外国で一時的個人的無目的に暮らすということは

猫と酒とアルジャジーラな日々

エジプト・カイロ滞在記・2010年3月末~2010年9月末(4)~日本公園とムハンマド・アリー・モスク編~

2021-01-26 18:53:51 | エジプト

 

 

お正月頃に過去のブログをなんとなく読み返していて、エジプト・カイロ滞在記が途中で終わっていることに気が付いた。

 

かつてこの滞在記の1回目の時、「しばらく前、過去に撮った写真を整理していて、エジプト滞在中に撮った写真をまとめてブログにアップしていないことに気が付いた」「そういうわけで、2010年3月末から半年の間滞在したカイロで撮った写真に説明を添えて、何回かに分けて載せようと思う。といっても、枚数は非常に少ないので、すぐ終わる予定(インシャーアッラー・・・)」などと書いていたが、それから1年半以上経ってしまっている。私にはありがちなことだが。

 

というわけで、今回はその続き。カイロ滞在の最終月の2010年9月に撮影した写真を載せる。それ以外にもエジプトで撮った写真はいくらかあるし、マドリードやパリ等に旅した時の写真も放置したままになっているので、そちらも順次載せていこうと思う。(インシャーアッラー・・・)

 

2010年9月にカイロで撮った写真はわずかで、大半がボケボケだった。

 

これは、アパートの自室に出現したヤモリさん。エジプトにもヤモリはいるのだ。

 

 

日本のヤモリと特に変わったところはないようだった。この後、窓から外に出てもらった。私はヤモリがけっこう好きだが、部屋の中にいられるとうっかり踏んでしまったりしそうで、落ち着かない。

 

 

こちらは友人たちと訪れたヘルワーン地区の「10月6日公園」(いわゆる「日本公園」) الحديقة اليابانية

 

 

地下鉄のヘルワーン駅から徒歩で行ける公園で、広くて緑も池も東屋などもあって居心地がいいので、地元の子供や若者たちが遊びに来るようだった。

 

地元の新聞(英語)によると、この公園は1917年(ウィキペディア・アラビア語版では1919年)にエジプト人技師ズールファッカール・パシャがアジア風の様式で設計し、当時のエジプトの支配者スルタン・フセイン・カーミルに献上したそうだ(イタリア人技師が設計して中国人が建てたという話もあるが詳細不明)。つまり、元々は日本とは全く無関係。その後、1992年に日本大使館の協力の下で、日本の会社によってこの公園の内部に「東京庭園」と呼ばれる部分が付け加えられ、2010年には改修工事も行われたという。浜離宮庭園・旧芝離宮庭園をモチーフとした池泉回遊式日本庭園だ。この池については、「なんかそういう池、あったな・・・」という程度にぼんやりとしか記憶にない。他の部分のインパクトが強すぎたせいだ。

 

写真をちゃんと撮っていなかったので、インターネットから拝借した写真を並べる。

 

 

 

 

動画

 

 

御覧のように、ツッコミどころが満載の愉快な公園なのだ。ここを「日本公園」と呼ぶのはいかがなものか。「アジア風公園」と呼ぶべきではなかろうか。

 

 

こちらは、シタデル(城塞)の中にあるムハンマド・アリー・モスク。滞在の終わり頃に1人で行った。

 

 

外観は撮ってなかったので、ウィキペディアから借用

 

 

ムハンマド・アリー・モスクは、オスマン建築のモスクで、薄暗い内部に座って天井から吊り下げられたシャンデリアを眺めていると、イスタンブールにいる気分になれる。やや行きにくい場所にあり、特に帰りはなかなかバスが見つからず、くじけそうになった。

 

19世紀前半にムハンマド・アリーの命令で建設されたそうだ。ムハンマド・アリーは、当時オスマン帝国の属州だったエジプトの総督(任期1805~1848)で、事実上の支配者だった人物だ。帝国にシリアの支配権を要求してエジプト・トルコ戦争を起こしたりしたこと等で有名だ。世界史で習った覚えがある。

 

この人

 

 

庭にあった趣のあるライオンさん

 

 

モスクの紹介記事

https://tripnote.jp/egypt/mosque-of-muhammad-ali

 

 

2010年3月末から9月末の半年間、エジプトに滞在した時のカイロの写真はこれで終わり。9月の終わりにはパレスチナに移動し、東エルサレムに3か月住んでからヨルダン入りし、アンマンに1か月滞在してからトルコ入りして、イスタンブールで3か月ほど過ごし、そこから帰国したのだった。エジプトの前はイタリア→シリア→トルコという経路だった。あの頃の私は、すでに若くもなかったが、けっこう元気だったのだな。(遠い目)

 

 

カイロから遠征して、アレクサンドリアとバハレイヤ・オアシスに行った時の分や、2011年5月にエジプトを旅行した時の写真もあるので、今後そちらを載せたいと思う。がんばって更新しなきゃ・・・

 

(終わり)

 

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阿佐ヶ谷のイラン料理店「ジャーメ ジャム」

2021-01-19 09:38:21 | 日本における中東

 

今回は、東京・阿佐ヶ谷のイラン料理店「ジャーメ ジャム」(Jame Jam) の話。

 

この店には去年の1月下旬、知人に連れられて初めて行き、それから約10か月が経過した11月の終わり頃にもう一度行った。1月下旬は、まだ日本ではコロニャの問題が他人事だった時期で(遠い目)、普通に友達と集まってゆっくりお喋りしながら飲食を楽しむことができたが、11月末はもう感染の第3波が始まっていて、日々新規感染者が増え続けており、もはや気楽に会食する状況ではなかった。

 

2回ともボケた写真しか撮っておらず、細かいことはあまり記憶にないのだが、記録のため一応ここに残しておく。

 

「ジャーメ ジャム」は、JRの阿佐ヶ谷駅からすぐ近くの商店街(飲み屋街)にある。

 

 

内装はこんな感じ。伝説の王と王妃?

 

 

 

 

イラン料理店には、これまであまり行ったことがないので、内装もメニューも新鮮だった。アラブ料理店と似ているのに、何かが決定的に違う印象を受ける。より洗練されているっていうんですかね・・・

 

前菜盛り合わせ

 

ミルザガセミという焼きナスのペーストにトマトなどを加えたもの、ホムス(ひよこ豆のペースト)、マスティネ(ヨーグルトから作れられたチーズらしい)の盛り合わせ。ホムスはアラブ料理にもあるし、他のものもアラブ料理のペースト類と似通っているのに、微妙に味や材料が違って興味深い。

 

ファラーフェル

 

イランのファラーフェルは、アラブ料理のものとは作り方や材料が少し違うようだったが、正直言って、アラブよりイラン(ペルシャ)の方が、食に関しても歴史・文化が深そうなので、食べる前から「美味しそう」と思ってしまう。そして、実際美味しいのだ。いや、もちろんアラブ料理も負けず劣らず美味しいんですけどね。(言い訳がましい)

 

左はゼレシュク・ポロウ、右のケバブはよく覚えていないが、おそらくクービーデ・キャバーブモルゴという鶏肉のミンチの串焼き

 

ゼレシュク・ポロウは、サフランを使ったピラフで、ゼレシュクというラズベリーっぽい酸味のある赤い実を乾燥させたものが散らされており、一見、食べる宝石箱だ。もちろん味もいい。

 

トルコのラク(アラク風味の蒸留酒)があったので、頼んだ。これは時々飲みたくなる。

 

 

デザートに知人が食べたバラの香りのアイスクリームと紅茶。私は柄杓コーヒーを飲んだ。

 

 

オーナーシェフのテヘラン出身のモフセン・キャラバンディー氏は、日本語が上手で話し好き。イランの歴史や文化のみならず、日本のこともよく知っている文化人だ。この当時、イラン革命防衛隊・コッズ部隊のソレイマニ司令官が米軍の空爆で殺害されたことが話題になっていたので、それについて話を振ってみたり、イランと仲の悪いサウジ、特にムハンマド皇太子についてどう思うか聞いてみたりしたのだが、彼はあまり話に乗って来ず、「政府同士の揉め事は、一般の国民とは無関係」というニュートラルな姿勢を見せていた。

 

会話の中で、モフセンさんが「イランの詩を読むためだけでも、ペルシャ語をやる価値はある」と言ったことが頭に残り、かつて一度挫折したけれど、もう一度ペルシャ語をやってみようという気になって、その後図書館でテキストを借りたが、ついつい後回しにしているうちに、イランでコロニャの感染が拡大し、中東で一番ひどい状況になって旅行に行くどころではなくなり、やがて日本でも感染者が増えて、第1波・第2波を経由して、一番厳しい第3波に突入したわけだ。

 

11月末、2度目に訪れた時は、別の友達と2人で行った(前回は3人)。この時期の外食は神経を使うが、この店のホームページには、感染予防策を取っていることを全面的にアピールしてあったので、大丈夫だと踏んだのだ。そもそも、密になりにくい類の店だし。

 

(HPからの引用)

レストランにおける新型コロナウイルス感染拡大防止の取り組みについて
JameJamでは、ご利用いただくお客さまに安心してご利用いただけますよう、以下の対策に取り組んでおります。


1.レストランの入口に消毒液を設置
2.検温の実施レストランのご入店時に、非接触タイプの体温計を用い、検温を実施しております。
明らかな高熱が確認された場合は症状を聞き取りの上、当館基準にて対応させていただきます。
3.店内のレイアウトについてアクリル板で飛沫感染防止のためテーブルとテーブルの間を仕切っております。
4.消毒の強化開店前・閉店後の清拭消毒を徹底し、テーブルや椅子、メニューなどお客さまが触れる機会の多い箇所のアルコール消毒を定期的に実施しております。
また、テーブル上には原則として共用の調味料などを設置せず、撤去が難しい場合はお客さまが入れ替わる際に消毒をおこないます。
5.食の衛生従来通り、食品衛生管理に基づき管理を徹底しております。また、食器・カトラリー類は高温洗浄を行い強化しております。

新型コロナウイルス感染拡大防止のため、スタッフは下記の対策を行っております。
1.手洗い、うがいの実施を徹底。
2.出勤前に検温の実施を徹底。
3.従業員のマスク着用。

 

 

実際、入り口でまず検温され、テーブル間の距離は十分に取られ(元々かも)、他の客はおらず、店主は当然マスク着用で、客と会話する時は、テーブルから離れたところに立ってディスタンスを保つ配慮を見せていた。それでも顧客とのお喋りをやめないところが彼らしい。

 

前回食べて気に入ったゼレシュク・ポロウをまた食べた。

 

ケバブは、羊肉のものを選んだ。

 

薄いピタパン


 

 

ゴルメ・サブズィという金時豆と羊肉入りの煮込み料理

 

 

今回も、どれも美味しかった。友人がモフセンさんに「おすすめの料理はどれですか?」と聞くと、「おすすめじゃない料理はメニューに載せてないから」という返事が返ってきた。うふふ、この一筋縄ではいかない感じが楽しい。グラスの赤ワインはチリ製だったのだが、意外に美味しかった。

 

食後のコーヒーは、今回はエスプレッソ。

 

 

食後にお喋りしていて、コロニャのワクチンの話になった時、彼に「ワクチン、打ちたいですか?」と聞かれ、「もう少し様子をみたいかな・・・」と正直に答えた。ワクチンを打ってコロニャの問題から早く解放されたいのは山々だが、まだちょっと不安なのだ。まあ、日本でワクチン接種が開始するのは早くて2月下旬だそうなので、順番が回ってくるのがいつになるのか定かではないが。

 

欧米や中東諸国等ですでに接種が始まっているワクチンのうち、ファイザー・ビオンテックの製品(モデルナ製も同様)は、遺伝情報を記録した「メッセンジャーRNA(mRNA)」を活用した新しいタイプのものだそうで、有効性が高いことが示されている一方で、最近ノルウェーでこれを接種した高齢者29人が死亡したというニュースが出回った。

 

オックスフォード・アストラゼネカの製品は、従来型のワクチンで、ファイザー等のものよりも有効性は下がるが、同じく従来型の中国のシノバック・バイオテック製よりは高いので、打つならそっちを選びたい気がする。しかし、国に無償で提供されるワクチンには、選択肢などないだろう。

 

ワクチンの違いが分かりやすく解説されているBBCの動画

 

 

(おまけ)

 

かつてアンマンの知人宅でご馳走になったイラン料理の写真(再掲)。ヨルダン人とイラン人のハーフの男性が作ってくれたものだ。

 

 

 

 

(参考)

ジャーメ ジャムのHP

https://jamejam.jp/#welcome

 

食べログ

https://tabelog.com/tokyo/A1319/A131905/13052230/

 

 

(終わり)

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緊急事態宣言下の真冬のベンチ飲みと電熱ベスト

2021-01-15 07:52:24 | 新型コロナウイルス

 

 

2021年に入ってからも、コロニャ(新型コロナウイルス)の勢いは衰える気配がない。9月のイスラエルの再ロックダウンを皮切りに、感染拡大(爆発)を抑えるため、昨年秋以降、世界各地で2度目、3度目のロックダウンやその他の厳しい制限措置が取られている。

 

第3波の感染爆発が危惧される日本の首都圏では、7日に緊急事態宣言が出され、8日に発効した。

 

元々在宅の仕事をしていて、人付き合いもあまりせず、1人暮らしで遊びに出かけることも少ない私にとって、緊急事態宣言とは「夜ファミレス飲みができなくなる」ことを意味する。飲食店での酒類の提供は19時までになったわけだが、19時なんて私にとっては昼間なのだ。

 

夜型の私は起きるのが遅く、夜に買い物に出かけるのが通常で、その時にサイゼリヤやガストなどに寄って、夕食前の食前酒としてワインを飲みながら読書するのが習慣だった。

 

いつもファミレス飲みするわけではなく、雨の降らない日は公園や広場でベンチ飲みすることも多かった。いくらサイゼリヤが安くても、ベンチ飲みにはかなわないし、猫や鳩(夜出没する鳩もたまにいる)がやって来る可能性もないからだ。但し、夜のベンチ飲みでは読書は難しいので、スマホをいじくることになるが。

 

去年の春に1回目の緊急事態宣言が出され、ファミレスの営業時間が短くなった時は、ほぼ全面的にベンチ飲みに切り替えた。解除後も長い間、多かれ少なかれ時短営業は継続されたので、私も引き続きベンチ飲みモードで暮らしていた。雨さえ降らなければ、春夏秋はベンチ飲みに適したシーズンなのだ。

 

秋頃からやっとファミレスの営業時間が22時(ラストオーダー21時30分)まで延長され、「これなら私でも行ける」という状況になったが、今回の緊急事態宣言で、また振り出しに戻った次第だ。まあ仕方がない。私が店の片隅で1人で黙って飲む分には、夜だろうが昼だろうが感染拡大とは無関係なわけだが、飲食店の閉店時刻を早めることによって感染拡大が少しでも抑えることが出来るなら、それでかまわない。社会の1員として、快く協力したいと思う。(協力する以外の選択肢はないわけだが)

 

緊急事態宣言が発効する前夜、しばらく行けなくなることを想定し、サイゼリヤに飲みに行った。

 

 

 

注文を取りに来た店員さんに怪訝な顔をされつつ、グラスの赤ワインと甘いデザートワインの「ラ・コンブリッコラ」(アルコール度14%、45mlと少量で200円)の両方を頼み、チビチビ飲んで味わいつつ、読書に励んだ(赤ワインは不味いが、デザートワインはけっこう美味しい)。今読んでいるのは、アンマンのダウンタウンの本屋で店主のパレスチナ人らしきおっちゃんに勧められて買った「隅田川にかかる枝」という題の小説。まだ読み始めたところだが、とても面白い。おっちゃん、いい本を教えてくれてありがとう。バンドエードが栞がわり。

 

翌日、緊急事態宣言が発効し、ファミレス飲みという娯楽への道が断たれた。(早起きしたら行けるだろう)

 

それから約1週間、私はベンチ飲みを再開する段取りを整えていた。

 

寒波が来ている今、うかつにベンチ飲みをすると風邪を引く。風邪を引くと買い物に行きにくくなるし、免疫力が低下してコロニャに感染しやすくなるかもしれない。それは避けたい。

 

しかし、冬にキャンプする人々もいるわけなので、防寒対策を徹底したら、真冬でもベンチ飲みが可能かもしれない。(「これを機会に節酒すれば」という悪魔の声は聞こえないフリをする)

 

というわけで、北海道の友人の助言を参考にして、まず防寒用の下着のシャツとズボン下を買った。そして、メーカによっては低温火傷するほど暖かいという電熱ベストを購入した。ドンキで前々から狙っていたものが、セールで3千円くらいになっていて(元値は4千円弱)、しかも私のサイズに合うやつが1枚だけ残っていたのだ。これは買うしかないだろう。

 

これ

 

 

モバイルバッテリーに繋いで使う必要があるが、持っていなかったので、翌日バッテリーもドンキで買った(同じ日に買えばいいのに)。 使用可能バッテリーは出力5V/2.0 または2.1A。5000mAhの安いのを買おうとしたら、店員さんに「それだとバッテリーが短時間でなくなるから、10000mAhの方がいいです」と強く勧められ、そちらを買った。2千5百円くらいした。物入りだな・・・

 

試しにモバイルバッテリーを充電し、ベストに装着して家で着てみたら、電熱線のある背中がほんのり暖かい程度で、思ったほどホカホカではなかったので、「これを着たら真夏のハワイにいるような気分になるはずだ」と思い込んでいた私は少し落胆したが、翌日もう一度試して、ベストの上からフリースを着込んでみたら、前日よりは暖かく感じられた。着用の仕方にもよるのかもしれない。

 

飲み物は体が温まるホットワインにした。赤ワインに少しラム酒を加えて風味とアルコール度を高め、砂糖も少々入れて沸騰直前まで加熱し、保温できる金属の水筒に入れる。ホットワインは少し甘くした方が美味しいと思う。水筒に匂いが付くので、スパイスは省略。

 

ベンチ飲みの時は読書が出来ないので、スマホも必要だ。スマホなしで考え事にふけったり、宙を見つめながらひとりごとを言ったりして時間を過ごすこともできるが、それをすると不審者感が強まるので、避けた方が無難だろう。話しかけてくる人は減るかもしれないが。

 

私のスマホは現在、前回のまとめ書き日で触れたように、生命維持装置(電源)に繋がないと死んでしまうダメホ状態なのだが、モバイルバッテリーに繋いだら使えるはずだ。

 

モバイルバッテリーを充電して電熱ベストとダメホさんに繋ぎ、ホットワインを用意し、靴下を2枚はいて、防寒下着を着てベストを重ね、さらにお腹には使い捨てカイロも貼り・・・たかがベンチ飲みなのに、けっこう大掛かりな準備作業である。やっていて、ふと「若者たち」の歌詞が頭をよぎる。

 

「きみの~ゆく~みちは~ はてし~なく~とおい~
 だのに~な~ぜ~はをく~いし~ば~り~
 きみは~ゆく~の~か ~そんな~にして~まで」

 

たかがベンチ飲みなのに。しかも、全然若者ではないのに。

 

このようにして、私なりに周到な準備を行って、満を持して真冬のベンチ飲みに繰り出したわけだ。

 

防寒用の下着を着ていても、手足はけっこう寒かったが、背中は電熱ベスト、お腹はカイロのおかげでけっこう暖かかった(カイロの方が強力)。「体幹は露天風呂でいい気分、手足と頭はお湯から出ているから寒いが凍える程ではない」という感覚だ。ホットワインもとても美味しく、体が芯から温まった。ダメホさんもがんばって働いてくれた。但し、ベストのポケットに入っているバッテリーに接続コードで繋ぎ、上に着込んだコートの合わせ目からコードを外に出しているので、見た目は「コートの間から出たへその緒みたいなものの先端にスマホがくっついている怪しい人」っぽくなっている気はしないでもない。

 

うちのダメホさんは、SIMカードが入っておらず、モバイルルーターがないとネットに繋げないので、当然ルーターも持参だ。なんだかやけに荷物が多い。

 

翌日も同様にベンチ飲みをしてみたが、途中でモバイルバッテリーの充電が切れた。電熱ベストの電源(強)を入れていたのは2日合わせて4~5時間ほどだったし、ダメホさんに繋いでいたのは1時間あまりなのだが。充電には1晩かかるし、ホットワインなどの準備も手間がかかるので、毎日やる気はしない。

 

ああ、早くコロニャの感染拡大が収まってくれないものだろうか・・・

 

しかし、楽観的になる要素はあまりない。欧米や中東諸国などでは、すでにファイザー・ビオンテックやその他のワクチンの接種が始まっているが、日本は出遅れていて、早くても2月下旬だという話だ。コロニャの問題は今年も当分続くのだろう。

 

そういうわけで、私のベンチ飲みの日々はまだまだ続きそうだ。

 

 

(おまけ)

 

近所の猫さん

 

驚かしてごめん・・・

 

私と目を決して合わせなかったおひげさん

 

 

最近お気に入りのペットボトル除湿器のクロちゃん(ダイソーで300円で購入)

 

 

(終わり)

 

 

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日付不明まとめ書き日記2020年~もはや何月かも不明だが秋から12月の分

2021-01-03 19:58:08 | 日記

 

年末年始に関係なく、久しぶりにまとめ書き日記。ステイホームな日々の弊害か、私の中の時間の概念がますます薄くなっているので、何月の出来事かすら不明なものもある。まあ、宇宙の誕生から今まで流れた時間に比べたら、何月かなんて些細なことよね・・・

 

 

某月某日(寒くなる前)

公園や広場で、夜1人でベンチ飲みをしていると、色々な人が話しかけてくる。大半は新興宗教の勧誘だが、ナンパのおじさんたちも時々いる。いかにも会社帰りの普通のサラリーマンという風情の人が、「飲みに行く?」と声をかけてきたり、「〇〇さんですか?」と人違いのフリをして話しかけてきたり(夜9時過ぎに1人でベンチに座っている女性が知り合いに似ていても、普通声をかけないだろう)。彼らはコロニャが猛威を振るっているこの時期に、マスクをしていない見知らぬ女に近づくのがコワくないのだろうか。そして、おじさんに限らないが、公園の公衆トイレに入る男性はなぜあんなに多いのか。あそこには家や会社や学校のトイレにはない特別な何かがあるのだろうか。

 

世界には、私にはわからないことがいっぱいあるのね・・・

 

某月某日 (秋)

普段あまり使っていない方の部屋(ボロアパートだが一応2部屋ある)の畳の上で、ゴキさんが仰向けになってかすかに手足(?)を震わせているのを朝方発見する。断末魔の苦しみのようだ。

 

前夜にどこからともなく出現して、ブラックキャップを覗き込んでいたやつと同じ個体だと思われる。毒餌を食べてしまったのだろう。気の毒なことだが、できれば戸外でお亡くなりになってほしかった。

 

次第に窓の外が明るくなって、部屋に白々とした朝日が差し込む中、だんだん動かなくなるゴキさんを眺めていると、珍しく一句詠みたくなった。

 

「夜が明けて 死にゆくゴキに ひかりさす」

 

しんみり・・・

 

 

某月某日(秋)

起きてから、コタツの上のメモを見たら、「クッキーを焼く」と書いてあった。これは何かの暗号か?

 

うちにはオーブンもレンジもオーブントースターもないし、私はさほど甘いものを食べないので、ここ数年お菓子を作っていない。お菓子作りが好きな霊にとり憑かれたか。

 

そういえば、私はしばらく前に「アラブ風のモチーフのアイシングクッキーを作りたい!」という衝動に駆られたのだが、これはその延長上かもしれない。通り過ぎるのを待つしかないだろう。

 

こういう模様のアイシングクッキーが作りたいが、きっと一生ムリ。(ネットから拝借した写真)

 

 

12月某日

スマホが死にかける。元々あんまりスマートではないSIMフリーの格安スマホで(SIMは入れずにルーターでネットに繋げていた)、買った当初から内蔵バッテリーがまともに働かず、購入店で交換してもらったのだが、それももうダメになったようだ。店に買いに行ったら、もうその携帯自体が製造されておらず、付属品のバッテリーも、もう探してもないかもしれないという。メルカリとかで探したらあるのかもしれないが、私の内なる声(スピリチュアル系)が、「ネットで買い物してはいけません」というので、手が出せない。

 

いったん死んだように見えたスマホは、しかし、その後なぜか蘇生し、電源に繋いだ状態でなら使えるようになった。つまり、携帯できないのだ。「スマホというよりは、ダメホだ~」と妹に愚痴ったら、「それはもはや固定電話なのでは」と指摘された。しかし、これにはSIMが入っていないので、電話ですらないのだ。一体なんなんだ、キミは・・・

 

ヤマダ電機のEvery Phoneってやつ。1万円ちょっとだったと思う。(これもネットから拝借した写真)

 

 

 

12月31日

朝生ごみを出したら、他の人が出していないことに気づき、「はっ、もしや」と慌ててネットで検索したら、案の定年末のごみ収集は28日が最終日だと書いてあった。1月の最初の収集日は4日だという。衝撃の新事実だ(私にとって)。28日が最後だとは思わず、31日に出せばいいやと思って28日は寝倒したので、1月4日まで10日分あまりのごみを家に溜めておくことになる。

 

ここ数年、年末年始は里帰りしていたので、ごみ収集について深く考えたことはなかった。そして、日本人は年末に大掃除するから、年末は毎日ごみ収集があるはずだと、なんとなく思い込んでいたのだ。そうか、清掃作業員の皆さんもお休みだったのね・・・当然と言えば当然か。

 

しょうがないので、出したごみを取りに行き、玄関口に置いておくことにした。ベランダがあればいいのだが、ないので家の中に置くしかない。このごみ袋は、私が年末年始を一緒に過ごすパートナーとなるわけなので、「五美子さん」と名付けることにした。五美子さん、お正月を機嫌よく過ごしてね。あまり臭くならないでね。コバエさんとか生まないでね・・・

 

 

(おまけのネコ写真)

9月に撮ったやつ

 

 

(終わり)

 

 

 

 

 

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