今日は高齢者住宅に住む父の所へ行って来た。
先週は妹が行ってくれたので、久しぶりの訪問だった。
父の部屋をのぞくと、父はまた布団の中にいたが「来たよ~」と声をかけると嬉しそうに「来たか、来たか」と言って笑顔を見せてくれた。(しかし起きない)
寝たままの父とおしゃべりしながら、持ってきた食べ物や飲み物を冷蔵庫の中に仕舞う。
それからテーブルに置いたままになっている古新聞やカラのペットボトルなどを片付ける。
おっと・・・洗っていない食器もあった。
それは部屋についている洗面台で洗う。
ついでに洗面台も磨いておこう。
排水口に髪の毛がつまっていて水が流れないので、髪の毛を取って洗う。
ふと父がいつも座っている革の椅子に目をやると、食べこぼしのしみがつき、ほこりが溜まっている。
黒い椅子だから、ほこりが目立つのよね~
掃除機を出してきて椅子のほこりを吸い取り、ついでに部屋の中も掃除機をかけた。
雑巾で椅子を拭き、ついでに部屋の中も拭き掃除をしたら、さっぱりと綺麗になった。
あら、これっていつもやってるお仕事じゃないの。
そうホームヘルパーで高齢者のお宅を綺麗にするお仕事・・・
前に妹と話していたら、妹が怒りながら言っていた。
「お父さんの部屋に来るヘルパーさんって、一体どこを掃除しているのかなぁ。
いつ行っても家具の上にはほこりが積もっているし、部屋のすみには前回行った時のゴミがそのまま落ちているから、きちんと掃除していないんじゃない?
まったく、もっとしっかり掃除してほしいわ」
「うん、そうだね」と相槌を打ちながら、私は妹のように怒ることができない。
というより、その顔も知らないヘルパーさんをついかばってしまう。
「でもね、一時間のサービスと言っても洗濯もあるでしょ?
洗濯機が終ったら、それを干さなければいけないし、前回の洗濯物が干したままになっていたら、まずそれをたたんで仕舞わないといけない。
あとはトイレ掃除もあるし、けっこう時間はギリギリだと思うよ。
だから、気になったところは家族がやればいいんだよ」
そう言ったが、妹はあまり納得していない様子だった。
多分、この仕事(ヘルパー)をしていなければ、私も妹と同じように部屋の隅々まで綺麗にしてくれないヘルパーさんに怒っていたかも知れない。
でもいざ自分がやってみると、時間内にあれもこれもやろうとすると、かなり時間がいっぱいいっぱいの事が多い。
これは少しでもお客さんが欲しい事業主が、お客さんの要望を拒まずに受け入れるからというのもあるのだと思う。
たしかに「雑なヘルパーさん」っていうのもいるのは違いないが、この程度なら目をつぶってあげようと思う。
とはいえ、あまりに雑だと家族が怒りたくなる気持ちもわかるので、私はできるだけ丁寧に、かつスピーディに仕事をするように気をつけているが、おかげでジョギングができない冬の間も仕事がいい運動になって一石二鳥になっている。
「お父さん、掃除おわったよ!」とベッドの父に声をかけると、父は「いつもこんな仕事をやっているのか?」と言った。
おっ認知症はすすんでいるが、私がヘルパーの仕事をしていることを覚えていたのか。
「そうだよ。高齢者の家のお掃除している」と言うと、父は顔をしかめながら「そんな仕事はやめなさい」と言った。
私がヘルパーの仕事をしていると言うと、今までも必ず「やめろ」と言っていた父だが、またしても言われてしまった。
やれやれ・・・他人には掃除をしてもらっていても、父は掃除という仕事を下に見ているのだなぁと思う。
「人手が足りないから、もうちょっとね(続ける)」と答えた。
そんな父でも、やはり私にはかけがえのない大切な父であって、帰り際「また来るから。元気にしていてね」と言いながら感情を押さえ切れず、思わずしっかりと父の手を握ってしまった。
父の手を握るなんて、何十年ぶりだろう。
わたしが幼児だった頃以来かもしれない。
久しぶりに握る父の手はしわしわで、そして以外と小さかった。
先週は妹が行ってくれたので、久しぶりの訪問だった。
父の部屋をのぞくと、父はまた布団の中にいたが「来たよ~」と声をかけると嬉しそうに「来たか、来たか」と言って笑顔を見せてくれた。(しかし起きない)
寝たままの父とおしゃべりしながら、持ってきた食べ物や飲み物を冷蔵庫の中に仕舞う。
それからテーブルに置いたままになっている古新聞やカラのペットボトルなどを片付ける。
おっと・・・洗っていない食器もあった。
それは部屋についている洗面台で洗う。
ついでに洗面台も磨いておこう。
排水口に髪の毛がつまっていて水が流れないので、髪の毛を取って洗う。
ふと父がいつも座っている革の椅子に目をやると、食べこぼしのしみがつき、ほこりが溜まっている。
黒い椅子だから、ほこりが目立つのよね~
掃除機を出してきて椅子のほこりを吸い取り、ついでに部屋の中も掃除機をかけた。
雑巾で椅子を拭き、ついでに部屋の中も拭き掃除をしたら、さっぱりと綺麗になった。
あら、これっていつもやってるお仕事じゃないの。
そうホームヘルパーで高齢者のお宅を綺麗にするお仕事・・・
前に妹と話していたら、妹が怒りながら言っていた。
「お父さんの部屋に来るヘルパーさんって、一体どこを掃除しているのかなぁ。
いつ行っても家具の上にはほこりが積もっているし、部屋のすみには前回行った時のゴミがそのまま落ちているから、きちんと掃除していないんじゃない?
まったく、もっとしっかり掃除してほしいわ」
「うん、そうだね」と相槌を打ちながら、私は妹のように怒ることができない。
というより、その顔も知らないヘルパーさんをついかばってしまう。
「でもね、一時間のサービスと言っても洗濯もあるでしょ?
洗濯機が終ったら、それを干さなければいけないし、前回の洗濯物が干したままになっていたら、まずそれをたたんで仕舞わないといけない。
あとはトイレ掃除もあるし、けっこう時間はギリギリだと思うよ。
だから、気になったところは家族がやればいいんだよ」
そう言ったが、妹はあまり納得していない様子だった。
多分、この仕事(ヘルパー)をしていなければ、私も妹と同じように部屋の隅々まで綺麗にしてくれないヘルパーさんに怒っていたかも知れない。
でもいざ自分がやってみると、時間内にあれもこれもやろうとすると、かなり時間がいっぱいいっぱいの事が多い。
これは少しでもお客さんが欲しい事業主が、お客さんの要望を拒まずに受け入れるからというのもあるのだと思う。
たしかに「雑なヘルパーさん」っていうのもいるのは違いないが、この程度なら目をつぶってあげようと思う。
とはいえ、あまりに雑だと家族が怒りたくなる気持ちもわかるので、私はできるだけ丁寧に、かつスピーディに仕事をするように気をつけているが、おかげでジョギングができない冬の間も仕事がいい運動になって一石二鳥になっている。
「お父さん、掃除おわったよ!」とベッドの父に声をかけると、父は「いつもこんな仕事をやっているのか?」と言った。
おっ認知症はすすんでいるが、私がヘルパーの仕事をしていることを覚えていたのか。
「そうだよ。高齢者の家のお掃除している」と言うと、父は顔をしかめながら「そんな仕事はやめなさい」と言った。
私がヘルパーの仕事をしていると言うと、今までも必ず「やめろ」と言っていた父だが、またしても言われてしまった。
やれやれ・・・他人には掃除をしてもらっていても、父は掃除という仕事を下に見ているのだなぁと思う。
「人手が足りないから、もうちょっとね(続ける)」と答えた。
そんな父でも、やはり私にはかけがえのない大切な父であって、帰り際「また来るから。元気にしていてね」と言いながら感情を押さえ切れず、思わずしっかりと父の手を握ってしまった。
父の手を握るなんて、何十年ぶりだろう。
わたしが幼児だった頃以来かもしれない。
久しぶりに握る父の手はしわしわで、そして以外と小さかった。