初孫が一歳になり、お嫁さんのご両親も来て、我が家で誕生会を開いた。
当日は部屋に簡単な飾り付けをして、料理は持ち寄ってくれると言うので、簡単な料理ばかり数品作って楽しみにしていた。
お嫁さんのご両親と会うのは、息子夫婦の結婚式以来で二年ぶりだが、共通に閲覧できる孫の写真アプリに、(私が)おバカなコメントを入れまくっていて、それを毎回読んで頂いているせいか、それほど長く会っていないような気がしなかった。
そして、これまでは共通点はほとんどなかったが、今は孫ができたことで共通の話題もある。
お嫁さんのご両親にとっても初孫で「孫ってどうしてこんなに可愛いんでしょうね」とおっしゃるほどの可愛がりようで、それを聞いて深く同意する夫と私が、親バカならぬジジババ馬鹿の共通点。
息子夫婦の住むマンションとお嫁さんの実家が、すぐ近くということもあって、毎日のように会っているせいか、孫も向こうのご両親にはとても懐いている。
ハイハイしながら、お嫁さんのお父さんの膝の中に入っていく姿がとても可愛らしくて、思わず笑みが溢れる。
すると向こうのご両親がとても気を使われて、申し訳なさそうにしながら、孫を懐かせる極意を教えてくれた。
それは次のようなこと。
「泣いても気にせず抱っこし続けるべし。親がにこにこ笑っていれば安心して、そのうちに慣れる」
孫は最近とても人見知りで、何度会っても最初に大泣きされてしまうので、慣れるまでは抱っこどころか、近くにも寄らないようにしている。
しばらくすると慣れてきて、笑顔で抱っこもさせてくれるので、それまで寄らず触らずで待っていたのだが、泣いても気にせず抱っこすべしとは、意外なアドバイスだった。
今度やってみるかな、、、
なんて言うような話から、最近の自分の健康状態のことまで、ご両親とは2年ぶりの再会だったが、孫を愛でながら祖父、祖母同士の話は尽きず、楽しい誕生会だった。
ところで息子夫婦は、誕生会で色々な催しものを用意していた。
一升餅を背負わせるメインイベントから始まって、たくさんの職業を書いたカードを並べて、孫がどのカードを最初に手に取るのか、将来どんな職業につくのかを占うゲームとか、絵の具を白いパネルにたくさんのせて、孫に自由にペタペタ触らせて作るファーストアートとか、孫が誕生してからの一年をスライドにまとめた映像を流したりとか、「よく頑張りました」と息子夫婦を誉めてあげたいくらい誕生会を盛り上げてくれた。
三つの家族、全員の目は孫に注がれて、孫の一挙一動に大喜びしながら願いは同じだった。
「この子が元気に成長しますように。この子の未来が明るいものになります様に」
世の中は戦争や気象変動など、暗い気分になるような話題ばかりで、夫曰く「このような世界に、新たに子どもを生み出すのは、子どもにとってかわいそうだと思う」そうだ。
そう思う気持ちもわからなくは無いが、生まれようとする魂は、決意と期待と希望を持って生まれてくるのではないかと思う。
魂の望みはもっともっと進化することであり、このような混沌とした世界で、色々な欲望がある地球人に生まれることは、魂が進化するには最適なのだろう。
そして光の道を進むのか、暗い道に迷い込んでしまうのかは、それぞれが自由に選べる。
未来が明るいものになります様にと願うことはよくあるが、これはすなわち光の道を進みます様にということで、私たちは無意識に光の方へ進みたい、魂を進化させたいと思っているのだろう。
初孫にもこれからもっともっと進化して行ってほしいと思う。
でも、、まずは自分であって、時にはもがきながら、時には楽しみながら、肉体の終わりが来るまで、魂を進化させるべく歩いて行きたいと思う。