やっと長男パインの就活が終わった。
パインの第一志望だった道内の企業から内定を頂いた。
「これから一緒にがんばりましょう」との電話をもらったと嬉しそうにパインが教えてくれた。
思えばいくつかの偶然が重なって、この企業からの内定をもらえた。
パインは一年浪人しているのだが、もしも現役で大学に入っていたら、この企業から内定はもらっていなかったのではないかと思う。
詳しいことはここでは書けないのだが、企業側の事情が昨年までと変わったことが幸いした。
またもう一つ、浪人したことによって、パインの内面が良い方向へ変わった。
それは私だけでなく夫も同じように感じていたようだ。
高校までのパインは、あまり勉強しているようには見えず・・・いや、当時の本人は「勉強していた」と言うかもしれないが、傍らで見ている限りでは、なにか鬼気迫るものとか一生懸命さとか、そのようなものは微塵も感じさせず、いつものんびり、のほほ~んとしていた。
実際に成績もあまりパッとせず、当時は我が息子ながら、パインはドラえもんに出てくる「のびたくん」に似ているな~と思っていたものだった。
それが浪人決定になり、一年間の浪人生活は本当によくやっていると感心するほどで、まさにパインからは鬼気迫るものを感じたのだが、結局、浪人しても希望する大学には入ることができなかった。
しかし、結果的には今の大学に入ったことが正解だった。
「無駄なことは何一つない」とは、私自身50数年生きてきてわかったことだが、パインを見てきて、やはり無駄なことは何もなかったと思う。
希望していた大学すべてに落ちた現役生の頃、一年くらい浪人してもいいかという気持ちが親にも子にもあったので、ショックではあったが、まだ来年に希望を繋いでいた。
ところが、もう後がないと思っていた二年目、またもや次々と落ちる結果を見て、さすがにいつものん気なパインも私も落ち込んだ。
「これでだめなら、もうどこでもいいから二次募集している私立へ行く」と言うほど追い詰められていたパインが、なんとか今の大学に入ることができたのだが、入れた学科は第一志望ではなくて、第二志望の学科だった。(点数が足りなかったので)
しかしパイン曰く、最終的には第二志望で入った学科に行って良かったと思える結果になったそうだ。
思っていたのとは違って勉強に面白さを感じ、勉強を続けていくうちに、将来、自分がどのような仕事をしていきたいのかが明確になったそうだ。
結果、パインが勉強してきたことに関係する会社に決まることができた。
そして今回、内定を頂いたことでパイン本人が一番喜んでいるのはもちろんだが、夫もパインと同じくらいに喜んでいる。
最終面接の結果がなかなか来ない間、夫はあれこれと考えながら気を揉んでいた。
夫も長く企業で学生の採用にかかわっていて、これまで多くの学生を面接してきたのだが、自分の子だと他人からは一体どのように見えるのか、まったくわからないと言う。
「(パインが)悪いやつではないというのは分かると思うのだが、(頭が)キレるという感じはしない。
しかし、キレるやつばかりだと社内がギスギスするから、一人くらいこんなのも採っておくか・・・と俺なら思うところだが、ほかの面接官はどうだろうか?」
「どうだろうか」と夫に聞かれても、私も困ってしまう。
「だめなら縁が無かったということで、ほかにもっと縁のある会社があるってことだよ」
そう答えたのだが、私もその会社に決まってほしいという気持ちは山々あるが、駄目なら他がパインにとってもっと良いと言うことだと、本気で思っていた。
その後、他社からもパインに熱いラブコールの電話が何度もあり、パインの人生にとって初めての「モテモテ期」が来たようだった。
そんなパインに夫が忠告をした。
「嬉しいのは分かるが、うまく行っている時ほど気をつけなければいけないぞ。うっかりミスをしないようにな」
私もそう思うが、もうひとつ私なら言っておきたいと思うことがある。
「心で考えることはなるべく善いことを思いなさい。話す言葉は善いことだけを出しなさい」
心で考えることは、そのあとの言葉や行動になる。
口から出された言葉は、時には他人を傷つけることもあれば、癒すこともある。
周囲を癒すことが割と自然にできているパインだから、今後はそれをもっともっと大きくしていってほしいと、母は強く願っているのです。
パインの第一志望だった道内の企業から内定を頂いた。
「これから一緒にがんばりましょう」との電話をもらったと嬉しそうにパインが教えてくれた。
思えばいくつかの偶然が重なって、この企業からの内定をもらえた。
パインは一年浪人しているのだが、もしも現役で大学に入っていたら、この企業から内定はもらっていなかったのではないかと思う。
詳しいことはここでは書けないのだが、企業側の事情が昨年までと変わったことが幸いした。
またもう一つ、浪人したことによって、パインの内面が良い方向へ変わった。
それは私だけでなく夫も同じように感じていたようだ。
高校までのパインは、あまり勉強しているようには見えず・・・いや、当時の本人は「勉強していた」と言うかもしれないが、傍らで見ている限りでは、なにか鬼気迫るものとか一生懸命さとか、そのようなものは微塵も感じさせず、いつものんびり、のほほ~んとしていた。
実際に成績もあまりパッとせず、当時は我が息子ながら、パインはドラえもんに出てくる「のびたくん」に似ているな~と思っていたものだった。
それが浪人決定になり、一年間の浪人生活は本当によくやっていると感心するほどで、まさにパインからは鬼気迫るものを感じたのだが、結局、浪人しても希望する大学には入ることができなかった。
しかし、結果的には今の大学に入ったことが正解だった。
「無駄なことは何一つない」とは、私自身50数年生きてきてわかったことだが、パインを見てきて、やはり無駄なことは何もなかったと思う。
希望していた大学すべてに落ちた現役生の頃、一年くらい浪人してもいいかという気持ちが親にも子にもあったので、ショックではあったが、まだ来年に希望を繋いでいた。
ところが、もう後がないと思っていた二年目、またもや次々と落ちる結果を見て、さすがにいつものん気なパインも私も落ち込んだ。
「これでだめなら、もうどこでもいいから二次募集している私立へ行く」と言うほど追い詰められていたパインが、なんとか今の大学に入ることができたのだが、入れた学科は第一志望ではなくて、第二志望の学科だった。(点数が足りなかったので)
しかしパイン曰く、最終的には第二志望で入った学科に行って良かったと思える結果になったそうだ。
思っていたのとは違って勉強に面白さを感じ、勉強を続けていくうちに、将来、自分がどのような仕事をしていきたいのかが明確になったそうだ。
結果、パインが勉強してきたことに関係する会社に決まることができた。
そして今回、内定を頂いたことでパイン本人が一番喜んでいるのはもちろんだが、夫もパインと同じくらいに喜んでいる。
最終面接の結果がなかなか来ない間、夫はあれこれと考えながら気を揉んでいた。
夫も長く企業で学生の採用にかかわっていて、これまで多くの学生を面接してきたのだが、自分の子だと他人からは一体どのように見えるのか、まったくわからないと言う。
「(パインが)悪いやつではないというのは分かると思うのだが、(頭が)キレるという感じはしない。
しかし、キレるやつばかりだと社内がギスギスするから、一人くらいこんなのも採っておくか・・・と俺なら思うところだが、ほかの面接官はどうだろうか?」
「どうだろうか」と夫に聞かれても、私も困ってしまう。
「だめなら縁が無かったということで、ほかにもっと縁のある会社があるってことだよ」
そう答えたのだが、私もその会社に決まってほしいという気持ちは山々あるが、駄目なら他がパインにとってもっと良いと言うことだと、本気で思っていた。
その後、他社からもパインに熱いラブコールの電話が何度もあり、パインの人生にとって初めての「モテモテ期」が来たようだった。
そんなパインに夫が忠告をした。
「嬉しいのは分かるが、うまく行っている時ほど気をつけなければいけないぞ。うっかりミスをしないようにな」
私もそう思うが、もうひとつ私なら言っておきたいと思うことがある。
「心で考えることはなるべく善いことを思いなさい。話す言葉は善いことだけを出しなさい」
心で考えることは、そのあとの言葉や行動になる。
口から出された言葉は、時には他人を傷つけることもあれば、癒すこともある。
周囲を癒すことが割と自然にできているパインだから、今後はそれをもっともっと大きくしていってほしいと、母は強く願っているのです。