外国で一時的個人的無目的に暮らすということは

猫と酒とアルジャジーラな日々

2022年イタリア・ヨルダン・トルコ周遊記(39)~フィレンツェのカフェ・バール・ジェラテリーアなど編~

2025-01-18 20:16:00 | イタリア

 

今回は、フィレンツェ滞在中に入ったカフェ、バール、ジェラテリーアなどがテーマ。本当はリストランテやチーズ・ワインバーなどもここにまとめて載せようと思ったのだが、思いつくままに昔話を書いていたら、やたらに長くなったので、そちらは次に回すことにしたのだ。年を取ると思い出話が増えちゃって、話が長くなるものよね…

 

ちなみに今回、イタリアの飲食店の名称で、同じような営業形態の「Caffe'」(カッフェ)と「Bar」(バール)の違いは何かが気になったが、明確な違いはないようだ。どちらもコーヒーをメインに、各種ドリンクや甘いパン、パニーノ、焼き菓子など(店によってはランチなども)を提供するが、どちらかというと、Caffe'はお洒落な店が多くて、テーブル席に腰を落ち着けてゆっくり時間を過ごせる雰囲気、Barの方は、内装にさほどこだわりのない店が多く、カウンターでさっと立ち飲みするのがメインという印象だ。(個人の感想です)

 

 

 

滞在先の友人に連れられていったお洒落カフェ(たぶんここ

 

美味しそうなパニーノやクロワッサン、焼き菓子が並んでいた。ディスプレイにセンスを感じる。

 

ゆっくり滞在しやすい雰囲気

 

友人おススメの「caffe' leccese」(カッフェ・レッチェーゼ=レッチェ風エスプレッソ)を飲んだ。

 

カッフェ・レッチェーゼは、アーモンドミルク入りのアイスエスプレッソ。濃厚で甘い。グラスに入っていて涼しげで、色のグラデーションがお洒落だ。プーリア州のサレント半島にあるレッチェ(イタリア地図のブーツの踵あたり)の名物らしい。美味しいけど、2ユーロ以上したから、私はビールかワインの方が良かったかも…(アル中思考)

 

 

次はレプッブリカ広場の老舗カフェの東西の横綱、パスコウスキーとジッリ。どちらもコーヒーを立ち飲みしただけ。座ると値段がきゅいっと上がるんで。貧乏性(っていうか貧乏)なんで、テラス席で飲食とか、きっと一生できない…

 

パスコウスキー(Paszkowski

 

重厚かつキラキラで、フィレンツェを体現しているかのよう

 

ハトさんも来ていた。

 

カッフェ・マッキアート

立ち飲みなら1.3ユーロ。それでも、昔に比べたら高くなった。

 

 

ジッリ(Gilli

 

こちらも重厚でキラキラ。フィレンツェの老舗カフェだから。

 

お菓子も売っている。

 

ジッリでもカッフェ・マッキアートを飲んだのだが、写真を撮り忘れた。パスコウスキーの方が泡が少なめで好みだった気がする。こちらも立ち飲みで1.3ユーロ。

 

ジッリには、かつてフィレンツェ大付属外国人向け文化センターのイタリア語コースに通っていた頃、同級生のおじいさん(70代のフランス人)と先生と3人でアペリティーヴォ(食前酒)を飲みに行ったことがある。おじいさんのおごりで。フィレンツェの多くのバールでは、夕方にアルコール飲料を一杯頼むと、カウンターの上に並んだ各種のおつまみを無料で食べられるお得なシステムがあるのだが、ジッリのアペリティーヴォは、贅沢な気分が味わえた。つまみ自体はミニピザや野菜スティックなど、ごく普通だったのだが、お店の重厚な内装や、プロフェッショナルな正装のバリスタらがゴージャス感を醸し出していた。でもつまみは普通だったな(おごってもらった割にしつこい)

 

なお、そのおじいさんには、タルトゥーフォ(トリュフ)のパニーノで有名な店でおごってもらったこともある。小さいトリュフクリームのパニーノをつまんで、プロセッコを飲んだような記憶が朧げにある。(たぶんここ)彼はイタリア語がすでにペラペラだったが、毎年フィレンツェまで遠征して、イタリア語コースに参加していた。野菜は嫌いだから食べないと断言していたが、マルセイユからフィレンツェまで夜行バスで来たりして、私よりずっと元気だった。人間って、野菜を食べなくても生きていけるんだ…と驚いた記憶がある。

 

 

 

36番の路線バスの終点(Cascine del Riccio)付近の普通のバール「LA RINASCENTE

 

周辺の風景がトスカーナまるだし

 

川を覗き込んだら、小魚が泳いでいた。

 

この時は昼下がりで、このARCI系のバールだけ開いていた。トラットリーアなどは昼休み中だった。

 

 

モレッティのコールドフィルタービールを飲んでみたら、色が薄いわりに美味しかった。

グラスはペローニだったけど。

 

 

 

「ジェラテリーア・ラ・カッライア」(Gelateria La Carraia

アルノ川に掛かるカッライラ橋のたもと(左岸)にあるジェラート屋さんで、行列のできる人気店。サンタクローチェ教会付近にも支店がある。

 

 

アイスクリームケーキもある。

 

私はいつもヨーグルトとピスタチオの2種を選ぶ(考えるのが面倒で)

 

一番小さいカップは、2種類のフレーバーを選べて2ユーロ

この当時、他店のジェラートは通常3ユーロ以上した。この店は安くて美味しいから人気なのだろう。

 

アルノ川を眺めながら立ち食い。

 

「夏のイタリアに来たんだから、一度くらいジェラートを食べなきゃ」というプレッシャーに負けて、つい食べちゃったけど、すごく美味しかったけど、でもやっぱりビールの方が良かったかも…(どこまでもアル中思考)

 

 

 

(おまけの建物写真)

飲食店じゃないけど、ここに無理やり突っ込んじゃう~

 


ベルフレデッリの塔(Torre dei Belfredelli)

 

 

蔦に覆われた中世の石造りの塔、物語のお姫様が住んでいそう。私にぴったりね!(どこまでもずうずうしい)

 

ベルフレデッリの塔は、アルノ川左岸、ポンテヴェッキオの近くある13世紀に建てられた歴史的建造物だ。フィレンツェにはこういう中世に遡る塔の形を取った邸宅(casa-torre)がいくつかあると、イタリア語コースに含まれるフィレンツェ文化の授業で教わった。

 

この塔は7階建てで、現在もフィレンツェで最も高い建物の一つ。改装されて今も使われているとのことだ。ウィキペディア(英語版)によると、塔内のベッドルームが2つあるアパートが借りられるらしい。裏手にある「ラマリアンティの塔」(Torre dei Ramaglianti)と合わせて、ブッキングコムに宿泊施設として載せられていた。案外安い…?

 

なお、ラマリアンティの塔の方は、イタリアの著名なテレビ司会者カルロ・コンティ氏(サンレモ音楽祭の司会も務めた大御所)が所有しているそうだ。(誰得情報)

 

(続く)

Coming soon!(ほんまか)

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2022年イタリア・ヨルダン・トルコ周遊記(38)~フィレンツェの公園と近郊おさんぽ編~

2025-01-14 17:17:08 | イタリア

(写真:サンタクローチェ教会のファサードにある聖フランシスコ会の紋章 十字架の前で交差するキリストとアッシジの聖フランシスコの腕)

 

 

今回はまた、2022年の旅行記のイタリア・フィレンツェ滞在記の続き(前回の記事)。フィレンツェの公園と郊外のセッティニャーノ(フィレンツェ市内北東)を散策した時の写真など。

 

フィレンツェのアルノ川左岸にある名もなき公園

中国人の友人や娘さんたちと一緒にピクニックした公園。ガイドブックに載っているような有名な公園ではなく、ごく普通の市民の憩いの場だ。フィレンツェSMN駅周辺からトラムに乗って、アルノ川を渡ってすぐのパオロ・ウッチェッロ( Paolo Uccello)駅の近くにある、小高い丘のような緑地だ。

 

友人は私より大分年下で、働きながら娘2人を育てるシングルマザーだ。私たちはその昔、語学学校で知り合った。彼女が結婚・出産・離婚する前からの長い付き合いなので、娘さんたちがこんなに育ったのを見ると、感慨深かった。上の子はもう中学生か~下の子も小学校高学年。

上の子が下の子の面倒をよく見ている。

 

他人の家庭、他人の人生って不思議だ。向こうから見たら、私の方が不思議だろうが。

 

オリーブ畑と糸杉が織りなす、いかにもトスカーナらしい風景

素晴らしいベンチ飲みスポット。ベンチの向きは逆の方がいいが。

 

「オリヴェート山のサン・バルトロメオ教会」(Chiesa di San Bartolomeo a Monte Oliveto)が近くにあるらしい。

世界遺産らしい。行けばよかったかな。でも、フィレンツェにいると、世界遺産かどうかなんて、あんまり気にならなくなる。フィレンツェの歴史地区全体が世界遺産だから。

 

遊具などがある広場のベンチでランチ

友人がパニーニ(panini =パニーノpaninoの複数形)やさくらんぼ、飲み物を用意してくれていた。私用にはもちろんビール。おじさんマークのイタリアビール・モレッティだ。

 

レタスとサラミをトスカーナパンに挟んだパニーノ

 

食べ終わったら、子供たちは遊具で遊び、私たちはお喋りして過ごした。お互いに近況報告をし、彼女の子供達のことや、将来の展望などを聞く。彼女はいつか日本に滞在して、寿司やその他の和食を習いたいらしい。私は人に将来の夢を聞くのが好きで、子供にも大人にもよく質問する。大人はこの質問をされると戸惑うが、たいていの人は、少し考えてから真面目に答えてくれる。将来の夢って、大事よね…

 

公園には、サマーキャンプで大人に引率された小学生らしき一団がいたくらいで、あまりひとけがなかった。暑いもんね…私たちも、あまり長居せずに丘を下りて、別れた。

 

 

カッシーネ公園(Parco delle Cascine)

私はフィレンツェに滞在する時、一度はこの公園に来て、友人とおしゃべりしながら散歩したり、1人でうろうろしたりする。この時は1人だった。フィレンツェSMN駅周辺からトラムに乗って公園の中まで入り、主にアルノ川の岸辺の遊歩道を歩いた。川の上空を飛び交うゆりかもめにあげようと思って、スキアッチャータを持って行ったが、ゆりかもめは近寄ってくれなかったので、結局ハトに撒いた。

 

「スキアッチャータ」(schiacciata)はオリーブオイル入りの平たいパンで、塩が効いている。パン屋さんで切り売りで買える。うまい。(ネットから拝借した写真)

なお、「スキアッチャータ・アッラ・フィオレンティーナ」(schiacciata alla fiorentina)は焼き菓子で別物。

 

 

陽ざしが強かったので、日陰を探して歩いた。

 

 

 

 

カッシーネ公園では、火曜日の午前中に青空市場が開かれているが、週一回でしかも昼過ぎには終わってしまうというのがネックで、なかなか行けない。

 

花盛りの木(なんだろう)

 

芝生をルンルン歩いていたズキンガラスさん

 

イベント会場でもある競馬場(l'ippodromo del Visarno) この時は閉まっていた。

 

道路を挟んでボール遊びをしていそうなライオンさんたち

 

こういう顔のイタリア人いそう

 

暗くなる前に公園を出た。夜のカッシーネ公園は、あまり治安が良くないという話だし、周辺は夜の商売の女性たちが立つスポットなので、夜間は近寄らない方がいいだろう。まあ、年齢的にも外見的にも、私が彼女たち(カッシーネはトランスの人が多いらしい)と間違われる可能性は低いが…

 

 

セッティニャーノ(settignano)

サンマルコ広場から10番の路線バスに乗った。終点がセッティニャーノ。バスの車窓の外を流れる風景が、市街地を抜けてから、しだいに牧歌的になっていく。フィレンツェの市内中心部からバスでせいぜい30分程度なのに、風光明媚な別荘地という感じ。フィエーゾレと似たような立ち位置だが、フィエーゾレの方がより高級別荘地のイメージ。なお、フィレンツェSMN駅から36番のバス(Cascine Del Riccio行き)で終点辺りまで行くと、これまたいい感じの田舎の風景が広がっているので、そちらもおススメだ。何もないと言えば、何もないが。

 

私はこれまで何回かセッティニャーノに行ったが、大体いつも適当にその辺を散歩し、最後に見晴らしのいいバールでワインを飲むくらいで終わっていた。トラットリーアなどもあったと思うが、入ったことがない。バールやジェラテリーアなどは、バス停のある広場に集まっている。かつて移民用の無料のイタリア語講座に参加した時、同級生の難民申請中のコソボ出身の若者(男前)が、セッティニャーノのカトリック系の施設に滞在していると言っていた。おそらくカリタスが運営する「Villa Pieragnoli」だ。難民申請者を一時的に受け入れて、生活支援をしているらしい。

 

 

トスカーナの田舎と言えば、糸杉とオリーブ畑と赤茶色の屋根の家々

 

 

 

ノックしたくなる扉

 

くぐりたくなるトンネル

 

覗き込みたくなる門

 

深入りしたくなる小径

 

トカゲが日向ぼっこしていた。

 

ここにもトカゲ。何匹かいた。

 

そういえば、フィレンツェの大家さんは、日向ぼっこしている人を見たら、よく「トカゲ(Lucertola)みたいに幸せそうに日に当たっている」と表現していた。

 

市営墓地

 

 

 

 

歩き疲れたら、バールで休憩

 

ここはARCI系の文化・スポーツ施設で、その中にバールがある。ウィキペディアをみると、ARCIとは「イタリア余暇・文化協会(Associazione Ricreativa Culturale Italiana、略称ARCI=アルチ)であり、人民の家(Casa del popolo)とそれを基盤にして結成されたイタリアにおける全国的な文化運動団体」ということだ。運動場も併設され、常連(メンバー?)が色々イベントをやっていそうな雰囲気だ。ウィキにはまた、「旧共産党系との繋がりを色濃く残している」とあるが、実際そんな雰囲気で、バールの方も、一般のバールに比べて価格設定が低めで、カウンターの中で働いている人たちが、概して感じがいい。一般客も普通に入れるので、ARCIがあったら入ることにしている。安いもん。

 

 

屋外のテーブルからの眺めがいい。プロセッコを飲みながらこの景色を堪能。

 

おかわりは白ワイン。暑い時は冷えた白が美味い。

 

 

酔っ払いながら、またバスで下界(フィレンツェの市街地)に戻った。飲みすぎ注意…

 

 

それにしても、あまり調べ物をせずに写真だけのせて、サクサク更新し、早くこの旅行記を終わろうと決意したはずなのに、気が付いたらいつも以上に時間をかけて調べ物をしているのはなぜだろう・・・

 

(続く)

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2022年イタリア・ヨルダン・トルコ周遊記(37)~またフィレンツェをうろうろ編~

2025-01-09 20:36:50 | イタリア

 

今回も、前回に引き続きフィレンツェでの街歩きの記録。滞在3日目に行ったミケランジェロ広場や、その下にある庭園、そして夜にちょっと遠出して見に行ったフィエーゾレの花火など。

 

友人御用達のサンタンブロージョのメルカート(市場)

ここは観光スポットのメルカート・チェントラーレ(中央市場)とは違い、馴染の地元客が大半。

 

 

メロンとへしゃげ桃(蟠桃)に目が行く。

 

なお、標準語イタリア語でメロンは「メローネ」(melone)だが、フィレンツェ弁では「ポポーネ」(popone)だ。生ハムポポーネって、かわいいな~

 

市場の屋内 フィレンツェ料理が食べられる食堂もあって、そこはいつも混んでいる。

 

美味しそうなものは色々あったが、結局私は何も買わなかった。選択肢がたくさんあると選べない体質。

 

 

市場から出て、立ち寄ったパン屋さん。焼き菓子も色々ある。

 

木片みたいに見える固いビスコッティは、デザートワインのヴィンサントに浸して食べると美味しい。

 

 

日本でも有名なイタリア料理店「チブレオ」のカフェテリア

 

チブレオのリストランテは、日本にもかつて西麻布に支店があったらしい。バブルと共に消えて行ったのか。

 

ちなみに、「ちぶれお」と打って変換キーを押したら、「恥部レオ」って出たんだけど、どういうことなの…

 

チブレオカフェは、さすがチブレオだけあって、落ち着いた雰囲気の洒落たカフェだが、立ち飲みだけなら他のバールと同じ価格

 

 

 

ここは日本人女性がカウンターで働いていて、友人と共にお喋りしながらカプチーノを立ち飲みした。エアコンが壊れていて大変そうだったが、明るくテキパキ働いていて、エライなあ~と感心した。友人はアイスのエスプレッソを飲んでいた。

 

 

サンタ・クローチェ教会

 

サンタ・クローチェ広場は、私にとっては鳩スポット(この時はいなかったが)

 

 

駅に向かって歩く。

 

 

中国人の友人がやっている衣料品店に途中で寄った。

 

彼女は再会を喜んで、隣のバールでハイネケンを買ってきてくれた。さすが私をよく分かっている。

 

彼女を訪ねて店に行くと、いつも売り物をプレゼントしようとしてくれる。ダウンコートとかショールとかもらっちゃったけど、価格設定が安いにしても、そんなんで経営大丈夫なのか…

 

大きめの書店

 

 

 

食事中の電気自動車

 

駅付近のサンタ マリア ノヴェッラ教会

 

サンタ マリア ノヴェッラ教会は、ファサードの丸窓のある上部を、両脇からにょろっとした三角形っぽいパーツが支えているような構造が特徴的だ。ある友人が「サンタマリアノヴェッラって、『のべっら』って感じだよね。のべっとしてる」と言っていた。サンタマリアのべっら教会。

 

ここが「のべっら」部分

 

 

この教会前の広場も、私にとっては鳩(のえさやり)スポット

 

トルコと違って、イタリアでは鳩にエサをやると怒られることがあるので(場所によっては禁止)、あまりできないが…

 

スズメもいる。

 

 

教会の外壁

 

 

鉄道駅周辺のトラム駅

 

 

旧市街の狭い路地をグリグリ進む電気のミニバスちゃん

 

 

駅前から12番の市バスに乗って、フィレンツェの街並みを一望できるミケランジェロ広場に行った。

 

 

ミケランジェロ広場と言えばダヴィデ像

 

 

ダヴィデの隣りにクラーク像を置いてみたい(ネットから拝借した写真)

クラーク先生「少年よ、大志を抱け!」

ダヴィデ君「わし、あんたより年上」

 

ちなみに、フィレンツェの大家さんは、「ミケランジェロ(Michelangelo)じゃなくて、ミケランジョロ(Michelangiolo)が正しい呼び名なのよ」と言って、ミケランジェロ広場を「ミケランジョロ広場」( piazzale Michelangiolo)と呼んでいた。ウィキペディア(イタリア語版)によると、ミケランジェロの名前の呼び方は、「Michelagnolo→Michelangiolo→Michelangelo」と変遷していったらしい。今はミケランジェロが一般的だが、フィレンツェでは、私の大家さんのような年配の層の中には、今でも彼にちなんだ地名を「ミケランジョロ広場」、「ミケランジョロ大通り」(Viale Michelangiolo)と呼ぶ人々がいるようだ。

 

フィレンツェの美しい街並みが堪能できる。

 

ドゥオーモ様はやっぱり大きいなあ~

 

アルノ川に掛かる橋の並び方と形の違いが目を引く。

 

山の上のフィエーゾレ方面

 

フォルテ・ベルヴェデーレ(ベルヴェデーレ要塞)方面

 

広場の一角で開催されていたフィットネス関係のイベント

 

スパルタなインストラクターの女性が、叱咤激励しながら指導していた。7月の炎天下のフィレンツェでそんなことしたら、死人が出るんでは…

 

ミケ広場から階段を下りていって、「Giardino della Rosa」(薔薇の庭園)に向かう。

 

 

薔薇の季節じゃなくても十分美しいので、訪れる価値はある。タダだし(重要)

 

 

ここにはベルギーの著名なアーティスト、ジャン・ミシェル・フォロンの作品がいくつか置かれている。

 

 

 

 

フォロンの像って、どれもこれもステキよね…うっとりこ~

 

 

庭園を出て、さらに階段を降りて行く。

 

 

サンニッコロ門

 

 

アルノ川

 

近年のアルノ川は、ヌートリアがいなくて寂しい…

 

 

この日は、夜にフィレンツェ近郊フィエーゾレのローマ劇場で無料のコンサートがあって、その後花火大会があるというので、友人とバスで出かけた。7月6日はフィエーゾレの守護聖人サン・ローモロの日で、毎年色々な祝賀行事が行われ、その最後に花火が打ち上げられるらしい。

 

 

コンサートの整理券はもうなかったので、花火だけ見ることにして、脇のバールで待機した。

 

 

 

スプリッツにピーナッツとポテチが付いて6ユーロ(現在のレートで約980円)。ちょっと高いけど、花火がかぶりつきで観られるからヨシ。

 

バールのカウンターで、エスプレッソを普通のデミタスカップではなく、グラスに入れて欲しいと頼んでいるイタリア人男性がいたので、なぜか聞いたら、「グラスの方が飲み口が薄くて、美味しく感じられるから、いつもそちらを頼んでいる」とのことだった。私の大雑把な味覚ではよくわからないが、そう言われたら、そんな気もする。

 

23時頃にようやく花火が始まった。次第に人が集まって来る。

 

間近で上がっているので、すごい迫力だった。

 

 

 

なんとかバスに乗れて、無事帰宅した後に友人が作ってくれた夕食

 

サルシッチャ(生ソーセージ)とポテトなどの付け合わせ。美味しかった。サルシッチャは私の好物のひとつ。

 

締めに飲んだアマレット(アーモンドの香りのリキュール)

 

めっちゃ甘レット…

 

 

(続く)

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2022年イタリア・ヨルダン・トルコ周遊記(36)~フィレンツェはやっぱり美しかった編~

2025-01-04 18:37:48 | イタリア

 

 

年が変わって、2025年になってしまったが、皆様いかがお過ごしだろうか。私は里帰りしなかったので、年末年始も平常通り低速低空へろへろ飛行の日々。一応大晦日に大そうじをして、ベンチ飲み収めをし(2か所のベンチをハシゴ)、三が日は昼間から酒を飲んだが(夜はもちろんベンチ飲み)。

 

さて、今回も2022年の旅行記の続きで、イタリア編の始まりだ。とうとう3年前の話になってしまったな~

 

3か国周遊の旅の最終目的地イタリアでは、7月4日から帰国までの約10日間ずっとフィレンツェに滞在し、現地在住の友人達と会ったり少し遠出したりはしたものの、大体はフィレンツェの街中をうろうろしていただけ。カードのキャッシング限度額の問題でお金もあまり使えず、猛暑の波が来ていたこともあり、全体的にテンションが低めだった。

 

だから、もういっそのこと最後のイタリアは省いて、この延々と続く旅行記を強引に終わらせようかと思ったが、写真を見返してみたら、「ああ、イタリアはさすがヨーロッパだなあ、やっぱりフィレンツェは美しいなあ…」としんみりした気分になり、いずれまた行きたいという思いが湧いてきたので、旅の記録を残すという点でも、フィレンツェ滞在部分も省かず、一応記事にすることにした。日記形式にはせず、何回かに分けて写真をまとめて載せ、短い説明文を添える程度にして、ささっと終わらせるつもりだ。いんしゃーあっらー…

 

というわけで、今回はフィレンツェ街歩き編。滞在2日目にフィレンツェのチェントロ(中心部の歴史地区)を徘徊した時のこと。ほぼ時系列順に並べている(どうしても日記寄りになる体質)。

 

 

ドゥオーモの近くのバールでカッフェ・マッキアート

このバール(名前は知らない)はお店の人が感じよくて、テーブル席に立ち飲みと同じ料金で座れるので貴重

 

お菓子も種類が豊富

 

 

歩いているだけで街の歴史が感じられるチェントロの路地

 

オペラのアリアを歌うストリートミュージシャン

 

彼はとても上手だった。何気なく歩いていて、こういうパフォーマンスに遭遇すると、「ああ、フィレンツェ(イタリア)っていいところだな~」と思う。

 

 

 

 

お店のウインドウのディスプレイが美しい

 

 

 

フィレンツェの女王、ドゥオーモ様(サンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂)

 

正面から見上げたらクーポラが見えない

 

 

そういえば、私はかつてフィレンツェでイタリア語を勉強していた頃、イタリア語作文の練習のために、「8月の暑い時期にドゥオーモがじりじり移動してアルノ川に水浴びに行く」という内容の短い童話(?)を書いたことがある。誰にも見せないまま、すっかりお蔵入りしていたが、今ちょっと読み返してみたら、内容はともかくイタリア語の文章のレベルがかなり高かった。今の私にはもう、こんな文章は書けないぜ…

 

 

馬車を引く馬さんは食事中

 

 

サン・ジョヴァンニ洗礼堂

 

「天国の門」(レプリカ)

 

 

オルサンミケーレ教会

 

オルサンミケーレ教会と言えば「やっとこの聖人」

正しくは、蹄鉄工の守護聖人「聖エリジオ」で、15世紀前半に蹄鉄工組合が作らせたものらしい。本物の像はオルサンミケーレ美術館に入っていて、教会の外の壁龕の中で仁王立ちしているのはレプリカ。

 

 

お鼻が金ぴかのイノシシ君

「Porcellino 」(ポルチェッリーノ=子豚ちゃん)と呼ばれているが、狩りで怪我をしたイノシシの像らしい。

 

イノシシ広場(正確にはPiazza del Mercato Nuovo)の奥のトリッパ屋さん。

ここはプラカップのワインが安い。美味しくないけど。

 

パラッツォ・ヴェッキオ(ヴェッキオ宮殿)

 

シニョリーア広場へ

 

パラッツォ・ヴェッキオの正面入口

 

入口上の飾り部分が好き

 

ネプチューンの泉

 

ロッジア・ディ・ランツィ(ランツィの回廊)はいつも混んでいる

 

ウッフィーツィ美術館

 

ウッフィーツィ美術館前のヒマそうな似顔絵かきの人

 

 

ポンテ・ヴェッキオ(ヴェッキオ橋)

 

 

 

ポンテ・ヴェッキオから見た風景(上流)

 

(下流)

 

ちょっと歩くだけでこんなに歴史的な観光名所に遭遇してしまうフィレンツェ、やっぱりすごいよね…外を歩くだけでも満足できてしまう。タダだし…

 

メディチ家礼拝堂

 

サン・ロレンツォ教会から中央市場周辺にかけて並ぶ露店

 

 

フィレンツェSMN駅の地下街のバール

 

可愛い犬がいたので撮らせてもらった。

 

 

パニーノが売り切れだったのでホットサンド

このバールもテーブル席に座ってもお金がかからず、全体的に安め。白ワインは美味しかったが、ハムとチーズのホットサンドは普通。こういうものは、どこで食べても同じ味だ。

 

駅構内のフェルトリネッリ書店

土産物も買えるし、バールもあるので便利

 

 

新聞(レプッブリカ紙)を買ったら、1.7ユーロだった(今のレートで約275円)。高い…

 

サンティッシマ・アンヌンツィアータ広場

 

捨て子養育院のファサードの、布でぐるぐる巻きにされた赤ちゃんたち

 

 

夜に出かけた時に見たポンテ・ヴェッキオ

 

 

ウッフィーツィ美術館の中庭部分で夏季の夜間に無料で開催される屋外映画上映会に行った。

 

この日観たのは「Costa Brava, Lebanon」というレバノン映画

 

レバノンのゴミ・環境汚染問題を扱った意欲作だが…

 

明らかにB級映画だった。B級のレバノン映画を観たのは、これが初めてだ。

 

あら、ステキそうな映画ね、観てみたいわ!と思った人のための予告編(親切)

 

 

(続く)




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2022年イタリア・ヨルダン・トルコ周遊記(11)~ローマからアンマンに移動・前編~

2023-03-11 19:12:37 | イタリア

 

 

今年も気が付いたらもう3月中旬。気候もすっかり春めいて(っていうか初夏っぽい)、関東では来週にも桜が開花するという話だ。去年の旅行記が全然進んでないのに、なんだか焦る~

 

 

というわけで、今回はトルコの地震の話ではなく、途中になっていた旅行記を再開する。前回はローマ滞在3日目にトッレ・アルジェンティーナ広場に猫を見に行った話で終わっていた。翌日は移動日で、ライアンエアーでローマを16:35に発ち、ヨルダンの首都アンマンに21:30に着く予定だった。

 

 

この日は朝7時半に目覚めたが、チェックアウトギリギリまでホテルにいて、荷物をまとめたり、SNSを眺めたりして過ごした。移動する日は体力を消耗するので、観光はしない主義なのだ。身体が弱いから、ちょっと無理をするとすぐ瀕死になるんですもの…

 

 

11時間際にチェックアウトしにいったら、フロントには前夜も見かけた若い男性が座っていた。エリザベッタさんの息子さんかもしれない。イタリアの小さいホテルはたいてい家族経営なのだ。彼も感じが良かったが、コーヒーは勧めてくれなかった。やはり、このホテルではエリザベッタさんが当番の時だけコーヒーが出るのだろう。

 

 

ホテルにスーツケースを預け、テルミニ駅に向かった。空港に行くには早すぎるので、駅のカフェで時間をつぶしてから、ホテルに戻って荷物を引き取り、また駅に引き返して空港行きの列車に乗る段取りだ。駅で荷物を預けるとお金がかかるからな…

 

 

前日に目をつけておいた広いカフェテリアに座ってカッフェ・マッキアート(スチームミルクを垂らしたエスプレッソ)を飲み、PC作業をして時間をつぶした。

 

 

エスプレッソは安かったが(座っても€1.3)、すぐ飲み終わるので長居しずらかったぜ…

 

 

1時間ほどで切り上げて、券売機で空港までのチケットを購入し、駅付近のバールで昼食用のサンドイッチ(tramezzino)とビールを買ってから、ホテルに戻って荷物を引き取った。

 

 

イタリア国鉄の券売機では、アラビア語が選べるんですよ、奥さん!(誰得情報)

 

 

サンドイッチを買ったバールでマリトッツォを発見。ミニサイズは€1.2。

 

 

 

関係ないが、マリトッツォって、絵本「僕を探しに」のあいつに似てませんかね。

 

 

これなんて、そのものじゃないですか??

 

 

 

閑話休題…

 

 

スーツケースを引きずりながらまた駅に戻り、迷いながら空港列車(レオナルド・エクスプレス )の乗り場にたどりつく。この時点で既にかなり疲れていた。何回も乗ったことがあるのに、乗り場が変わったわけでもないのに、なぜいつも迷うのだろう(それは極度の方向音痴だから)

 

 

ようやく列車に乗り込み、発車と同時に缶ビールを開けて飲み始める。疲れた体に染み渡る…と言うほどではないが、ぬるくてもまあまあ美味しい。

 

 

おじさんマークのモレッティビール

 

 

周りを見渡したら、他の乗客は何も飲食していなかった。もしかしたら車内は飲食禁止かもしれないと思い、慌てて飲み終える。FFP2のマスク着用義務もあることだし。

 

 

空港に着いたらもう14時近くて、ライアンエアーのカウンターの前には長蛇の列が出来ていた。並んでいたら、しばらくしてから係員がやってきて何か聞かれ(聞き取れなかった)、端末のある所に連れていかれて何やら入力させられ(もたもたしてたら結局代わりにやってくれた)、搭乗券をプリントアウトしてから、カウンターに連れていかれた。

 

当時私は調査不足で知らなかったのだが、ライアンエアーは自分で事前にオンラインチェックインをして搭乗券をプリントしないといけないらしい(参考)。そうしないと高額なペナルティを払わされるとネットに書いてある。私の場合は、空港で係員がやってくれたので、ラッキーだったのだろう。ライアンエアーって、安い分だけ罠が多い気がする。

 

カウンターの窓口にいたイタリア人のおじ様にパスポートと搭乗券を差し出すと、ヨルダン入国のためのQRコードと旅行期間をカバーする保険の証書を出すように言われた(日本人は事前の入国ビザ取得は不要)。出国前にヨルダン大使館に電話して聞いた通り、QRコードはあらかじめ出してプリントアウトしてあったが、保険証書などない。そういえば、電話に出た男性に「保険に入っていますか?」と聞かれたなあと思ったが、後の祭りである。(旅の下準備編

 

QRコードの紙を差し出しつつ、私のクレジットカードには海外旅行保険が付いている(本当)、でも証書はないと伝えたら、「証書が必要だ。証書がなかったら、カードに保険が付いていることがどうやって分かるっていうんだ」と言い返され、押し問答になる。クレジットカードのコピーでは駄目だという。

 

私は「だってないものはないんだもん。証書がなくても、ヨルダンは絶対に私を入国させてくれるから大丈夫!!」と謎の自信を前面に押し出して言い張り、その様子を見ておじ様が少し考え、どこかに電話して確認してくれ、結局ワクチン接種証明のコピーでいいことになった。良かった、手元に用意しておいて…

 

問題が解決したので、後はスーツケースを預け入れて、タグを出してもらうだけになったが、これがなかなか出てこなかった。プリンターの調子が悪かったのだ。一難去ってまた一難とはこのことか。

 

おじ様は険しい顔で「Mannaggia!」(マンナッジャア、「くっそ~」くらいの意味)とプリンターに悪態をつき、何度も入力しては失敗してため息をつき、ふとこちらの方を見上げて、「残念ながら、今日は何もかもうまくいかないんだ」と申し分けなさそうに言い訳した。なんだかんだ言って、いい人のようだ。私はローマ教皇のような微笑を浮かべ、忍耐強くその様子を見守った。

 

待ちくたびれた頃、おじ様が不意にガッツポーズをして、「Ce l'ho fatta!!!」(チェロファッタ=「やった!」「できた!」)と誇らしげに宣言し、ようやくプリントアウトできた荷物のタグの半券を渡してくれた。私は拍手をしてねぎらい、感謝の言葉を述べる。まさか時間内に印刷できるとは思わなかったわい…イタリアらしい展開で楽しかったが、非常に時間がかかった。やはり空港には余裕を持って到着するのが正解だ。特にイタリアでは。

 

 

出国手続きをする前に、手早くサンドイッチを食べ、ペットボトルの水を飲み干した。手続きはすぐ終わったが、アンマン行きの便が遅れているようで、スクリーンになかなかゲート番号が出ない。やっとゲート番号が出て、急いで移動して搭乗口の列に並ぶ。アンマン便は結局約30分遅れで離陸した。

 

 

ここまで書いて力尽きたので、続きは次回~

 

 

(おまけの花写真)

ベンチ飲みの時に眺めた早咲きの桜 

夜に写真を撮ると必ずボケる…

 

 

(続く)

コメント (4)
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