腸の一部が腸の中に入り込んでしまうということで入院することになった父だったが、つけられた病名は「腸重積」だった。
これは赤ちゃんによく見られる病気だそうだが、成人がこれになった場合、ほとんどは腸の中に腫瘍ができている可能性があるそうだ。
そして手術で中に入り込んだ腸を切り取らない限り、再発する可能性はほぼ確実で、遅くても3か月以内に再発するそうだ。
身体が弱ってきている父なので、できればお腹を切る事は避けたかった。
ほかにも方法がないかと医師に聞いてみたところ、内視鏡で切るという方法もあるが、それには患者の負担が大きくなるので勧められないとのことだった。
内視鏡手術の場合、まずお腹を膨らませてから手術を始めるそうで、開腹手術の2倍の時間がかかってしまうとのこと。
父のように高齢で身体が弱っている場合は、開腹手術をして早く手術を終わらせたほうが良いという医師のお話だった。
「このまま様子を見ていても悪化するだけ。最悪、命を失うかもしれない。
一時的に腸を引っ張り出しても近いうちに必ず再発する。
また、内視鏡手術は身体に負担が大きい」などと言った医師からの説明に、もう選択肢は開腹手術しかなかった。
ただ手術自体はそれほど難しいものではなく、問題は手術で切った腸の接合部分から食べ物が漏れないかということと、高齢なので今後食べ物を飲み込むことができるようになるかということだそうだ。
また高齢者の場合、心筋梗塞や脳梗塞を起こしてしまうこともリスクとしてはあるそうだった。
開腹手術をお願いして、その場ですぐに手術日が決められた。
予定では手術は午後からのはずだったが、朝、突然病院から電話があり「午前に手術をすることになったので、なるべく早く病院へ来てください」と言われた。
そして私が病院へ着くと、看護師さんが待っていたかのように「11時半から手術を始めます」と言った。
手術まで、あと20分くらいしかなかった。
父の様子を見ようと急いで父の病室へ行ったら、父はベッドの中で起きていた。
相変わらず手には卓球用ラケットのようなミトンをはめられていたが、もう「とってくれ」とは言わなかった。
目を開けている父に「お父さん、これから手術だよ。簡単な手術だから頑張ってね」と声をかけると、急に父の目に力が入り「大丈夫だ、大丈夫だ」とはっきりとした声で何度も答えた。
それを見て「あぁ大丈夫だな。父はまた復活する」そんな気がした。
そう父はこれまで何度も復活してきた。
右側の腎臓に何か腫瘍があるということで、最悪「腎臓の摘出」とも言われた時には覚悟を決めたが見事復活を遂げた。→ふっかーつ!
またペースメーカーを入れることになった時も父は乗り越えた→危機脱出
だから今回も大丈夫。また復活する。なんだかそんな気がしていた。
結局、手術は3時間半かかったが順調だったそうだ。
そして手術後に摘出した腸を医師から見せてもらったが、そこには小さい子供のこぶし大くらいの大きさの腫瘍があった。
やはり腫瘍があったことが原因で腸重積を起こしていたらしい。
腫瘍が悪性かどうか調べるのに1週間以上かかるそうだ。
しかし、たとえ悪性だったとしても、もう治療はせずこのまま高齢者住宅に連れて帰ろうと思っている。
何より食べることが好きな父なので、あとは好きなものを食べさせてやりたい。
だから接合部分の状態と飲み込むことができるかどうかが、いま一番気になることだ。
これは赤ちゃんによく見られる病気だそうだが、成人がこれになった場合、ほとんどは腸の中に腫瘍ができている可能性があるそうだ。
そして手術で中に入り込んだ腸を切り取らない限り、再発する可能性はほぼ確実で、遅くても3か月以内に再発するそうだ。
身体が弱ってきている父なので、できればお腹を切る事は避けたかった。
ほかにも方法がないかと医師に聞いてみたところ、内視鏡で切るという方法もあるが、それには患者の負担が大きくなるので勧められないとのことだった。
内視鏡手術の場合、まずお腹を膨らませてから手術を始めるそうで、開腹手術の2倍の時間がかかってしまうとのこと。
父のように高齢で身体が弱っている場合は、開腹手術をして早く手術を終わらせたほうが良いという医師のお話だった。
「このまま様子を見ていても悪化するだけ。最悪、命を失うかもしれない。
一時的に腸を引っ張り出しても近いうちに必ず再発する。
また、内視鏡手術は身体に負担が大きい」などと言った医師からの説明に、もう選択肢は開腹手術しかなかった。
ただ手術自体はそれほど難しいものではなく、問題は手術で切った腸の接合部分から食べ物が漏れないかということと、高齢なので今後食べ物を飲み込むことができるようになるかということだそうだ。
また高齢者の場合、心筋梗塞や脳梗塞を起こしてしまうこともリスクとしてはあるそうだった。
開腹手術をお願いして、その場ですぐに手術日が決められた。
予定では手術は午後からのはずだったが、朝、突然病院から電話があり「午前に手術をすることになったので、なるべく早く病院へ来てください」と言われた。
そして私が病院へ着くと、看護師さんが待っていたかのように「11時半から手術を始めます」と言った。
手術まで、あと20分くらいしかなかった。
父の様子を見ようと急いで父の病室へ行ったら、父はベッドの中で起きていた。
相変わらず手には卓球用ラケットのようなミトンをはめられていたが、もう「とってくれ」とは言わなかった。
目を開けている父に「お父さん、これから手術だよ。簡単な手術だから頑張ってね」と声をかけると、急に父の目に力が入り「大丈夫だ、大丈夫だ」とはっきりとした声で何度も答えた。
それを見て「あぁ大丈夫だな。父はまた復活する」そんな気がした。
そう父はこれまで何度も復活してきた。
右側の腎臓に何か腫瘍があるということで、最悪「腎臓の摘出」とも言われた時には覚悟を決めたが見事復活を遂げた。→ふっかーつ!
またペースメーカーを入れることになった時も父は乗り越えた→危機脱出
だから今回も大丈夫。また復活する。なんだかそんな気がしていた。
結局、手術は3時間半かかったが順調だったそうだ。
そして手術後に摘出した腸を医師から見せてもらったが、そこには小さい子供のこぶし大くらいの大きさの腫瘍があった。
やはり腫瘍があったことが原因で腸重積を起こしていたらしい。
腫瘍が悪性かどうか調べるのに1週間以上かかるそうだ。
しかし、たとえ悪性だったとしても、もう治療はせずこのまま高齢者住宅に連れて帰ろうと思っている。
何より食べることが好きな父なので、あとは好きなものを食べさせてやりたい。
だから接合部分の状態と飲み込むことができるかどうかが、いま一番気になることだ。