今、学校は春休み中。
長男パインは、この休みを利用して大学のある青森で、今まで住んでいた下宿から本格的に一人暮らしをすべくアパートへ引越しをしている。
私も手伝いに行こうと思ったが、友人たちが手伝ってくれるそうで「来なくても大丈夫」と言われたので、引越しが終わって落ち着いた頃に様子を見に行こうと思っている。
パインが入学した当初は、知らない土地で一人さびしい思いをしているのではないかと心配したが、そんな心配も杞憂だったほど、ありがたいことに パインはたくさんの友だちに恵まれた。
今は長期の休みになっても、友だちと遊ぶ約束が入っていて、なかなか帰ってこないほどだ。
でも、多くの友人がいてくれるお陰で、パインが大学生活を楽しんでいられると思うと、帰ってこなくても親としては嬉しいと思う。
そして、次女ピーチも友だちが多くて、休みともなると頻繁に誘いの電話が入る。
今日は久しぶりに中学時代の友だちと会うそうで 朝から機嫌よく出かけていった。
そんなピーチのうしろ姿をさびしそうに見送っていたのは、長女チェリーだった。
きっとチェリーも友だちと出かけたいのだろうなぁ。
チェリーは、今年 高等養護学校を卒業したのだが、学校内では遊んでも、学外で友達同士で遊ぶことは少なかった。
これはチェリーに限ったことではなく、同級生のお母さん方に聞いても同じような話だった。
保護者又は引率者が付いていないと、何かあった時に子供だけでは適切な対応が出来ないので、行かせるのは心配というのがその理由だ。
中学の頃は、何度か保護者が付き添いで 友だちと買い物やカラオケに連れて行ったが、高校は地方から来ていたり市内でも家が離れているなどで 卒業後に会うのはなかなか難しいものがある。
障害を持つ子の親が悩むことに、余暇の過ごし方というのがあって、これは私も同じように悩みどころだ。
友だち同士だけで遊ぶことが難しく、かといって一人で遊ぶと言ってもゲームやテレビを観ることくらいに限られてしまう。
一人で過ごすのが好きならそれでもいいと思うが、チェリーは人とかかわる事が好きなので、何か余暇の過ごし方を考えて上げないと・・・と思う。
高等養護学校時代は「お休みの日には、できるだけ家の手伝いをさせて下さい」と言われてきたので、毎日簡単な掃除や料理などを手伝わせているが、それはあまり楽しい余暇の過ごし方とは言えないだろう。
とりあえず今は、私と一緒に買い物へ行ったり、おしゃべりをしたりして過ごしている。
チェリーは、2年間寄宿舎に入れていたので、卒業して毎日一緒にいると、親ばかだけど「可愛いな~」としみじみ思う。
幼い分、余計に可愛く思うのかもしれない。
久しぶりにチェリーと過ごす時間が、まるでチェリーが幼児だった頃の懐かしくも幸せな時代と重なる。
・・・が、チェリーはどんどん成長しているのだ。
そんなことも言ってられないか・・・
4月からは社会人として、職業訓練の為に作業所へ行かなければならない。
今までとは周囲の環境も人間関係もがらりと変わる。
そんなわけで、今日は私のパート勤めをしている職場の事務所へチェリーを連れて行くことにした。
いつもは訪問先のお宅へ直接行くのだけれど、今日は事務所に用事があったので、今後の職場体験もかねて連れて行った。
職場の皆さんにはチェリーのことは伝えてあった。
「いい?事務所に入ったら、ちゃ~んとご挨拶をするんだよ」とチェリーに言うと「わかってる」との頼もしい?返事が返ってきた。
ところが、いざ事務所へ入ると途端に蚊の鳴く様な小さな声になり、私の背中に隠れるようにしている。
「あらあら、お母さんの背中に隠れても見えてるよ~」と職場の人にからかわれて、ますます恥ずかしそうに小さくなっていた。
事務所を出てから「ざんね~ん!声が小さかった。今度はもっと大きな声で挨拶をしないと」とチェリーに言うと、憮然とした顔で「分かってるって。今度は大きな声で言うから大丈夫」だって・・・
幼児の頃と違うのは、一人前の口をきく様になったことか・・・嬉しいやら悲しいやら。
4月が近づき気温も上がり 毎日 すごい速さで街中の氷や雪が溶けている。
春がもうすぐ来ている!
「大丈夫だよ。新しい所でもちゃんとやっていけるよ」
心の中でチェリーに向かって話しかけていた。
日差しが春らしくなってきた家の裏の林の風景
雪の上についている足跡は、キタキツネのもの。
動物達も春を待ち焦がれているのかもしれない。
長男パインは、この休みを利用して大学のある青森で、今まで住んでいた下宿から本格的に一人暮らしをすべくアパートへ引越しをしている。
私も手伝いに行こうと思ったが、友人たちが手伝ってくれるそうで「来なくても大丈夫」と言われたので、引越しが終わって落ち着いた頃に様子を見に行こうと思っている。
パインが入学した当初は、知らない土地で一人さびしい思いをしているのではないかと心配したが、そんな心配も杞憂だったほど、ありがたいことに パインはたくさんの友だちに恵まれた。
今は長期の休みになっても、友だちと遊ぶ約束が入っていて、なかなか帰ってこないほどだ。
でも、多くの友人がいてくれるお陰で、パインが大学生活を楽しんでいられると思うと、帰ってこなくても親としては嬉しいと思う。
そして、次女ピーチも友だちが多くて、休みともなると頻繁に誘いの電話が入る。
今日は久しぶりに中学時代の友だちと会うそうで 朝から機嫌よく出かけていった。
そんなピーチのうしろ姿をさびしそうに見送っていたのは、長女チェリーだった。
きっとチェリーも友だちと出かけたいのだろうなぁ。
チェリーは、今年 高等養護学校を卒業したのだが、学校内では遊んでも、学外で友達同士で遊ぶことは少なかった。
これはチェリーに限ったことではなく、同級生のお母さん方に聞いても同じような話だった。
保護者又は引率者が付いていないと、何かあった時に子供だけでは適切な対応が出来ないので、行かせるのは心配というのがその理由だ。
中学の頃は、何度か保護者が付き添いで 友だちと買い物やカラオケに連れて行ったが、高校は地方から来ていたり市内でも家が離れているなどで 卒業後に会うのはなかなか難しいものがある。
障害を持つ子の親が悩むことに、余暇の過ごし方というのがあって、これは私も同じように悩みどころだ。
友だち同士だけで遊ぶことが難しく、かといって一人で遊ぶと言ってもゲームやテレビを観ることくらいに限られてしまう。
一人で過ごすのが好きならそれでもいいと思うが、チェリーは人とかかわる事が好きなので、何か余暇の過ごし方を考えて上げないと・・・と思う。
高等養護学校時代は「お休みの日には、できるだけ家の手伝いをさせて下さい」と言われてきたので、毎日簡単な掃除や料理などを手伝わせているが、それはあまり楽しい余暇の過ごし方とは言えないだろう。
とりあえず今は、私と一緒に買い物へ行ったり、おしゃべりをしたりして過ごしている。
チェリーは、2年間寄宿舎に入れていたので、卒業して毎日一緒にいると、親ばかだけど「可愛いな~」としみじみ思う。
幼い分、余計に可愛く思うのかもしれない。
久しぶりにチェリーと過ごす時間が、まるでチェリーが幼児だった頃の懐かしくも幸せな時代と重なる。
・・・が、チェリーはどんどん成長しているのだ。
そんなことも言ってられないか・・・
4月からは社会人として、職業訓練の為に作業所へ行かなければならない。
今までとは周囲の環境も人間関係もがらりと変わる。
そんなわけで、今日は私のパート勤めをしている職場の事務所へチェリーを連れて行くことにした。
いつもは訪問先のお宅へ直接行くのだけれど、今日は事務所に用事があったので、今後の職場体験もかねて連れて行った。
職場の皆さんにはチェリーのことは伝えてあった。
「いい?事務所に入ったら、ちゃ~んとご挨拶をするんだよ」とチェリーに言うと「わかってる」との頼もしい?返事が返ってきた。
ところが、いざ事務所へ入ると途端に蚊の鳴く様な小さな声になり、私の背中に隠れるようにしている。
「あらあら、お母さんの背中に隠れても見えてるよ~」と職場の人にからかわれて、ますます恥ずかしそうに小さくなっていた。
事務所を出てから「ざんね~ん!声が小さかった。今度はもっと大きな声で挨拶をしないと」とチェリーに言うと、憮然とした顔で「分かってるって。今度は大きな声で言うから大丈夫」だって・・・
幼児の頃と違うのは、一人前の口をきく様になったことか・・・嬉しいやら悲しいやら。
4月が近づき気温も上がり 毎日 すごい速さで街中の氷や雪が溶けている。
春がもうすぐ来ている!
「大丈夫だよ。新しい所でもちゃんとやっていけるよ」
心の中でチェリーに向かって話しかけていた。
日差しが春らしくなってきた家の裏の林の風景
雪の上についている足跡は、キタキツネのもの。
動物達も春を待ち焦がれているのかもしれない。