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猫と酒とアルジャジーラな日々

2022年イタリア・ヨルダン・トルコ周遊記(40)~フィレンツェで入ったリストランテなどやテイクアウト編~

2025-01-24 18:17:53 | イタリア

 

 

今回は、前回に続いて、フィレンツェの飲食店がテーマ。滞在中に入った居酒屋やチーズ&ワイン専門店、リストランテ、そしてテイクアウトしたお店の写真をまとめた。

 

 

居酒屋ヌーヴォリ」(Fiaschetteria Osteria Nuvoli)

 

ドゥオーモの向かいのサン・ジョヴァンニ洗礼堂の裏手の通りにある庶民的な店。入ったところはカウンターだけの狭い空間で、立ち飲みスペース。カウンターで注文して、店の前に置かれた椅子に腰かけ、軽く飲食するのこともできるが、私はいつも奥の階段を降りて、地下室のテーブル席に座る。

 

この時は、15時半頃に1人で入った。イタリアの食堂はランチタイムの後、夕方まで閉まっているところが多いから、閉まっているかもしれないと思ったが、ここは居酒屋だから開いていた。日本だと飲み屋は夕方まで開かないことが多いが、イタリアは昼飲みしやすい国なのだ。

 

内装や飾り、埃をかぶった置物などが、田舎の居酒屋風。フィレンツェ色が濃い気がする(地元サッカーチーム・フィオレンティーナのユニフォームがあるし)

 

トスカーナ・フィレンツェ料理が中心

 

どっしりした木製の大テーブルがいくつか並んでいて、空いている所に座る。当然相席。テーブルクロスじゃなくて紙を敷くカジュアルなスタイル。

 

遅いランチ代わりに、クロスティーニ・ミスティを取り、小さいデカンタのハウスワイン(キャンティ)を飲んだ。この店はクロスティーニが有名だと、以前聞いたことがある。クロスティーニは、炙ったパン(バゲット系)の上に具をのせたオープンサンドだ。クロスティーニ・ミスティ(=ミックス・クロスティーニ)は、トスカーナの前菜として知られている。この店のは、プチパンのトリュフサンド、きのこの酢漬け、ラルド(生ハムのラード版)、鶏レバーペースト(好物)の4種が取り合わせてあって、4ユーロだった。色々な味が楽しめて、どれも美味しくて、しかも安い。ワインも250mlで4ユーロだった。お店の人たちも、キビキビしていて感じがいい。

 

食後にはデザートワインのヴィンサントを飲んだ。

 

他にも何組かお客が入っていたが、午後の中途半端な時間のせいか、この店にしては比較的すいていて、のんびりできた。クロスティーニ・ミスティとワインと水とヴィンサントを取って、席料込みで11.5ユーロだった。相場よりかなり安い。近所にあったら通いたい。地下室だから、もし火災があったらどうしよう…という心配は若干あるが。

 

なお、店名の「Nuvoli」(ヌーヴォリ)は経営者の名字らしいが、イタリア語の「nuvolo」(nuvoliは複数形)には「雲」という意味があるので(nuvolaの文語)、私は「雲の居酒屋」と呼んでいる。「雲の居酒屋」って、ちょっとメルヘンな感じじゃないですか?蜂蜜ワインとか芋虫のグリルとかどんぐりニョッキとかがあって、鳥たちが飲みに来るのよね(妄想)

 

チーズとワインの専門店Formaggioteca Terroir」(フォルマッジョテーカ・テロワール)

 

「Formaggioteca」という言葉は、formaggio(チーズ)とenoteca(ワイン屋・ワインバー)を組み合わせた造語だろう。「terroir」はフランス語で、ワイン用の葡萄の栽培に適した土地を指す。こういうカテゴリーの店は、今まで見たことがなかった。滞在先の友人に色々お世話になったお礼として、帰国前にどこかで食事をご馳走したいと申し出たら、彼女がこの店を選んだのだ。選び抜かれた各種のチーズをつまみに、それに合ったこだわりのワインを楽しめる、チーズとワインの専門店だ。いわゆる「意識高い系の店」という感じ。

 

パンが紙袋入りで提供される。温めてあったと思う。

 

イタリアかフランス産の3種のチーズの盛り合わせ、林檎とジャム付き

 

店員の若いイタリア人のお兄さんが、チーズやワインについて丁寧に詳しく説明してくれたのだが、全部忘れた…

 

ブリーチーズ・辛いトマトのジャム・スペックのクロストーネ

 

スペックは燻製の生ハムで、クロストーネは大型のクロスティーニだ。

 

こだわりのお店だけあって、どのチーズもワインも非常に美味しかったが、友人が控えめに注文してくれたせいもあり、お値段はそこまで高くなかった。1万円くらいかかるかと思って、ビクビクしてたんだが。

 

このお店には、日本人女性の店員さんが働いていて、店主がデンマーク人女性とフランス人男性のカップルであること、給仕をしてくれたイタリア人の店員さんが日本人以上に日本人っぽいことなど、色々教えてくれた。コロナの時期は何かと大変だったそうだ。フィレンツェのあちこちで日本人が働いている。みんな頑張っていて、えらいなあ~

 

 

リストランテCafaggi」(カファッジ)

 

カファッジは1922年創業のリストランテ(レストラン)。オスマン帝国滅亡の年に出来たのだな(関係ない)

 

この店には、フィレンツェでお世話になった日本人のご夫婦に連れて行ってもらった。彼らのごひいきの店だそうで、地元客で賑わっていた。

 

前菜の生ハムメロン

 

イタリアの生ハムは、日本製の市販の妙につやつやとして透き通った、甘ったるい生ハムもどきとは見た目がすでに違う。

 

 

リコッタとほうれん草のラヴィオリ、トマトソース掛け

 

ポルチーニソースのタリアテッレ

 

牛フィレ肉のグリル、ミックスサラダ添え(たぶん)

 

ローストビーフとポテト

 

全て3人でシェアした。食後にはグラッパやエスプレッソを飲んだ。グラッパは40度の葡萄の蒸留酒。サイゼリヤでも飲めますね。

 

ローストビーフは普通だと思ったが(好みの問題かも)、それ以外は美味しかった。流行っている老舗店だけある。けっこうなお値段だったと思うが、おごってもらったのでよくわからない。お土産少ししか持っていかなかったのに、しかも、帰国する時にオリーブオイルを1L持って帰って知り合いに届けてほしいと言われて断ったのに、悪かったかな(悪いわ)。だって重いの嫌なんだもん…

 

このご夫婦に、クレジットカードの海外キャッシングサービスの上限に達して、現金が引き出せず困っている話をしたら、奥さんが「必要な時は貸すから、いつでも言ってね!」と力強く言ってくれた。イタリアの日本人の友人たちは一般にお金の貸し借りにはシビアで(自分もそうだが)、簡単に借りられない雰囲気があり、そういうことを言ってくれた人は彼女だけだった。結局借りずに済んだが、この時の恩は当分忘れない(一生やないんかい)。

 

パレスチナ系アラブ料理店Atomic Falafel」(アトミック・ファラーフェル)

 

動画

https://www.tiktok.com/@laurenimseeh/video/7196690395416382726

 

パレスチナ人が始めた店らしい。カヴール通り(Via Camillo Cavour)を歩いている時に見つけ、ファラーフェルとマナーキーシュをテイクアウトしてみた。イートインもあり、リーズナブルにアラブ料理が楽しめる。

 

シリア、レバノン、ヨルダンでもお馴染みの「マナーキーシュ」(薄い生地に具をのせた総菜パン)

 

 

ホンムス(フムス)やケッベ(クッベ)、タッブーレなどもある。

 

 

トルコでもイタリアでもアラブ料理を食べる日本人

 

 

その日はカファッジで夕食をご馳走になったので、翌日の昼に温めて食べたのだが、ファラーフェルはやや湿気ていて、マナーキーシュもザアタル(タイム)をのせた方は固くなっていた。ほうれん草を包んだ三角形のものは柔らかかったが。やはり買ってから、なるべくすぐに食べるべきだろう。次回はお店で食べてみたいが、次にイタリアに行くの、いつになるかな…

 

ヨーロッパは物価が高いから、まずお金持ちにならないと…(一生ムリ??)

 

なお、パレスチナ人の土地を奪って虐殺を行うイスラエルは、文化面でも同じことをしようとして、フムスやファラーフェルなどをイスラエル料理だと主張しているが、これらはパレスチナを含むアラブ諸国の伝統的な料理、つまりアラブ料理なんで、そこんとこよろしく~

 

 

(続く)

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