外国で一時的個人的無目的に暮らすということは

猫と酒とアルジャジーラな日々

夏休みの自由研究レポート ~暑さについての考察~

2012-08-26 23:18:52 | 日記
お盆の法事のお供えのミニベジタリアン定食(母作成)



お盆の頃に会った中学一年生の甥は、夏休みの宿題に悩まされているようだった。
子供ってやるべきことが多くて(授業、部活、習い事、塾など)、いつも忙しそう。同情しちゃう。
彼の宿題の内容は、明るい選挙のポスター、愛鳥週間のポスター、漢字ドリル、そして自由研究などなど、お馴染みのものだった。
私が子供の頃とまったく変わっていなのがオドロキだ。
長い年月が経って世の中が変化しても、こういう物事(教育システムや内容)って進化しないのだね。
ダっサ~・・・

毎日家でのんびり暮らしている無職の大人(私のこと)にとっては、毎日が夏休みだ。
しかも宿題がひとつもない。よかったあ、私、大人で・・・
でもなんだか、必死に宿題を片付けている子供たちに申し訳ない気がするので、ここはひとつ、夏休みの自由研究レポートでも書いてみようかと思い立った。
この夏の間、毎日家に引きこもって、日がな一日私が研究していたことといえば、「夏の暑さ」についてである。
鋭い観察と深い思索の結果、私が得た結論を、いくつかここに発表しよう。


「あつさについて、わたしがかんがえたこと」(小学校低学年風にまとめてみました)

・あついと、すぐねむたくなる。
・何かしているときは、何もしていない時よりも、あつい。
・あついとき、人はあついことを言いわけにして、いつもよりもっとなまけものになる(わたしだけ?)。
・毎日、ごご1時くらいにあつさがぐんぐんパワーアップして、3時ごろサイコウになる。
 そのあとしばらく、ものすごくあついので、外に出かけるときは、ちゅういがひつよう。
 夕方5時くらいになったら、あつさは少しましになる。
・夜のほうが、ひるまよりもすずしいけど、ひるまよりもしっけが高いので、いき苦しい。
 しっけが高いとよくねむれない。しっけは、にくたらしい。
・あつくても、食よくは別になくならないし、かえって太る(わたしだけ?)。
・セミは、ある日とつぜんなきだす。
・あついと生ごみがすぐくさって、いやなにおいがする。小バエもいっぱいわく。
 でも、気にしたらまけ。
・あついときにスパゲッティを作ると、作るのも食べるのもあついので、しんどい。
・二かいのほうが、一かいよりあつい。同じ一かいでも、日当たりのいい茶のまより、だいどころのほうがすずしい。
 でもだいどころのゆかはあまりきれいじゃなくて、ねころべないので、少しこまる。
・ねこたちは、ひるまはあついから、どこかにかくれてる。
 たいようがしずんでから外に出て、ちゅう車じょうや公えんや草むらなどで、だらっとねそべっている。
・雨が何日もふらないと、にわのハーブがかれそうになって、気のどくだ。
・ゴーヤのみどりのカーテンをやっている家は、ものすごくものすごくものすごく多い。
 ゴーヤおそるべし、日本せいふくか?とおもってよくみたら、カボチャだったりするので、ゆだんたいてき。

(おわり)


どうでしょう、この自由研究。
どう贔屓目に見ても、花丸はとれないような気がする。
それどころか、再提出を命じられる可能性が高い。
ああやっぱり私、子供じゃなくてよかった・・・


ある日の宇治川夕景

最近どうも、宇治川にサギが増えた気がする。少しうれしい。
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夏明け宣言

2012-08-24 01:17:36 | 日記
先日撮った夕焼け雲



残暑お見舞申しあげます。皆様お元気かしら?
毎日毎日むしむしむしむしむしむししますね。
エアコンがなかったら私はとっくに正気を失って、異邦人のムルソー君のように、人間の一人や二人殺していたに違いない(うそうそ、小市民なので、せいぜいちゃぶ台をひとつふたつひっくり返す程度。しかも一人暮らしなので、自分で片付けないといけない)。
エアコンって、素晴しい・・・

私が現在居住している京都府宇治市では、先日の大豪雨で被害が出て大変らしい。
私の家(私のじゃないけど)は坂の上にあるので、全然被害を受けなかったが、道路が川になったり、家が流されて行方不明者が出たりした地域もある。
こんなことって、私の知る限り初めてで、びっくり。

ところで私は、あの豪雨の日に今年の夏が終わったのだ、と思うことにした。
あの夜、畳に仰向けに横たわって、世界を破壊せんばかりの雷鳴と、空の蛇口を全開にしたかのような勢いで屋根を叩き続ける雨の音に耳を澄ましながら、ふと、これは空の「夏明け宣言」なのじゃないか、と思ったのだ。
何の根拠もないんだけどね。

そういうわけで、私にとって、夏はもう終了したことになる。
今の暑さは、残暑にすぎないのだ。
そう思うと、なんだか暑さに対して、気持ちの余裕が出来た気がしないでもない。
「夏はもう終わったのに、なんだか残暑がまだまだ厳しいなあ。まあ、もうすぐ秋らしくなるさ~」とおっとり構える方が、
「毎日途方もなく蒸し暑いけど、いつ夏が終わるんだろう。もしかして、永遠に終わらないのかも、きゃ~、どうしよう!」と焦るより、なんぼか気が楽だと思いませんか?
暑さを凌ぐためには、ある種のマインドコントロールが必要かもしれないのだ。
形而上学的な節電対策とかね!


買い物に行く途中、路上で見つけた瀕死のかまきりさん



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中国旅行(7) ウイグル自治区で食べたもの~後編~

2012-08-04 23:10:27 | ウイグル・中国

中国風のトルコケバブ



私がウイグル自治区を訪れたのは、5月のはじめだった。
初夏のはずなのに、すでに日中の気温はかなり高く、また空気が乾燥しているせいもあって、昼間観光しているとすぐ喉が渇いた。
そんな時によく立ち寄ったのが、街角のスイカ売りの屋台。
薄く切り分けたスイカを一切れだけ買って、その場で食べることができるので、とても便利なのだ。
太陽の下で歩きまわって疲労困憊したときに、よく冷えて、甘くてみずみずしいスイカを食べると、まるで生まれ変わった心地がしたものだ(大げさ?)。
スイカ屋台は、たいてい野菜や果物の市場の一角にあり、買い物を終えたウイグル人たちが、家に帰る前にちょっと立ち寄ってかぶりつく姿をよく見かけた。
あれはかなり儲かる商売に違いない。私も日本でやってみるべきかも?

ウイグルのスイカは、日本のスイカよりもっと楕円形っぽくて、ラグビーボール型をしている。
トルファンで遺跡巡りをしたときに雇ったタクシーの若い運転手は、トルファンのスイカやメロンは日本にも輸出されているんだよ、と説明してくれた。
トルファンは有名な葡萄の産地でもあり、美しいひすい色や濃褐色のトルファン産の干し葡萄は、カシュガルの国際バザールなどでも見かけた。
試しに買って食べてみたら、強烈な砂漠の太陽の下で育ち、乾燥した果実の、深みのある上品な甘みに感心した。食べ始めると、なかなか止められなくなる。
この葡萄でワインを作ったら良質のものができそうだが、ウイグル人はムスリムだから作らないのだろう。
非常に非常に非常に残念だ。漢人のワイン工場はあるようだが・・・。

街角で喉が渇いたとき、ヨーグルトドリンクを飲むという手もある(名称は聞き損ねた)。これも屋台で飲める。
氷のかたまりで冷やしたヨーグルト液をジョッキに入れ、氷水で薄めたもので、水で薄めたヨーグルトの味がする(そのまんまやん)。
これを美味しいと思う人は少ないかもしれないが、私はヨーグルトの酸味が好きなので、わりと気に入って、ときどき飲んでいた。

ウイグル料理ではないが、ウルムチで食べて印象に残ったものに、「トルコケバブ」がある。
夜、街角に出現する屋台村、「夜市」の一角で見つけたのだ、あのゆっくり自転してじりじり焼かれている肉の塊を。
売っているのは漢人のお兄ちゃんだった。
本来逆三角形をしているはずの肉の塊が、台形になっているところといい、全体が脂でぬらぬらして、まるでロウでコーティングしてあるかのような様子といい、肉の焼け爛れ方といい、あまり美味しくないだろうという予感はしたが、ものは試しなので1つ買ってみることにして、チキンのケバブサンドを注文する。
渡されたのは、薄い米粉のクレープに包まれ、テンメンジャンを添えた、焼いた鶏肉の薄切りであった。
別に不味くはなかったが、どう考えてもトルコケバブから遠く離れた食べ物である。
これって、もしや北京ダックなのでは・・・?
こんなにオリジナルから離れたコピー商品を開発するなんて、中国には、やっぱりかなわない。

その北京ダック(自称トルコケバブ)を食べ終えたあと、近くの屋台で生ビールが売られているのを発見し、1杯買って飲んだら、甘かったのでビックリした。
あとで調べたら、これは一見ビールのように見えるが、実は「カワス」という名前の、ウイグル特有の非アルコール発酵飲料で、麦芽の汁や蜂蜜などを入れて作るらしい。
フルーティーで飲みやすく、喉が渇いていたせいもあって、結局残さずに全部飲んでしまったが、「ビールだと思った飲み物が甘かった」という衝撃は、私の中からなかなか消えなかった。
でも考えてみたら、こんな風に「意表を突かれてショックを受ける」ことこそ、旅の醍醐味だと言えるかもしれないねえ。




カワス (ただし、これはロシアのカワスで、ネットで見つけた写真。私が飲んだのはもっと色が濃くて、ビールっぽかったの。でも写真を撮り損ねたの・・・)




トルファンでお世話になった、若いタクシーの運転手さん



上の運転手さんのお友達、途中で同乗してきた。写真は、道端の桑の木の実を取っているところ。
集めた桑の実を手のひらに載せてくれたので、口に入れてみたら、爽やかな甘さだった。初恋の味?



マンタ(餃子みたいなもの)の入ったスープ。トルファンの市場で食べた。

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