進学で4年間、家を離れていた次女が水道水を飲みながら「う~ん水がおいしい!」と言った。
ところで水道水がおいしいと言ってくれた次女だが、いつからだろうか、自宅で水道水を飲まなくなって久しい。
夫はすぐに飲めるのが便利でたまに水道水を飲んでいるが、家族みんな大体いつもは災害時の為に買ってあるミネラルウォーターや浄水器の水を飲んでいる。
水道水が不味いと思ったことはあまりないが、買ってきた水や浄水器の水の方が身体にも良さそうだし美味しそうに思えるから、なんとなく水道水を飲まなくなってしまった。
確かに塩素の臭いはかすかに気になるが、日本の水道水は世界でもトップレベルの安全な水だとか。
水道水をそのまま飲める国は、世界中でもそう多くないと聞くと、水道水を飲むのを避けていたことがなんだか申し訳なく思える。
地域ごとに味の違いはあるが、日本中どこでも蛇口からきれいな水が出てくるなんて、本当はすごいことだったんだとあらためて思う。
ところで札幌市の水源は、冬の間に山や森に降り積もった雪。
市内を流れる豊平川上流の定山渓渓流からの水はとてもきれいなため、消毒の塩素はあまり必要がないそうだ。
雪解け水は、地面にゆっくりとしみ込んでミネラルを含んだ美味しい水になるのだとか。
そして、一年で一番おいしい水になるのがまさにこれからで、雪解けが始まった今の時期から初夏にかけてがミネラルが豊富で一番おいしい水だそうだ。
そうと聞けば、ぜひ味わいながら水道水を飲んでみようかなとも思う。
市内にある豊平峡ダム。もうひとつ定山渓ダムというのもあるのだが、ここから各家庭へ水道水となって流れてくる。
さて、水道水が美味しいと飲んでくれた次女だが、4月から地元で働くことになった。
次女は、やりたい仕事があると言ってずっと勉強していたのだが、最終段階でわかったことは勤務先が地元ではなく首都圏になるだろうという事だった。就活の面接で「片道切符ですが(帰れませんが)大丈夫ですか?」と聞かれて「大丈夫です」と答えたものの悩んでいた。
何年かしたら地元に戻れるだろうと考えていた次女にとって、片道切符というのは予想外のことだったらしい。
何日も部屋にこもって悩んだ末、次女が出した答えは「地元で働く」ということだった。
決めた当初はまだ未練があったようだが、今は吹っ切れたように4月から始まる社会人生活に向けた準備や中高生時代の友だちと会ったりと楽しそうにしている。
親としては正直ホッとしているのだが、これから自宅から通うと言っているので、私もまだまだ食事作りに励まねばならないかな・・・
さて、暖かくなったらダムを見せに次女を連れて行こうかな。
「これが美味しいと言った水道水の元だよ」と教えてあげよう。