ミーロの日記

日々の出来事をつれづれなるままに書き綴っています。

猛スピードで過ぎていく時間

2014-11-26 11:41:36 | 介護
最近、時間の流れがますます速くなった気がする。

例えるなら、まるで新幹線に乗って、過ぎ去っていく窓からの風景を見ているような感じ。

一週間、一ヶ月とびゅんびゅん過ぎていく。

本当に恐ろしいくらいの速さだ。

これは一体どうなっているのだろうか。

な~んてことは考えても仕方がないか。

ただ目の前のことを、黙々とやっていくのみ。

昨日、父の入っている高齢者施設から電話があった。

「認知症の症状が、最近進んだように思うので、また病院の診察に行ったほうがよいと思います」とのこと。

それは、私も思っていたことだった。

先日、父の所へ行くと、相変わらず布団から出てこなかったのだが、それでもおしゃべりはしてくれた。

またいつもと同じ話ばかりだったが、ふと気になることを口にした。

「この間、深夜に寝ていたら、突然へやに二人の男が入ってきたんだ。

だれだ?と聞いたら、男たちはにやにや笑っているだけで答えない。

どこから入ったのか?と聞くと、非常口から入ったと言うんだ」

非常口は父の部屋のすぐ近くにあり、普段はしっかりと内側から施錠されている。

「まさか~」と思ったが、父の話がけっこうリアルなので、これは本当の話?と一瞬思ったりした。

父は続けた。

「二人とも作業服みたいなのを着ている40代くらいの男だった。

さては泥棒か?と大声をあげたら逃げていった。」

ほ~、着ていた服や年齢まで憶えているの?

いやいや、まさかね。。。

そんなことがあったら、警察呼んで大騒ぎになっているはず。

家族にも何か連絡があるはずだよね。

「男たちが逃げていってすぐに、ここの職員たちがバタバタと走ってきたんだ。

大丈夫ですか?と聞かれたから、大丈夫だと答えた。

そして職員は、またあいつらかと言っていた」と父の話は続いた。

「またあいつらっていう事は、今までも入ってきているってこと?」

そう父に聞くと「そうらしい」と答えた。

う~ん、本当だとは思えないが、一応、職員さんに聞いてみよっ。

父の部屋からの帰りに、職員さんに父の話をしたところ、職員さんもその話は父から聞いて分かっていた。

「でも、現実の話ではないです。夢か妄想です」と職員さんがおっしゃった。

やっぱりそうか・・・と思った。

認知症の薬は飲んでいるが、やはり進むのは止められないのだ。

前回、一年以上まえだが、認知症の診察に行った時、医師から「これからもっと進んできます。進んだなと思ったら、すぐに来てください。その時は薬を変えますから」とおっしゃって頂いている。

やはり病院へ連れて行こう。

この時間の流れの速さと一緒に、父の認知症も義母の老化も進んでいくのだろうか。



 





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ぶらぶら街あるき

2014-11-21 15:41:22 | 日記
市内中心部で無料の絵の展覧会が開かれていると新聞に載っていた。

かねてから見たかった方の絵だったので、これは絶対に見てこようと思った。

開催日はわずか三日間だけ。しかも平日。

絵の好きな長女チェリーに話したら「私も行きたい」と言ったが、チェリーは作業所の仕事がある。

でも一日くらいならいいか。休もう~

というわけで、朝から準備をしてバスに乗り、二人で街の中心部に向かった。

いつも野山に囲まれた場所で暮らし、「都会」に行くのは久しぶりなので、チェリーと私はわくわくしていた。

街へ行ったら、行きたい場所が幾つかあった。

まず東急ハンズでしょ、それから昨年末にオープンした洋服店H&Mも遅まきながら見てみたいし、これまた今年オープンした赤れんがテラスも時間があったら寄りたい。

おっと、忘れるとこだった。。。本命は絵の展覧会だった。

延々とバスに揺られ、まぶたがくっつきそうになった頃やっと中心部に着いた。

もう街の中はクリスマスムード一色で、ショーウインドウの中はきらびやかに飾られている。

「これ、可愛いね~」「あれも可愛い」

などと言いながらお店を見て歩いたら、ちょうどお昼になった。

「何が食べたい?」

そうチェリーに聞くと「温かいものが食べたい」と言う。

日差しがあるとはいえ、やはり寒さが骨身に沁みる季節。

やっぱり温かいもの、食べたいよね~

温かいものと言えば、やっぱりラーメンでしょう~

ラーメン店は星の数ほどあるが、いつも行くのがこちらのお店↓



狸小路7丁目にある「赤星」

塩ラーメンと醤油ラーメンが500円という安さにもかかわらず、クオリティはかなり高い。(個人的感想ですが)

魚介の出汁で取ったスープが美味しい!

ほかにも味噌ラーメン(750円)や麦トロ飯などもあるが、どれも美味しいと思う。

店内は8席ほどのカウンターのみで、混んでいると待つこともあるのだが、今回はすぐに入ることができた。

店内は背広姿のおじさん、お兄さんばかりだった。

カウンターに座ってから、年頃の娘であるチェリーとの食事なら、もっとおしゃれなお店の方がよかったかなと後悔したが、チェリーはあつあつの醤油ラーメンをすすりながら「お母さん、すごく美味しい」と笑顔で言ってくれた。

・・・で、帰り際にこちらのお店で買ったのがこちら。



これはコショウなどと一緒にカウンターに置いてあり、自由に使うことができるのだが、ラーメンに入れるととても美味しいので買って来た。

豚汁などに入れても美味しいかもしれない。

ラーメンを食べてから展覧会を見て、カフェでお茶を飲み帰ってきた。

帰り道、チェリーが言った。

「お母さん、楽しかった!また来ようね!」

チェリーはもう20歳。

本当なら友達同士で遊びに来ている年頃だが、まだ実年齢に精神年齢が追いついていないチェリーが、友だちと一緒に遊びに来るのは難しい。

しばらくはお母さんが付き合うから。

また遊びに来ようね。









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熊に出会ったら

2014-11-13 15:00:46 | 日記
妹と一緒にリースを作る植物を採りに山へ入った時には、森の中も紅葉が残り秋の風景だったが、今や木々の葉は落ち、すっかり季節は冬に移り変わったように見える。

今、外は雪が降っている。

また長い冬が来る。

ところで電話で話をしていた妹が「実は、あの時・・・」と言った。

「あの時」とは山へ行った時の事。

「実は、山へ入っている時、熊が出たらどうしようって、すごく心配だったの。もしも熊に襲われたら、真っ先に食べられるのは、絶対に自分だな・・・って思ってた」

なぜそう思ったのかと聞くと「だって三人の中で(ご近所さん、私、妹)一番太っているのが自分だったから。

熊にしてみたら、私が一番おいしそうじゃない?」

(すみませんね、不味そうで。。。)

「それに私は山道に慣れていないから、一番逃げ足が遅いし」

(たしかに。。。)

「だから、もしも熊が出たらどうやって逃げようかと、歩きながらずっと考えていた。

それでまず逃げるために、履いている長靴をぬごうと思った。だって長靴を履いていたら速く走れないでしょう?」

妹がそんなことを考えていたとはつゆ知らず、私は「これだけの人数で大声で話しながら歩いていれば大丈夫だろう」とのん気に山歩きを楽しんでいた。

今年は、あまり熊の出没情報を聞かなかった。

森の中で山ぶどうがたわわに実をつけているのを見かけたが、熊さんの食べるものが、今年はあるのかもしれない。

そうであって欲しいと願っているが・・・

ところでヒグマに万が一出会ってしまった時の対処法というのが新聞に載っていた。

北海道出身の筆者が幼い頃に、お父さんから伝授された4か条だとか。

面白かったので載せます。

①木に登って逃げるのはダメ!ヒグマは木登りが上手いらしい。

②逃げる場合は山の低いほうに逃げろ!熊の爪は内側に伸びたカギ爪なので地面をかまず、下りだとうまく走れないらしい。

③ヒグマは鼻がいいので逃げながら服を脱いでいけば、服のにおいを嗅いでいる間に逃げられる!
(これは妹が長靴を脱ごうと思っていたのが、正解だった)

そして、最後のが面白い。

④もしも熊と対峠したら、胸ぐらに飛び込み抱きつけ!熊は平泳ぎのように内側から外側にしか手を動かせず、胸元にいれば大丈夫だ。

ただしこの場合、どのタイミングで飛び込んだらいいのかということと、いつまで抱きついていたらいいのかということが大きな問題になってくる。

もしも熊に出会ってしまったら、この中の一つでも思い出せれば(④以外を)と思うが、一番は熊に出会わないように、一人では山に入らないことと、入る場合はにぎやかに歩くことだろうか。

そして、けっして熊には餌を与えないことだそうだ。

最近、観光客が写真撮影の為に車中からパンなどを熊に与えておびき寄せている姿が増えているのだとか。

これはとても危険な行為だし、餌につられて人里に出てくるようになった熊は駆除されるので可哀想だ。

なので、そういう行為は止めましょうということです。

冬になる前に、おなか一杯餌を食べられますようにと思う。






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老親介護

2014-11-12 14:02:44 | 介護
久しぶりに関東に住んでいる友人から電話をもらった。

友人が言った。

「実はね、両親をこちらへ呼んで、今、家のすぐそばに住んでいるの。もう高齢だから、二人だけで置いておくのが心配で・・・両親がこちらに来たから、もう札幌へ帰ることがなくなっちゃった」

聞けば、両親を自宅近くに呼んで6年くらいになるそうだ。

80歳をかなり越えたご両親だが、最近お母さんの方に認知症ではないかという心配が出てきたそうだ。

何度も同じ事を聞く、今言ったことを忘れてしまう、いつも探し物をしている、近所の人が自分の悪口を言っているといった被害妄想。

友人は毎日両親の家に様子を見に行くのだが、最近それが非常に重荷に感じるようになってきたそうだ。

彼女は一人娘で、しかもとても優しい人なので、ご両親を一生懸命お世話をしているのだろうと思う。

でも、それが実の親であっても、認知症の高齢者の介護は大変なんだよね。

私も父が認知症と診断を受けているので、そばにいる人の大変さはわかる。

「今よい薬が出ているようだから、一度病院に連れて行ったほうがいいかもしれないね」としか言えなかったが、この電話を機にメールでやり取りをする約束をして電話を切った

それにしても、近頃、私の周囲は親の介護に奮闘している人たちが多い。

50代という年齢は、ちょうど高齢になった親の介護の時期と重なるのかもしれない。

ところで友人と電話で話をして数日後、同居のお姑さんを誘って庭仕事をしようと思った。

お姑さんは庭仕事をするのが好きなので、誘えば喜んでくれるだろうと思ったのだが、これが以外にもそうではなかった。

「そう、庭仕事するのね」と言ったが、どうもあまり乗り気ではない。

無理に誘ってもいけないと思い、私は一人で庭に出た。

しばらくしてお姑さんがやってきたのだが、家の中にいるような薄着のままで来てしまった。

「寒いから」と言って上着を着てもらい、一緒に庭の草木に肥料をあげたのだが、お姑さんとの普段の生活ではあまり感じていなかったことがあって、すこし動揺した。

同じ話、特に昔の話を何度も話すことは前からよくあったのだが、今回は同じフレーズが何度も繰り返された。

「この木を冬囲いしないといけないねぇ。ムシロをかけないと」とお姑さんが言うので「ムシロは無いから、縄で木を縛るだけでも大丈夫だよ」と言ったのだが、「この木を冬囲いしないといけないねぇ。ムシロをかけないと」というフレーズがその後何度もお姑さんの口から出てきた。

その度に私も「縛るだけで大丈夫」という同じ言葉を何度も繰り返した。

まるで映画のフィルムを何度も巻き戻して再生しているようだと思った。

その後、やっと理解してくれた(と思うが)お姑さんが、こんどは「漬物石が足りない」と言うので一緒に探すことになった。

漬物石は物置小屋のバケツの中に入っていたので「ほらあったよ」と見せたら、それを見たお姑さんが「それじゃなくて、ムシロを探している」と言うのでびっくりした。

確かに漬物石を探していたのに、少しの間に探していたものが別のものにすり替わってしまった。

多分お姑さんの頭の中に、さっきまでのムシロがずっと残っていたのだと思う。

「ムシロは無いから、縄で縛るだけで大丈夫」

あれっ、わたし、またさっきと同じことを言ってる!?

やれやれ・・・

それにしても、これはマズイかもしれない。

お姑さんが通っているデイサービスに、お姑さんの様子を聞いてみたところ「以前より認知症が進んでいると思います」との返事だった。

デイサービスでは、最近、お姑さんの意欲が低下してきているとも教えてくれた。

やはりそうだったかと思った。

友人に「病院へ連れて行ったほうがいいよ」と言ってる場合ではなかった。

しばらくお姑さんは認知症の検査をしていなかったので、近々病院へ連れて行ったほうがいいねと夫とも話をしているが、父が落ち着いたと思ったら、今度は義母か・・・と少々暗澹たる気持ちになっている。











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ツルウメモドキ

2014-11-10 16:25:18 | 日記
ツルウメモドキがいい感じになってきましたよ」

会うといつも草花の話で盛り上がるご近所さんがそう教えてくれた。

ツルウメモドキとは、つる性の植物で小さな可愛い実をつけるのだが、それでリースを作るととても可愛いものができる。

ツルウメモドキ情報を教えてくれたご近所さんは、毎年裏山に入って私の分もツルウメモドキを採って来てくれてたのだが、今年は別の植物でリースを作ったので、ツルウメモドキは採りに行かないそうだった。

「でも、採りに行くのなら場所を教えてあげます」とおっしゃってくれた。

そこで、その話を妹にすると「行きたい、行きたい!採りに行きたい!」と非常に乗り気の返事だったので、妹が久しぶりに我が家へ来ることになった。

妹の家は市内の中心部にあるので、家の周囲にはこうした自然の山林がない。

当然リースにするような植物も生えていないので、山に入って自分でリースの材料を採るということに興味を持ったようだった。

朝からお天気が良くなった日に、妹が家へやってきた。

真っ白いダウンジャケットにハイヒールを履いて・・・

「ちょっと~、山に入るんだから汚れてもいい格好してこなきゃだめじゃない」

そういうと「だって人がたくさんの地下鉄乗ったりして来るんだから、あまり汚い格好できないもん」と妹が言った。

仕方がない。

妹には、家にあった年季の入った古いジャンパーと軍手を貸し、さらに長靴も貸した。

私は言えば、もちろん汚いジャンパーに軍手、長靴姿。

中に着る服はやっぱりジャージでしょう。

もう寒いのでダニは居ないのではないかと思うが、念のためダニがつかないようなツルツルした素材の服を着たほうがよい。

ツルを切るための鋏を持って、まずはツルウメモドキ情報を教えてくれたご近所さんの家へ行った。

ご近所さんは、わざわざ道案内をして途中まで一緒に山に入ってくれた。

ご近所さん、私、妹の順番で山道を入っていく。

私とご近所さんは、勝手知ったるナントカで、すいすい山道を進んでいくのだが、妹だけがどうしても遅れる。

草が生い茂って、足元が見えにくいのが怖いそうだ。

そして「さすがこの辺りの主婦は慣れてるわ。都会育ちの主婦に、こんな山道は無理だわ」とかなんとか言いながら、後ろをついて来る。



ツルウメモドキ発見!

写真では小さくてよく分からないが、ここにもツルウメモドキがありました。

妹も今までぜぇ、ぜぇ息を切らしていたのがうそのようにテンションが上がって、木に絡まっていたツルウメモドキを頂いていた。

ツルウメモドキを教えてくれたご近所さんが途中で帰り、あとは私と妹だけでリースの材料になりそうなものを採りに行くことにした。

もちろん熊も用心しなければいけないので、道の無いような山には入らず、途中から舗装されている道へ出た。

ところで、この道の途中には2~3軒の民家がある。

うち一軒のお宅の方とお話をしたことがあるのだが、小さなお子さんがいる30代くらいの若いご夫婦で、この山の中で高山植物を育てていると言っていた。

育てた高山植物を売っているそうだ。

ご夫婦の姿は見えなかったが、どこまでが家の敷地なのか分からないような原野に家がポツリとあって、家の近くに白くて綺麗なヤギが一頭のんびりと草を食べていた。

そしてヤギのそばには、グレーと白のこれまた美しい毛のウサギが二羽いた。

ヤギはつながれているので、この家で飼われているのは一目瞭然だったが、ウサギは放し飼いだった。

「あのウサギって飼われているんだろうか?それとも野生だろうか?」

妹が不思議そうにそう言ったが、私にもわからない。

前にこの森で野うさぎを見たことがあったので、もしかしたら野うさぎがヤギの餌を狙って来ていたのかもしれない。

どちらにしろ、なんだかのんびりしていい風景・・・

若いご夫婦宅ではニワトリもたくさん飼っているようで、奥にニワトリ小屋が見えた。

そして、広い畑にはまだカブや大根がたくさん抜かれずに残っていた。

これは、ほとんど自給自足の生活?

しばらく妹と私は、そのヤギの居る風景に見惚れていた。

「ここだけ、まるで別世界のようだね」と妹が言った。

本当に妹の言うとおりだと思った。

この家に住む若いご夫婦だけではなく、この山で暮らしている方は、みんな広々とした畑を持って野菜を作っている。

そして、山から枯れ木を集めてきて、たぶん冬の燃料にするのだろう、家の横に積み上げている。

ひとつ山を越えたすぐ近くの場所では、新しい家が立ち並び、スーパーで綺麗な野菜を買って生活してるというのに、なんという違いなのか。

このような自給自足に近い暮らしは、なかなかすぐに真似はできないが、もしかしたらこれからは、このように自然と共に暮らすことを選ぶ人たちが増えてくるのかもしれないと、もぐもぐと草を食むヤギを見ながら思っていた。

さて、山から頂いてきたツルウメモドキや木の実は、ぜんぶ妹に持たせた。

わざわざ遠いところからやってきて、慣れない山に入ったのだからご褒美ということで。

後日、妹から「リース作ったよ」と電話がきたので、今度リースを見に行って来ようと思う。





















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部屋の模様替え

2014-11-05 16:32:18 | 日記
久しぶりに部屋の模様替えをした。

パインの学習机を捨てようと思い、すでに市の大型ゴミ回収を頼んでいたのだが、夫の一言で捨てることをやめた。

「せっかく自然が見渡せる窓がついているのだから、ここにカウンターがあればいいのになぁ」

私もずっとそう思っていたのだが、カウンターを業者に作ってもらうと高額になるだろうし、買うにしても新しい家具はできるだけ増やしたくない。

お金はかけず、あるもので間に合わせることができたら・・・と考えていたのだが、よい考えが浮かんだ!

夫が寝室兼書斎で使っている机は、普通の学習机よりも幅が狭く横に長い。

これはカウンターとして使えるかもしれない。

夫の机をカウンター代わりにして、捨てるつもりだったパインの机を夫の机にしたらよいかもしれないと思った。

夫は机の交換には賛成だったものの、家具の移動を手伝わされることにやや難色を示していたが、念願のカウンターができるかもしれないということで、結局は手伝ってくれることになった。

夫の休日、さっそく模様替えをすることにした。

机を移動するだけならすぐに終るだろうと思っていたのだが、これがなかなか大変な作業だった。

まず夫の机は1階にあるので、リビングのある二階まで運ばなければならなかった。

狭い階段を長い机を持って上がるのが一苦労で、引越し業者のように家族で声を掛け合いながらの作業になった。

またパインの部屋から机を出すのも、他の家具を移動してからじゃないと出せなかったりして、簡単に終るだろうと甘く考えていたら大間違いだった。

ちょっとした引越しをするくらいの作業になり、さらに何年も動かさずにいた家具の下は埃だらけで大掃除もすることになった。

でも・・・

実は私は部屋の模様替えをするのが嫌いではない。

というより、かなり好きだと思う。

昔、インテリアの勉強がしたくてすこし習いに行っていたことがあった。

いそいそと荷物を移動したり、床を磨いたりしていたら「なんだかずいぶんイキイキしているね」と、疲れ顔の夫に言われてしまった。

やはり好きなことをしている時は、人間いきいきするのかもしれない。

というわけで、カウンターが完成した。



窓に広がる自然の風景を見ながらコーヒーブレイク中。

画面左にあるのは、ミニトマト。

外が寒くなって、もう赤く色づかなくなった青いトマトを、こうして日に当てていると赤くなってくる。

外の景色を見ていると穏やかな気持ちになる。

しばらくここが私の居場所になるかも~

ただ一つ難点があり、それは日中、かなり日差しが入るので、ここに無防備に座っていたら日焼けをする恐れがあるということ。

しっかり日焼け止めを塗って座らなければ・・・









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大事なおとうさん

2014-11-04 15:06:58 | 日記
先日、離れて暮らす大学生の長男パインの部屋の片付けをした。

パインに了解を得て、小学校入学時に購入した学習机を捨てることにしたのだが、机の中にはぎっしりと紙類や本などが詰まっていた。

「いらないから、机の中の物も捨てていいよ」とパインが言うので、紙類をちらりと確認してから大きなゴミ袋にどんどん捨てていった。

すると青い表紙がホッチキスで止められた紙が出てきた。

表紙には「作文集」と印刷され「3年1組 ○○パイン」とパインの字で名前が書かれていた。

ぱらぱらと中をめくると、パインの幼い字で書かれた作文だった。

パインが小学3年生の時に書いた作文。

「こんなの読んだ事あったかな~」と思いながら、パインの作文を読んでいくと、ある題名のところで目が釘付けになった。

「ぼくの大事なおとうさん」

題名にはそう書かれてあった。

中身を読むと、おとうさんが時々ドライブに連れて行ってくれたり、遊んでくれたりするということが書かれてあり、さらに「おとうさんはだんだん年を取ってきて、おじいさんになってきました。白髪がふえてきました」と書かれてある。

「遊んでばかりで、そんなそぶりは全くみせなかったパインだけれど、こんな事を考えていたんだ」

あの小さかった頃のパインの姿を思い出して、ちょっとウルっとなった。

これはやはり夫にも読ませなければ・・・と、仕事から帰宅した夫に「ハンカチの準備をして、これ読んでみて」と作文集を渡した。

黙って作文を読んでいた夫の目がすこし赤かった。

「それにしても・・・」と夫は言った。

「この頃はまだ30代だったけど、そんなに白髪があったのかなぁ」

「そういえばそうね」と言いながら、だんだん白髪が増えてきた夫がおじいさんになってしまうのではないかと、パインは心配だったのかもしれないと思った。

「でも大事なおかあさんじゃなくて、大事なおとうさんっていうのがいいなぁ。やっぱり可愛がっていると、子どもにもそれが通じるんだろうなぁ」と夫は得意そうに言い、さらに「大事なおかあさんじゃなくて残念だったね」と続けた。

それを聞いて「ううん、ぜんぜん残念じゃないよ」と私は答えた。

負け惜しみではなくて、本当に心からそう思っていた。

むしろパインが夫のことを大事と言ってくれた方が嬉しい。

「さすがは産んだ強みだな」と夫は言うが、もしかしたらそうなのかもしれない。

しかし、それよりもやはり夫のことを思いやるパインの心が嬉しいし、それを読んで夫が喜んでいることが、私にはとてもとても嬉しい。

家族ひとりひとりが幸せを感じていることが私の喜び。

そして、家族の幸せは家族を取り巻く周囲の人たちからの影響も大きい。

だから、私は自分のことは祈らないし、自分自身のことで祈るような願いもない。

祈るとすれば、家族の幸せ、周囲の方々の幸せを祈る。

そして、その祈りはどんどん広がっていく。

この地球(ほし)に住む誰もが大事。

パインの作文は、大切に仕舞っておくことにした。

もうこのような作文を書いたことは忘れているだろうパインには、ずっと内緒にしておこうと思う。








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