外国で一時的個人的無目的に暮らすということは

猫と酒とアルジャジーラな日々

妖怪コタツ女

2011-11-25 04:05:36 | 日記
近所の市立図書館で借りたアラビア語の絵本。猫がひどい目にあう話。今回の内容とは全然関係ないけど、絵がラブリーだったので紹介します




なかなかブログの更新ができないなあ、と思っていたら、いつのまにか、もう11月も終わりかけ。今年も残り少なくなってしまった。
でもあきらめるのはまだ早い。あと1か月以上もあるので、なにかスゴイことができるかも!革命とか、結婚とか、就職とか!…別にスゴくないか。ああ、さえない気分。

閑話休題。

毎日寒い日が続いている。
私はここ数年間、日本で冬を過ごしたことがなかったので、コタツを使うのは実に久しぶりである。
コタツって、コタツって、暖かくてなんて素晴らしい!布団とテーブルとストーブが一体化しているなんて、天才的な発明じゃないかしら?
私はもうずっとここに住む!といたく感激し、毎日コタツ生活をしているうちに、その魔力に心身ともに支配されてしまったようだ。

コタツは魔物である。
入ると体が温まって、ずっしりと重たくなるので、すぐ横になる。
横になると当然眠くなるので、すぐ眠り込む。しばらくしてハッと起き上がるが、コタツの外は極寒の地(京都)なので、なかなか出ることができない。本でも読もうとするが、すぐにまた眠くなり、横になって…というのを延々と繰り返してしまう。最近では自分の体がコタツと一体化してしまった気さえする。「うる星やつら」の漫画には「コタツ猫」という巨大な猫の妖怪が出てきたが、私は「コタツ女」である。

◆妖怪「コタツ女」
日本原産、主に本州に棲息。冬季のみ出没する季節妖怪。
外見や年齢は様々だが、共通項は低血圧・冷え性っぽい女性であること。
コタツをつけていると、どこからともなく現れて、潜り込んで寝てしまい、そのままその家にいつく。無害な妖怪で、特に悪さをすることはなく、その家に不運を呼び込むということもない。追い出すためには、コタツの電源を切るだけでよい。コタツ女は手先が不器用なので、コタツの電源を自分で入れられないらしく、あきらめて他のコタツを探しに行く。豆腐と酒類を好むので、枕元に置いてやると、いつのまにかなくなっている。
春になって、家々からコタツが姿を消す頃、コタツ女もいなくなるが、どこへ行くのかは誰も知らない。


子供のころ、水木しげるの妖怪辞典(妖怪百科?)を読んだが、数ある妖怪の中で一番私の気に入ったのは、アズキトギであった。アズキトギは、人里離れた小川で小豆をじゃらじゃらと洗って、その音で通りすがりの人を驚かすという、子供だましの妖怪である。その無害さ加減はコタツ女に近い気がするが、アズキトギは必要もないのに小豆をといで喜んでいるのに対して、コタツ女は必要に駆られてコタツに入るのだし、少し性質が違う気もする。アズキトギは人間とのコミュニケーションを求めているが、コタツ女はコタツを求めているだけなのだ。そこが違いである。アズキトギが男性、コタツ女が女性であるところに、その差異の本質的な原因が潜んでいるのかもしれない。

こういうことを考えていると、いくらでも時間がたってしまう。困ったものである。そうこうしているうちに、なんだかまた眠くなってきちゃった…



コメント
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