ミーロの日記

日々の出来事をつれづれなるままに書き綴っています。

わかったこと

2015-08-30 17:09:51 | 日記
長男パインのインターンシップが終わった。

今回パインがお世話になったのは流通系の企業だった。

大学で新エネルギーの開発をやっているパインは、商品開発という仕事に興味を持っていて、今回は食品の開発をする部門で就労体験をすることができた。

パインは営利を追求する企業の商品開発という現場をほんのちょっと覗いたにすぎないが、それでもそこはけっして生やさしい世界ではないということが分かったそうだ。

店頭で「新商品」というポップ広告を時々見かけることがある。

「へぇ~新しい商品なんだ」と商品を手にとって見ることもあれば、ちらりと目には映っても気にせずにそのまま素通りしてしまうこともある。

しかし新商品を生み出す側の企業は「どうやったらお客様に商品を手にとってもらえるか、食べてもらえるか、そして一度だけではなく、また次も買いたいと思っていただけるか」

そう言ったことに当たり前だが心血を注いでいるのだそうだ。

そのために小さなお菓子ひとつでも、お惣菜ひとつでも、新製品として世の中に出すまで一年以上の時間をかけて生み出しているのだとか。

市場のリサーチ、ターゲットとする年代の絞込み、原料の調達、試作品をいくつも作り、やっと完成させたと思っても、最後に会社の役員のOKが出なければ、それは店頭に並ぶことはないのだそうだ。

パインたち学生は、完成した新製品の最後の関門である役員チェックの場に立ち合わせて頂いたそうだが、新製品を手がけた社員達に役員から容赦ない質問が浴びせられ、社員さんたちは質問に答えられずタジタジになる姿もあったそうだ。

「見ていても胃がきゅっとなりそうだった。大変な仕事だよ」

帰ってきたパインが言う。

世の中に楽な仕事なんて無いが、パインにとっては現場に入って、より仕事のイメージが明確になったようだ。

「でも分かったことがあったんだ」とパインが言った。

「なに?」と聞くと「大学の教授がなぜあんなに質問攻めにしてくるのかってこと」と言う。

パインによるとパインの研究室の教授は、学生に対して研究について事細かに質問をするのだとか。

また、とてもうるさく報告を求めるのだそうだ。

パインたち学生は、細かい所まで質問してくる教授にあまりよい印象を感じていなかったそうだ。

「だけどインターンシップで、新製品の役員チェックを見て分かったよ。

企業に入ったら、それは当然のことだったんだね。

そんなことまで?と思うことでも質問されるし、いつでもそれに答えられるように用意しておかなければいけないんだ。

教授には、社会に出てからすごく役にたつことを教えてもらっているってことが分かったよ」

夏休みのインターンシップはパインにとって得ることの多い体験になったようです。




  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

血圧安定

2015-08-27 15:20:02 | 健康
数日前、家が揺れるほどの大音響が鳴り響いたことがあった。

あまりにも大きな音だったので、思わず車がぶつかったのかと窓から外を見たが特に変わったことはなかった。

自分の部屋にいた次女ピーチも飛び出してきて「今の地震じゃないの!?」と言った。

しかし、これは地震ではなくて大砲の音ではないかと思った。

うちは自衛隊基地からかなり離れているが、時々演習の大砲の音が聞こえることがある。

それにしても家が揺れたかと思うくらいのこんなにも大きな音を聞くのは初めてだった。

「ぜったいに地震だよ」と騒ぐピーチに対して、私は「いや、あれは大砲」と言い、その後もピーチと「違う」「そうだ」を言い合っていたが、結局私の方が正しかったことが分かった。

なぜなら、その後も、そして今日もずっと大砲の音が鳴り続けているから。

最初の家が揺れるほどの大きい音はもうないが、大砲の音や機関銃を連射するような音が聞こえている。

今週は演習期間なのだろうか。毎日毎日、朝から夕方まで一日中聞こえている。

それが演習だと分かっているから、誰も驚かず買い物をしたり、犬の散歩をしたり、仕事をしたりと普段通りの日常生活を送っているのだけれど、世界にはこれが演習ではなく本当の戦争で、いつ自分のところに弾が飛んでくるかもしれない恐怖の中で暮らしている人々がいるのだろう。

このような平和な国に生まれたことに感謝しないといけないと思う。

それにしても、離れているのにこれだけ音が聞こえるならば、基地の近くに住んでいたら、もっと大きな音が聞こえているはず。

もしやストレスで血圧が上がったりしている人がいたりして・・・と余計な心配をしてしまう。

ところで、血圧上昇を視覚的に抑える研究結果があるそうだ。

それは室内を木目調のインテリアにすることだそうだ。

木目調のものが60%を占める部屋と90%の部屋で、同じ人に同じ時間を過ごしてもらい、血圧の違いを調べたところ、90%の方が血圧が下がり、その状態がキープされるということが分かったのだとか。

家の中の棚、テーブルなどの大きな家具から、写真立てや時計などといった小物まで木目調にすると良いそうだ。

なぜ木目調で血圧が安定するのかという理由は定かではないそうだが、大昔に森の中で暮らしていた人間のDNAが共鳴して安心するのかもしれないとか。

ちなみに毎日、家の窓から森を見て暮らしているためか、木目調の家具は少なくても、88歳のお姑さんをはじめ、うちの中高年たちの血圧はずっと安定しているので、この説は正しいのかもしれない・・・と思う。








  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

面接

2015-08-24 20:29:57 | 日記
親元を離れて学生生活を送っている長男パインと次女ピーチが夏休みで帰ってきている。

ところで長男パインは大学院の1年生なのだが、この夏休みを利用して企業のインターンシップに応募した。

そのためパインが家に居られる時間は非常に短いのだが、再来年の就職に向けて動いているようだ。

私の頃はインターンシップなんて無かったので、一体それは何か?と聞くと、就職をする前に自分のやりたい仕事を就労体験するシステムだとか。

パインが受けようとした企業は首都圏にある大手企業だった。

首都圏の大きな会社で、ドラえもんののび太くんのようにのんびりとしたパインが勤まるとは思えなかったが、パインがやってみたいと言うので本人に任せていた。

しかし就労体験と言っても、誰でも受け入れてくれるわけではないらしかった。

学生が多数応募するので、作文や面接などで選別されるらしい。

まず最初は作文で選別される。

のび太・・・じゃなくてパインは、作文は奇跡的に通過したが、問題は面接だった。

個人面接と集団面接があったそうだが、個人面接は本人曰く「うまくいったと思う」とのこと。

しかし集団面接となり、1グループ6名の学生で一つのテーマを話し合ったそうだが、その時のメンバーがよく話す人たちばかりで、パインは圧倒されたそうだ。

パインも「自分も何か話さなければ」と焦ってしまい、必死にしゃべったのはいいが、途中から自分が一体何を話しているのかよく分からなくなってしまったのだそうだ。

それを聞いて、私は思わず笑ってしまった。

「自分が何を話しているのか分からないのなら、面接している人もパインが何を言いたいのかよく分からなかっただろうね~
・・・で、面接官はなんと?」

パイン「そうですか~、なるほど~って大きくうなづいていた」

私「それは良い人だったね。くっくっく(笑)」

結局、パインは不採用となり、残念ながらその会社のインターンシップは行くことができなかった。

しかし「面接は難しい」と落ち込むパインに、色々な方面からアドバイスが舞い込んできた。

まず身近なところで夫から・・・

夫も採用の面接官をやっている。

「やはり素直なのが一番。いい事ばかりをしゃべって、一見できそうに見えても、本当に中身がなければ口先ばかりだと見破られてしまうものだ。良く見せようとあまり思わずに、ありのまま素直に答えるほうがいい」

新人の採用をしている義弟から・・・

「学科試験が多少悪くても、素直な人をとるでー。あとは打たれ強い奴やな」

某公的団体で採用をしている知人の女性から・・・

「熱く語る人はまず落とすわね。だって使いにくいでしょ?そういう人は・・・
まぁ、企業によってはそういう熱い人を求めているところもあるんでしょうけど、うちは落とすわ。
それより素直な人を採るわね」

以上、パインにはとても参考になる意見だったようだ。

素直に答えるのがよいという意見が共通していた。

これは私も同感なのだが・・・

というわけで、パインはインターンシップを受け入れて下さった地元企業に明日から行くことになった。

まだ似合っていない新しいスーツを着て、明日から数日間のインターンシップをする。

「できたら弁当もお願いします」とパインが言う。

お弁当くらいお安い御用だわ。

がんばれよ~パイン。






  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

楽しみなこと

2015-08-20 20:43:47 | 旅行
前の記事で育てた乳酸菌でヨーグルトを作ったり、炊飯器で発酵させた黒にんにくを作っている事などを書いたが、実は今年の秋にもうひとつ作ろうと思っている発酵食品がある。

それは味噌!

味噌は発酵食品の代表的食品。

そして味噌作りは発酵食品作りの王道じゃないかとさえ思う。

ずっと味噌を作りたいと思っていたが、ネットなどで調べて大方の作り方は理解していたものの、やはり実際に作っている人に伝授してもらいたいと思っていた。

しかし、周りには味噌を作っている人がいない。

いつか、いつか作りたいと思って数年が過ぎ・・・やっと味噌作りを教えてくれるという人に出会った。

それは先日のことだった。

久しぶりに家族で小樽までドライブをした。

小樽運河の辺りは観光スポットになっているが、小樽は札幌からのお手軽なドライブコースで小樽には今まで何十回となく行っている為、私たちはいつも素通りをすることが多い。

・・・で、どこへ行くかと言うと、ふつうの公園やふつうの港に行く。

そういう場所には人の姿はほとんどなく、静かに景色をぼんやりと眺めていられるのがいい。

先日もそんな人のいない寂れた公園に行った帰り道、ちょうどお昼だったので、どこかで食事をしようと車を走らせていた。

とある交差点で赤信号を待っている時、ふと窓の外を見ると小さなお店が目に入った。

そのお店の扉には張り紙がしてあった。

「北海道産大豆100グラム60円」

私は料理に大豆を使うことが多くて、いつも大豆はストックしてあるのだが、それにしても安い。

「ちょっとここに寄っていい?」と運転していた夫に言って、さっそく店内に入ってみると、大豆以外にも小豆やら花豆、トラ豆、えんどう豆など、新鮮な豆が並んでいた。

どれもぴかぴかとした美味しそうな豆ばかりだった。

店の奥から年配の女性が出てきたので、大豆を1キロと小豆を500グラム、それからトラ豆を300グラムを注文した。

お店の女性が豆を計ってくれている間、店内を見回すと、どうやら豆以外にはニワトリの飼料や畑の堆肥なども売っているお店のようだった。

さらに家庭用の2ドアの冷蔵庫も置いてあって、冷蔵庫のドアに「生麹」と書かれていた。

「麹もあるんですね」と聞くと、女性は「それはもう売り切れたんですよ。次は秋に入ります」とおっしゃった。

さらに女性は続けて「でもこの麹でしょうゆ麹や塩麹を作ると、とても美味しいんですよ。売っているものなんかより、ずっと美味しいですから」と教えてくれた。

そして「味噌も美味しくできますよ」とおっしゃった。

その一言に私は敏感に反応した。

「味噌も作れるんですか?作りたいけれど作ったことがなくて・・・でも、作ってみたいんですっ」と身を乗り出して言うと、「簡単ですよ!秋に来てくれたら教えてあげますよ」と言ってくれて、味噌作りを教えてもらう約束をした。

さらに味噌の話で盛り上がったついでに、女性にこの辺りに美味しいお店はないかと聞くと、即座にお寿司屋さんを教えてくれた。

行きつけのお店だそうで、これまた美味しいものを出すお店だとのことだった。

女性にお礼を言って「必ず秋に来ます」と約束をして、教えてもらったお寿司屋さんに行ったが、女性の言ったとおりの良いお店だった。

やはり美味しいお店は地元の人に聞くのが一番かもしれない。

家族も大満足で、秋に味噌を作りに来る時にはまた運転手をしてくれるとか。
(そして、またこの店でご飯を食べたいとのこと・・・)

それはともかく、秋には念願の味噌作りができるかもしれない。ワクワク

この日は遊覧船にも乗った。


祝津港から出航しオタモイまで雄大な景色が楽しめる。
40分コースで大人1300円



朝の連続ドラマ「マッサン」の中で使われたニシン御殿

小樽は運河もいいけれど、何気ない町中に良いものがたくさんあります。







  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

発酵

2015-08-18 16:38:30 | グルメ
昨年から作り始めた乳酸菌をきっかけにして、発酵食品を作るのがマイブームになっている。

乳酸菌は玄米のとぎ汁から作るのだが、減農薬の玄米を蒸留水でとぎ、黒砂糖、自然塩を加えて数日間温かい場所で発酵させる。

炭酸のような細かい気泡が現われて、香ばしい香りがしてきたら出来上がり。

乳酸菌を作っている間は、毎日「乳酸菌ちゃん元気?」と心の中で声をかけながら眺めているが、これが楽しいのなんのって、我ながらオタクっぽいな~と思う。

そして、香ばしく発酵した元気な乳酸菌で、今度はヨーグルトを作る。

ヨーグルトは無調整の牛乳か豆乳を使うのだが、私はコレステロールのことを考えて、いつも豆乳で作っている。

牛乳で作るヨーグルトの方が食べやすいかもしれないが、豆乳でもじゅうぶん美味しい。

ナッツや果物、蜂蜜を入れると、さらに美味しく食べられる。

私は有り難いことに健康なので、毎日ヨーグルトを食べたことによる効果ははっきりとは分からないが、おなかと肌の調子はすこぶる良くなったと思う。

しかし、毎日一緒に食べている夫は健康診断でいつも引っかかっていた血液検査の結果が、今年はみごとオールAという好成績になったので、コレのお陰ではないかと言っている。

ところで、今年から作りはじめた発酵食品が実はもう一つある。

それは「黒にんにく」

黒にんにくを初めて知ったのは数年前で、にんにくの産地青森県に行った時に初めて食べた。

それまで、にんにくは料理の隠し味にちょっぴり使うものだと思っていたが、発酵熟成させた黒にんにくは甘くて、まるで干しプルーンのような味わいがする。

独特のにんにく臭もほとんど感じさせず、実においしい。

以来、黒にんにくを見かけると買っていたのだが、自分でも簡単に作れると聞き、国産の新にんにくが出回り始めたので、さっそく作ってみることにした。



まずは使わなくなった炊飯器を用意し、にんにくを入れて、保温の「高」にする。

途中で上下を返し、この状態で10日~くらい置くと、な~んと売っているのと同じ黒にんにくができる。



黒にんにくには生のにんにくよりもはるかに強い抗酸化作用があり、血液もさらさらになるので高血圧、動脈硬化などの予防に良いそうだ。

疲労回復、冷え性改善などなど、調べるとその効能が色々と出てくる。

青森のおばちゃんが「一日さ、一粒でいがきや」(一日に一粒でいいから)と教えてくれたので、毎日一粒ずつ食べているが、こちらも食べるのが楽しみになるくらい美味しい。

ただ黒にんにく作りの場合、問題がひとつあり、それは作り始めて1週間くらいは強烈なにんにくの臭いがするというもの。

にんにく臭いので外で作っていると言う人もいるが、私は開け放した窓の下に炊飯器を持って行って作っている。

それでもかなり臭うので、くさいのが嫌な人は外で作ることをオススメします。

そんなわけで、うちでは窓を開けている暑い季節しか、黒にんにくを作ることができないだろうと思う。

でも、黒にんにくは食べたいし・・・

あと一回くらい作れるだろうかと、長期天気予報の気温を見て考えている。








  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

大群

2015-08-14 16:19:31 | 日記
最近、毎日同じ時間になると小鳥の大群が家の裏の森にやってくるようになった。
小鳥の種類はシジュウカラが多いが、ゴジュウカラも混ざっていたりする。



うちの裏手はこんな感じの森林が広がっているのだけれど、家のすぐそばの木々に何十羽、いやもっと、たぶん百羽以上はいると思うが、とにかくすごい数の小鳥の大群がやって来る。

時間帯はだいたい午後4時半くらい。

まるで時計を見ているかのように、いつもほぼ同じ時間に飛んでくる。

冬場は庭に餌を置いているが、今はもう置いていないので餌場目当てというわけではないと思う。

しかし森の木々に止まって何かを食べているような感じもするので、もしかしたら小鳥の餌になるような木の実などがあるのかもしれない。

大量の小鳥たちは縦横無尽に木々の間を飛び回り、さらに家のすぐそばまで飛んで来るので、時々家のガラス窓にぶつかる鳥もいる。

ガラス窓にぶつかって小鳥が死んでしまうと可哀想なので、外に出てこちらに飛んでこないように見ていたが、人間が居ようが構わずに近くまで飛んで来るので、思わず身を避けてしまうほどだ。

大きな網を振ったら、絶対2~3羽は捕まえられそうで、まぁそれはそれはすごい光景です。

そんな小鳥の大群が来ると、小鳥たちのさえずりに反応して落ち着きが無くなるのが、うちのP太郎で、外の小鳥たちに合わせて一緒に歌いだす。

歌はもちろんP太郎の18番「鳩ぽっぽ」



音程ハズレまくりだが、本人は気持ちよく歌っている。

きっとP太郎も自然の中を自由に飛び回りたいのだろうなぁ・・・なんて勝手に想像しているが、当のP太郎は何か怖いことがあると、いそいそと自分のカゴの中に入ろうとするので、P太郎にとっては鳥カゴの中が一番安全な場所なのだろう。

それはそうと小鳥の大群が来る前は、モンシロチョウの大群が毎日見られた。

こちらも森林の中に何百というくらいの白い蝶が舞って、それはまたとても美しい光景だった。

こんな風に自然を毎日ながめていると、いろいろな発見があってとても面白い。

いつまでも、この豊かな自然の中で生き物たちが暮らしていけることを願って、そしてこの自然に感謝して、森林と太陽に手を合わせるのが毎朝の習慣になっている。





  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ともだち

2015-08-10 16:01:13 | 日記
「もしもし。元気やった?こっちへ帰ってきてん」

懐かしい声が受話器から聞こえてきた。

彼女は次女ピーチの友だちのお母さんで、ピーチと彼女の娘さんが3歳の頃に近所の公園で知り合った。

当時、彼女はご主人の転勤で関西から引っ越してきたばかりで、地域の事などをいろいろ聞かれ答えているうちに、子供同士も親同士も仲良くなった。

子供たちが小さかった頃は家族ぐるみでバーベキューをやったり、夏は町内会のキャンプに参加したり、七夕にはお菓子をもらいに町内の家々を唄いながらまわったりもした。

子供だけではなく私たち大人も楽しんでいた。

そんな楽しかった思い出が、彼女からの電話でよみがえってきた。

「家の片づけをしに来たの」と言う彼女の家は、まだ空き家になったままだったが、時々はこちらへ帰ってくるそうで、その時に連絡をしてくれる。

彼女のご主人の仕事も娘さんの学校もみんな本州に戻り、生活の基盤はもう向こうになっていたが、こちらへ来た時に買った家はまだ手放してしなかった。

いつかこちらへ戻って来るのかな?と、ちょっと期待もしていたが、いよいよ家を手放すのかもしれない。

現在の話、昔の話などをした後に、彼女が「向こうに帰っても、娘がここでたくさん遊んだことを思い出しているの。よい思い出がたくさんできて良かった。これもピーチちゃんとお母さんのお陰だよ」と言ってくれた。

うちも彼女の一家が引っ越してきてくれて、本当に楽しいひとときを過ごさせてもらったので、それはこちらが言うことかもしれない。

このように彼女との出逢いはとても楽しかった思い出になっている。

そして、彼女は大人になってから出逢った友だちと呼べる数少ない人かもしれない。

友だちと呼べる人は、学生時代をのぞいて、その後はほとんどいないと思う。

それどころか最近は友だちを作ろうなんてことは微塵も考えなくなり、反対にどんどん少なくなってさえいる。

まさに大学へ入って猛烈に友だちを増やしているピーチとは大違いだ。

すこし寂しい・・・という気もしないではないが、今はそういう時期なのだろうと思っている。

でも久しぶりに帰ってきた彼女とは会う約束をした。

お盆の時期は生きている人も亡くなった人もみんな帰ってくる季節。

私が帰る場所はないけれど、ここで帰ってくる人たちを温かく迎えてあげたいと思う。








  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

食生活

2015-08-07 11:44:03 | 介護
ほぼ寝たきりになってしまった父だが、身体の状態を見るために、脳や身体のレントゲンと心電図の検査を受けることになった。

ふだんの診察は、高齢者住宅の父の部屋に医師が来て診察してくださるのだが、レントゲンなどの検査となると機材のある病院の方へ行かなければならない。

検査は朝10時半からだった。

病院まで徒歩5分くらいなのだが、私は一時間近く前に父の部屋に着いた。

父は弱っているので、行く準備(着替えやトイレなど)にとても時間がかかる。

さらに身体を動かすと嘔吐することがあるので、病院に辿り着くまで何度も休憩を入れなければならない。

一時間前でも、あまり余裕はないだろうと思っていたが、やはり父はなかなかベッドから起き上がることができず、結果10時半ちょうどに病院に着いた。

父は自力ではもう歩けないので車椅子を用意したが、「行きたくない」と言いながら、しぶしぶ車椅子に乗ってくれた。

深いため息をつき、顔をうなだれて車椅子に座る父の様子が気になって、途中で何度も車椅子を止めて父の様子を見た。

レントゲンを撮る為に入れ歯を外してきたせいか、口元がゆがみ、少しよだれが出ていた。

元気な頃の父と、人相もずいぶん変わってしまった。

さて、検査はいくつかあって時間もかかったが、看護師さんや技師さんの手助けを受けながら、父も嘔吐することなく無事に済ませることができた。

やっと検査が終わり「疲れたでしょう?」と聞くと、父はうなだれたまま、時々口元のよだれを自分で拭きながらうなずいた。

「あとは診察だけだから、もうすこしで終わるからね」と父に言って待っていると、ほどなくして名前を呼ばれた。

すでにレントゲン写真は出来上がり、心電図の結果も来ていた。

「脳卒中などの予兆はないですし、心電図も問題ありません。血液検査の結果もいいですね」

父に向かって説明する先生を前にして、父の目にみるみる力が入っていくのが分かった。

「身体は大丈夫ですよ。でも、水分はじゅうぶんに摂って下さい」

にこやかな笑顔で父を励ますようにおっしゃる先生に、なんと父ははっきりとした口調で「そうですか、ありがとうございます」と言った。

今までうなだれていた姿とは打って変わって背筋は伸び、笑みさえ浮かべながら挨拶をしている!

ゆがんでいた口元も元通りになって、よだれも出していない!

「今日は顔色もいいですね。調子がいいですか?」と医師に言われ「はい」と元気な返事をしている父。

私の前と医師の前とでは、まったく違った表情を見せる。

これは先生の前で精一杯の見栄を張って、頑張っている父だった。

その証拠に一歩診察室を出たら、またしょぼんとした弱々しい老人に戻ってしまったから。

このように他人に接する時には、急にしゃっきりと元気になるのは父だけではなく、うちのお姑さんもそうだし、多分ほかの高齢者でも多いのではないかと思う。

だから介護申請の為に役所の方が来る時など、急に元気になって、職員さんの数々の質問に「できます!できます!なんでもできます!!」と答えて、あとで家族が「実は違います」と説明しなければいけなかったりもする。

しかし、見栄であっても、父が一時的にも元気に振舞えることができるのが嬉しかった。

ちなみに血液検査の結果は非常に良くなっていて、今まで飲んでいた糖尿病の薬も必要なくなった。

数値的には、どこも悪くないはずなのだが、この弱り方はやはり認知症の影響なのだろうかと思う。

そして数値がよくなったのは、多分父が今までよく食べていた菓子類をまったく食べなくなったからだと思う。

父は軽度の糖尿病だったが、糖尿病は認知症と深い関係性があるのだとか。

父は甘い物が大好きでよく食べていたし、年齢のわりにポテチやコーラなども好きで、一人暮らしの気ままさで、不規則な時間帯にも好き勝手に飲み食いしていた。

病気というのは、いろいろな要因があって発症するのだろうが、何をどのように食べてきたかということも非常に関係するのではないかと思う。

父の糖尿病もレビー小体型認知症も、もしかしたらそんな食生活が原因のひとつだったのかもしれない。

話は変わるが、夫の職場に40代のある男性が転勤してこられたそうだ。

その男性と夫が世間話をしていた中で、話題が「健康」の話になったそうだ。

その方が「自分の朝ご飯は、きゅうり1本だけにしています」と話し始めたそうだ。

「昼ごはんは小さな乳酸菌飲料を1本飲むだけ、夕食だけは普通のご飯とおかずを食べています。
ずっとこの食生活を続けていますが、体調はすこぶる良いです。
毎年の健康診断はいつもオールAで、どこも悪いところがありません」とおっしゃったそうだ。

夫が「おなかは空かないのですか?」と聞くと、それがぜんぜん大丈夫なのだとか。

この話を聞いて、やはり食生活は健康にとって大切だなぁと思った。

この方のマネをするつもりはないが、まずは胃腸に負担をかけないように食べ過ぎないことを心掛けようと思う。

それにしても、ここだけの話、この男性のように小食にするということは、私は今ならできる自信がある。(食べ盛りの10代や20代の頃では無理だったが・・・)

年齢のせいなのか、だんだん食欲というものが無くなってきた。

今はずっと何も食べなくても、わりと平気で、目の前にどっさりと食べ物があって、それを食べなければいけないと思うほうが苦痛に感じるかもしれない。

しかし、こうして有り余るくらい食料がある国なんて、日本以外にきっと数えるくらいしかないのだろうなぁ。

この地球上では飢えに苦しむ人たちがどれほどいる事か・・・

そしてこれからもずっと、今までのように有り余る食料が手に入るとは限らないかもしれない。

そのためにも、そして健康のためにも、小食で済む様な燃費のいい身体を作りたいと思う。










  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

梅を干す

2015-08-03 16:59:44 | グルメ
今年も梅を漬けた。

昨年、瓶の中で少量の梅干しを作り、それがなかなか美味しかったので、今年もまた4キロの梅を漬けることにした。

梅を漬けたのは6月だったが、ここ最近ずっと良い天気が続いているので梅を干すことにした。



本当は外で干すのが良いのかもしれないが、なんとなく外に出しておくのが嫌なので、部屋の中で干しているが、おかげで部屋中に梅の良い香りがしている。

あ~夏だなぁと思う。

梅干を漬けて、干す作業が私の場合はいつも夏頃なので、梅干の香り=夏を連想してしまう。

今年は全国的に猛暑だとか・・・

次女ピーチのいる地方は、連日信じられない気温が天気予報で流れている。

すこし前、ピーチが自転車に乗ったまま、路上で倒れたと聞いて驚いたことがあった。

なんでも交差点で信号待ちをしていた時、あまりの暑さに意識が無くなったのだとか。

周囲に人の姿はなく、倒れた衝撃で意識を取り戻したピーチは、なんとか近くにあった店舗に入り、すこし休ませてもらったそうだ。

あの暑さでは意識が朦朧となってもおかしくないと、ピーチの住む町に数日間いただけでも実感している。

すこし涼しくなってくれたらいいのに・・・

とはいえ、北海道は夏が短いので、ここに居ると暑さも嫌だとは思わない。

それどころか、この暑さを満喫しようとさえ思う。

こんなことも、あのような激しい暑さじゃないから言えるのかも知れないが・・・

暑いといってもせいぜい30度になることが、たまにあるくらい。

風があれば、体感はもうすこし涼しく感じる。

そして、短い夏を楽しもうとしているのは私だけではなく、週末の夜ともなれば、ご近所の家々では外にテーブルを出し、ランタンの暖かな灯かりの下で食事をしながらの団欒があちらこちらで見られる。

時折、笑い声が聞こえてくる。

夏の穏やかなひととき。










  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする