダモンの粉末が入っているのは普通だが、粒のまま入っているのは珍しい。
粒が口にあたって飲みにくかったが、なんだかいつもより美味しい気がした。

台所で料理している最中、ライターを床に落としてしまう。
こちらのガスコンロは自動で点火しないので、料理するときライターが必要なのだ。
ライターは床にぶつかって、ボンッという爆発音を立てて割れた。
一瞬怯えてかたまってしまったが、特になにも起こらないようなのでおそるおそる割れた破片を片付け、料理を続ける。
献立は焼いたイワシ(冷凍)と野菜の煮込みとパンだ。

夜、居間に座ってテレビを見ていると、時々窓のところで「ごと」とか「こつ」という物音がする。
この辺の野良猫たちが窓辺に飛び乗ってくるとき、こういう音が出るのだ。
彼らはうちに侵入しようと、虎視眈々で狙っているらしい。
猫なのに、虎視眈々。
しかし窓を開けることはできず、みんな諦めて立ち去っていく。
窓を開ける能力を持つのは、うちの猫だけなのだ。

先日大家さんの孫息子アハマド君が、
「おたくに出入りしているあの猫は、以前うち(同じ建物の上階)に入り込んで出産したけど、子育せずに放置して死なせてしまった、」
と言っていた。
不吉な話なので、聞かなかったことにしようと思う。

うちの猫は時々私のお腹の上に座り込み、うたた寝する。
猫はけっこう体温が高いので、お腹があたたまっていい感じである。
これは下痢の治療なんかに使えるかもしれない。
横たわった患者さんのお腹に、一匹ずつ猫がのってる猫病院、かわいいんじゃないだろうか。

寝る前にトイレに行ったとき、バスタブで白いダンゴムシを発見した。
真っ白ではなく、うっすら灰色がかっている。
ひっくり返ってじたばたもがいていたので、元の状態に戻してやる。
白い蛇は縁起がいいそうだが、白いダンゴムシはどうなんだろう。
恩返しとかしてくれないだろうか?
白ダンゴムシの恩返し。


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ヨルダン滞在許可更新のための、イスラエルへの日帰り旅行

2013-05-25 22:23:46 | ヨルダン(猫中心)



先週の金曜日の朝、私はアンマンを出発してイスラエル国境へ向かった。

旅の目的は、ヨルダンの滞在許可の更新である。
この日がちょうどヨルダン滞在3ヶ月目だったので、いったん出国しければいけなかったのだ。

日本人がヨルダンに入国する際パスポートに押される入国スタンプが、1ヶ月有効のビザの役目を果たす(無料)。
1ヶ月後、居住地域の警察で申請書(アパートの大家さんの身分証明書番号などを記入)を提出すれば、滞在許可を2ヶ月延長できる。
3ヶ月以上滞在をする場合は、内務省に1年期限の滞在許可証(イカーマ)の申請することになるのだが、その際血液検査などに加えて、労働許可証や入学許可証、または婚姻証明等の書類を提出しなければならないのだ。
私のように必要書類を入手できない場合、3ヶ月ごとにヨルダンを出国して別の国へ行き、そのあと再入国して入国ビザを取り直す、という道を辿ることになる。

アンマンから日帰りで、安価な陸路で行ける外国はシリアとイスラエル(占領されたパレスチナ)だが、現在シリアはビザ目的で入国するどころの騒ぎではない。
というわけで、行き先は自ずとイスラエルに決まる。

ヨルダンからイスラエルへの通過ポイントは3箇所。
北から順番にシェイフ・フセインボーダー、キング・フセインボーダー(=アレンビー)、そして一番南のワーディーアラバボーダー(アカバにある)だ。
この中でアンマンから最も近いのはキング・フセインボーダーだが、あそこはパレスチナ人が西岸地区に出入りするための非公式な国境ということになっているので、出入国の際にパスポートにスタンプを押してもらえない。
出入国スタンプがなければ、ヨルダン入国ビザを取得することができないから、今回の旅の目的を果たせないことになる。
このため私はキング・フセインボーダーを避けて、その次にアンマンから近いシェイフ・フセインボーダーまで出かけることにした。
やれやれ、イスラエルのスタンプをもらうために苦労する日が来るなんて、人生何があるかわからないねえ・・・。

シェイフ・フセインボーダーへ旅するにあたって私が心がけたのは、「できる限りタクシーを使わず、乗合バス・セルビス(乗合タクシー)などの公共交通機関を利用すること」である。
タクシーを使ったほうが速くて楽なのはわかっているが、そうすると値段がバスの何倍にもなるし、第一芸がなくて面白みに欠ける気がする。
バス・セルビス路線はヨルダン国内のあらゆる地域を網羅しているはず(おそらく)なので、タクシーを使わなくてもたいていの場所に行けるはずだ。
金曜日は休日なので、普段より本数が少ないにちがいないが、朝早めに家を出たら夕方には戻って来られるだろう、と私は予測した。

シェイフ・フセインボーダーの最寄りの都市はイルビッド。
アンマンからセルビスで約1時間だ(70km)。
イルビッドからはバスを乗り継いで、シェイフ・フセインボーダーの手前まで行ける。
この国境は徒歩で通過できないので、待機しているボーダータクシーに乗り込み、ヨルダン出国管理事務所へ到着する。
ここで出国税10JDを払って、パスポートに出国スタンプをしてもらったら手続き終了。
イスラエル側行きのバスに乗り込む。

私はかつてエジプトのターバ国境からイスラエルに入国しようとして、セキュリティー・チェックで引っかかり、8時間も足止めされた経験がある。
結局は入国できたのだが、その時のトラウマがまだ残っているので、無事に入国できるか非常に不安だった。
しかし今回イスラエルのセキュリティーの係員に、
「ヨルダンの滞在許可更新のためにイスラエルに来ました。時間がないので、入国したら即座にヨルダンに戻ります!」
と宣言したら、そういう事情なら通してあげましょうと言って、比較的すんなり通してくれた。
本当にすぐ帰るんでしょうね、と何度も確認されたけどさ。

パスポートに入国スタンプを押してもらって入国ゲートを入ったら、建物から出ずに、すぐに出国手続きを行う。
銀行の窓口で高い出国税を払ったら(105シェケル=約20JD=3000円弱)、別の窓口で領収書とパスポートを提出し、出国スタンプを押してもらう。
これで出国手続き終了だ。
あとは、免税店をつっきったところにあるバス乗り場で、国境のヨルダン側行きのバスに乗り込むだけ。
ヨルダン側へ着いたら再入国手続きをして、無料の1ヶ月有効入国ビザを取得(入国スタンプのこと)。

無事に目的達成したら、免税店でお酒を買い込み(重要)、あとは帰るだけである。
またボーダータクシーに乗って国境地帯を抜け、そこからはバスを乗り継いでイルビッド経由でアンマンへ。
朝10時すぎに自宅を出て、帰ってきたのは夜8時すぎだった。
やれやれ・・・。

私が辿った道のりの概要をメモしておくので、これと同じルートでアンマンからシェイフ・フセインボーダーへ旅したい、という人(そんな人いるんかな?)は参考にしてね。

(1)アンマンの北部バスターミナル(ムジャンマア・シャマーリー)からセルビス(乗合タクシー)でイルビッドへ。約1時間、3JD。(バスに乗る場合は1.4JD、1時間半)
(2)終点のイルビッドのアンマンバスターミナル(ムジャンマア・アンマーン)でヨルダン渓谷バスターミナル(ムジャンマア・アグワール)行きのバスに乗り換え、終点で降りる。約5分、0.20JD。
(3)降りた場所から、食堂街を挟んで反対側の乗り場へ行き、その辺のおっちゃんに「マアバル・ワーディーウルドゥン」に行きたいと言うと、国境近くを通るバス(マシャーリーア行き)に乗せてくれる。乗るときに運転手さんに、国境(マアバル)で降ろしてほしいと伝えておくといい。国境まで約45分、0.85JD。
(4)国境付近の広い車道で降ろしてもらったら、右手の方に数分歩き、国境の手前で待機しているボーダータクシーに乗り込んで国境地帯に入る。1.5JD。
*帰りはこの逆の経路を辿ることになる。ただし、ムジャンマア・アグワールからスウェイリィフ(アンマン郊外)への直行バスが出ていることもあるようだ。
*イルビッドからシェイフ・フセインボーダーまでタクシーで行く場合の相場は15JDのようだが、交渉次第では多少下がるかもしれない。
*国境地帯内のシャトルバスは、ヨルダンからイスラエル行きが1.6JD、イスラエルからヨルダン行きが1.5JD。イスラエルシェケルでもドルでも払えると思う。


ヨルダン政府観光局のページの国境情報はこちら


階段を上るおじさんを眺める猫

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日付不明まとめ書き日記 2013年5月後編

2013-05-25 13:22:59 | ヨルダン(猫中心)
近所の猫



5月某日
ダウンタウンからジャバルアンマンまで、いつものようにセルビスに乗って運転手に30キルシュ払うと、あと5キルシュ払えと要求される。
「このルートの運賃は30キルシュじゃないの?いつも30キルシュしか払ってないけど」と反論すると、「俺は35取るんだ!」と運転手が言い放つ。
他の乗客たちも35キルシュ払ったようで、腑に落ちない顔をしている。
まあわずかなお金だから別にいいかと思い、追加で5キルシュ払う。
車内を見渡すと、運転席と助手席の後ろに、飛行機で見かけるような小さいスクリーンがくっついている。
天井にはガラス窓が嵌っていて、開閉できるようになっている。
ほかのセルビスとは明らかにランクの違う豪華車である。
料金が高い理由がちょっとわかった気がするが、それでもやっぱり腑に落ちない。

5月某日
アパートの前のスペースに、大家さん一家と座っておしゃべりする。
大家さんの孫息子のハイサム君が、犬が飼いたいと大人たちにおねだりしている。
アラブ世界では犬の地位が低く、ペットとして飼っている人は稀だったのだが、欧米の影響で最近流行ってきたらしい。
犬より猫の方が可愛いから、猫を飼えばいいのにと私が主張すると、ハイサム君は「犬の方が強い。泥棒よけにもなる」と言い返す。
他の大人たちも、「犬は30JDくらいする。そんなお金がどこにあるんだ?」とか、「毎日散歩に連れて行かなきゃいけないんだぞ、出来るのか?」とか、「犬は鳴き声がうるさいわよ」などと口々に言って諦めさせようとするが、ハイサム君が意見を変える様子はない。
どうしよう、このアパートに犬がやって来たら。
猫がこわがっちゃう・・・。

5月某日
ちょっと奮発して、スーパーで桃の香りのティッシュを買う。
寝室に置くと、桃香料のいい匂いが部屋中に広がる。
こういう小さな幸せって日々の暮らしに必要よね、などと考えながら、オレンジ色の桃ティッシュで鼻をかむ。

5月某日
ちょっと奮発して、市場で生魚を買う。
冷凍でない魚をヨルダンで買うのは初めてだ。
家に帰ってから台所に仁王立ちし、どうやって調理しようか思い悩む。
買った魚は大きくて平べったく、ウロコも内臓もエラもヒレも付いている。
今までの人生で魚のウロコをとったり、捌いたりした経験がないので、どうすればいいのか見当もつかない。
結局、鍋で丸ごと茹でてみることにした。
魚を初めて料理する欧米人のような発想だが、他に思いつかなかったのだ。
茹で上がった魚を菜箸でお湯から持ち上げようとすると、皮がずるずる剥がれ、全体にぐちゃぐちゃになった。
どうしよう、これ・・・。
猫は魚の匂いに鋭く反応して、私の足に身体をこすりつけ、期待を込めてこちらを見上げながら、みゃあみゃあとしきりに催促している。


ビールはなかなか飲めない贅沢品・・・

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