ミーロの日記

日々の出来事をつれづれなるままに書き綴っています。

父、ふたたび復活!?

2015-11-30 15:20:50 | 介護
高齢者住宅にいる父の顔を見に行ってきた。

雪が降って、ずっと道路状況が悪かったので、久しぶりの訪問。

さてさて、今日の父は元気だろうか?
それとも、ぐったりとして元気がないかな?

父の認知症「レビー小体型認知症」は日によって波があり、調子の良い日と悪い日がはっきりと分かれる。

調子が良い日の父は大きな声でよくしゃべり、まるで1~2年前の元気だった父に戻ったかのようになるが、調子の悪い時は言葉を発することなく、首を下げたまま、返事はかろうじてうなづく程度で息も絶え絶えといった感じになる。

この落差の激しさに最初は驚いたが、最近はこれが病気なのだと理解しているので、調子が悪いときであっても、あまり心配はしていない。

というわけで、今日はラッキーなことに、父の調子の良い時に当たったらしかった。

父に会いに来たことを職員さんに告げると、背筋をぴんと伸ばした父がヘルパーさんの押してくれる車椅子に乗って現われた。

目にも力があり「おぉ」と片手をあげて父が笑った。

職員さんによると、最近の父はますます体力がついてきて、一時はまったく歩けなかったのだが、最近は歩けるまでに回復したそうだ。

と言っても、まだひとりで歩くにはヨロヨロと転びそうになることもある為、いつもは職員さんが付き添ってくださるのだが、なんと夜中に父はこっそりとひとりで住宅内にある自動販売機まで歩いて飲み物を買っていたそうだ。

父の部屋から自販機まで約80メートルくらいあるだろうか。

そんな距離を歩行器も使わず、職員さんの付き添いもなく、ひとりで歩いていったとは!

これは数ヶ月前までは考えられなかったことだ。

歩行器を使っても足が身体を支えることができなくなっていて、数歩先でしかないトイレにも自力で行けなかったし、トイレに座るのも支えられてやっとと言う状態だった。

もうトイレに自分で行くのは無理か・・・と思ったほどだった。

それなのに自販機まで自力で歩いていったなんて本当に驚いた!

父は現在85歳。

そんな高齢になっても、身体の機能は回復するものなんだ。

一旦、高齢者が寝たきり状態になると、もう歩くことは難しくなるのではないかと思っていたが、訓練によっては再び歩くこともできるようになるのだ。

ところで父の部屋で、父と一時間くらいおしゃべりをしてから、また父をデイサービスに送っていこうとしたら、父は「いや、もう行かない。ここで寝ている」と強く言った。

「もどらないとだめだよ。時間まではデイに居なければ・・・職員さんも戻ってきてくださいって言ってたでしょう」

そう父を説得したが、「行かない」と強く言い張った。

父としてはデイに行かず、このまま部屋で寝ていたいと思ったのだろう。

しかし可哀想だが、デイに連れて行かなければいけない。

今まで部屋で一日中寝ていたことで、身体の機能が衰え、認知症も進んだのだから・・・

半ば強制的にデイサービスに戻るために、父の車椅子を押しながら歩いていたら、父が「いろんな人と一緒にいるのが疲れるんだよなぁ」と言った。

たしかに、他人とかかわることは楽しいこともあるが、疲れるというのも分かる。

ずっと一人暮らしをしてきた父にとって他人の中にいることは、たとえ何も話さなくてもストレスになっているのだろうと思う。

しかし毎日、適度なストレスをかけ続けて、父がここまで回復をしたことを思うと、ストレスは悪いだけの物ではないのかもしれない。

一人で静かに心ゆくまで寝ているほうが楽に決まっているが、多少のストレスってのは人間には必要なことなのだろう。

やりたくないけど、やらなければいけないことって、生きていればたくさんあるものですね。

でも「負けるものか~」と思って、やるんですよ。

負けるものかと思う相手は、もちろん自分なんですけどね・・・

これは、自分自身にたいして、最近よく思っていることですが。











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頑張り時

2015-11-27 12:29:01 | 日記
最近、用もないのにしょっちゅう電話をかけてくる次女ピーチだったが、ついに昨日の電話で本音を言った。

「早く帰りたい・・・」

心なしか涙声だった。

「どうして?」と聞くと「寒いし、ご飯も作っていないし、まいにち忙しいし・・・」

寒いのはこちらの方が寒いくらいだし、ご飯は自炊なのだから仕方がない。
作れない時は買っておいでと言ってある。

忙しいのもサークル活動やアルバイトをやめれば自由な時間は作れるはずだと思うので、もしやそれ以外に嫌な理由があるのかな?と思った。

たとえば人間関係とか・・・

そういえば以前、ピーチは電話で友だちやバイト先の人に「すごくなまってるね」と言われたと言っていた。

そこでピーチを励まそうと「ピーチはな~んもなまってないべさ」と言ったら「おかあさんっ!そのべさってのが訛ってるの。私もよく話の最後に「さ」をつけるらしいんだけど、それがなまってるんだって」とピーチに言われた。

しかしその時は、さほど気にしている様子ではなかったはずだが・・・

何気なく最近の様子を聞いたら、サークルや学校の話など笑いながら普通に語り、最後に「学校も友だちもバイトもぜ~んぶ一緒に、そっちへ移れたらいいのに」と言った。

よかった。学校や友だちが嫌なわけではなかったようだ。

「東京に行った友だちに会いに行けば?この際、いろいろな所に遊びに行っておいで。
戻ってきたら、もうそんなに行けないよ(交通費も高いことだし)」と言うと、「う~ん、なんだか面倒くさい」とあまり乗り気ではない様子のピーチだった。

たぶん一人暮らしにちょっと疲れて、ホームシックになっているのだろう。

「おかあさんが行こうか?」と思わず出そうになった言葉を飲み込んだ。

ピーチは、あと一ヶ月で帰省することになっているのだ。

わざわざ行くほど切羽詰っているようには思えない。

「あともう少しだから頑張って」と言って電話を切ったのだが、帰宅した夫にそれを話したら「なんて冷たい親なんだ。すぐに行って来い。航空券を取るから、会いに行ってやれ」と言って、ピーチを心配した。

(なんて過保護な夫なんだろうか)

東北でやはり一人暮らしをしている長男パインは、さすがに男の子のせいか「帰りたい」と涙声で電話がかかってくることは無かったが、帰って来ると「やっぱり家はいいわ」と言うことがある。

そして今では津軽弁も出るほどに馴染んで、東北で学生生活を送っている。

だから、ピーチもきっとそうなるだろうと思っている。

今がピーチの頑張り時なのかもしれない。

それにしても、体を壊さないかが心配。

「部屋を暖かくしてね、ご飯は買ってきてもいいから食べなさい。忙しいのならバイトはやめなさい」

そんなメールを打ちながら、心配しだしたらキリがないけど、今が私の子離れの頑張り時なのかもしれないとも思う。












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渡り鳥

2015-11-24 14:52:34 | 日記
家にいる時は、大体いつもこの場所にいる事が多い。



ここでパソコンをしたり、ぼ~っと窓の外の景色を見ていたりする。

この写真は昨年の秋に撮ったものなので外はまだ暖かそうに見えるが、現在の窓の外の様子は一面の銀世界で、この時とはすっかり景色が変わっている。

昨夜から降っている雪はまだ止まずに降り続けていて、たぶん20センチ・・・いや、それ以上の積雪になっていると思う。

ところで窓の外をみていて、雪化粧をした目の前の木々に時々ヒヨドリの集団がやってくることに気付いた。

いつも同じヒヨドリなのだろうか。

10羽くらいのヒヨドリたちは木の枝に止まって、木の実を食べたり毛繕いをしたりして、しばらく木の上で休憩すると、再びどこかへ飛んで行ってしまう。

そしてまた1~2時間すると集団で戻ってきて、同じように木の上で休んでいる。

ヒヨドリは一年を通して見かけるので、私はすっかり留鳥(りゅうちょう)だと思っていたが、実は渡り鳥なのだということを最近知った。

毎年10月下旬から11月にかけて、北海道最南端の白神岬から青森に向かって津軽海峡を渡るヒヨドリの集団を見ることができるそうだ。

1000羽以上の集団で次々と渡っていくヒヨドリの大群は本当にすごいらしい。

小さな体で懸命に羽ばたいていく姿に感動すら覚えるということだ。

しかしヒヨドリたちにしてみれば、それは命がけの渡りであり、途中でハヤブサに襲われたり、ハヤブサに襲われない様に海面すれすれを飛ぶために、時には波にさらわれて命を落とす固体もいるのだとか。

いつか白神岬でヒヨドリの渡りを見てみたいと思う。

んっ!?

てことは、私が今見ているヒヨドリたちは、本州に渡らなかったヒヨドリということになる。

少数派なのかもしれないが、毎年ここで越冬している集団もいるということだ。

最近は暖冬が続いているとはいえ、寒いことに変わりは無い。

寒くは無いのだろうか。

餌は足りているのだろうか。

そろそろ庭のバードテーブルに野鳥の餌を置こうかしら・・・

でも私が心配しなくても、ヒヨドリたちはきっとたくましく冬を越すのだろう。

雪の降りしきる中を機敏に飛び回るヒヨドリを見ていて、そう思う。

野生動物ならまだしも、飢えと寒さに苦しむ人間もこの空の下には数え切れないほどいるのでしょうね。

ほんのわずかだが、毎月国連WFPに寄付をしている。

必要としている人のために、それが使われていると信じて。

さてと・・・雪が止んだので本日2回目の雪かきをしてこようっと。










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コロポックル

2015-11-20 16:33:05 | 日記
私が小学生だった頃、たしか国語の教科書にも載っていたように思うのだが、北海道には「コロポックル」という小人伝説がある。

「昔、この土地には小さい人間が住んでいた。フキの葉が一枚あれば、その下に100人が雨宿りできるので、それにちなんでコロポクカムイ(コロポックル)と呼ばれた・・・」

コロポックルとはアイヌ語で「フキの下の人」という意味だそうだ。

ただ一般的にある小さなフキではなく、道内に生息するラワンブキと呼ばれる巨大なフキのことだろうと思う。
(ラワンブキとは背丈が3メートル以上にもなる大きなフキで、これが煮物にするとおいしいのです)

ところでコロポックルとは、ただのおとぎ話なのかと思っていたが、もしかしたら実在していたのかもしれないということが新聞にのっていた。(北海道新聞、11月20日付朝刊)

国立科学博物館が研究を進めた結果、かつて小型人類が実在していたことがほぼ確実になったそうだ。

とはいっても、それは道内の話ではなくインドネシア・フロレス島のことだが、2004年に島でみつかった成人化石は身長が約1メートルであったそうだ。

当時は「新種の小型人類化石を発見」と報じられたそうだが、あまりに身長が低かったことから、当初は病気説と新人類説で意見は分かれていたそうだ。

しかし、その後の調査で100万年前にさかのぼるジャワ原人の特徴が見つかったことから、「ジャワ原人がフロレス島で小型化したと考えるに至った。小型人類が存在していたことがほぼ確実になった」との結論が出されたそうだ。

小型人類(フロレス原人)の骨が発掘された遺跡からは石器も見つかっていて、フロレス原人はある程度の知能を備えていたことも推測されているのだとか。

つまり人類進化は、全体的に体格も脳も大きくなる方向で進んできたと考えられているが、実は小さくなる逆向きの進化もあったということらしい。

国立科学博物館・人類史研究グループによると「今後、小型人類の化石が他の地域で見つかる可能性は否定できない」とのことだ。

ここで最初のコロポックル伝説に戻るが、明治時代に「コロポックルは実在したのか?」という論争がなされていたそうだ。

アイヌ民族以前に異なる人種が暮らしていて、それがコロポックルだったとするコロポックル=石器時代人説。

そして、もう一つがアイヌ民族が脈々と続いてきたとされる説。

この二つの説がそれぞれ権威ある学者から提唱され、論争が繰り広げられていたそうだ。

しかし、コロポックル=石器時代人説を唱えた人類学者の坪井正五郎博士が亡くなってしまい、その後この論争はしぼんでしまったそうだ。

「コロポックルは友好的で、いつもアイヌの家に魚を置いていった。
ただ、窓から手だけを差し入れて置き、体を見せなかった。
ある時、一人のアイヌが手をつかんで屋内に引き入れると、色の白い美しい女性で、腕に入れ墨をしていた。
コロポックルはこの非礼に腹を立て、一族を挙げて移り去ってしまった。
以来、その姿を見ることはなくなった」

ちなみにフロレス島にも小人伝説というのがあり、それは北海道のコロポックル伝説とストーリーは異なるものの、最後はどこかへ去ってしまったというのが同じなのだそうだ。

フロレス原人の絶滅は約1万5千年頃との説があり、そうなると縄文人が日本列島で土器を作り始めた時代と接近するか、重なってくる。

コロポックルは実在していたのだろうか。

おとぎ話だとばかり思っていたコロポックルが、本当に実在していたのかもしれないと考えると、なんだかワクワクしてくる。








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眼圧

2015-11-17 17:01:11 | 健康
毎年、この時期に人間ドックを受けている。

夫の会社で受けさせてもらえるので、もうずっと何年も受けている。

定期健診については賛否両論あるようだが、私としてはやはり毎年受けたいと思う。

自称「健康が自慢」だった母が、末期がんの発見からあっという間に逝ってしまったのだが、定期健診を受けていたら違っていたのかもしれないと思うと、やはり自分は定期健診をかかさずに受けたい。

夫が会社を退職したら、もう人間ドックは受けられないので、そうなったら町内会の健診でもいいので受けようと思っている。
(キリがないが、まだ死ぬわけにはいかないので・・・)

ところで人間ドッグは良いのだが、たまに厚い封書が検査結果と一緒に入っている事があって、そんな時はドキッとしてしまう。

その封書とは病院への紹介状で、それが入っているということは「検査結果に問題があったので病院へ行ってちょうだいね~」ということだ。

私も過去に二度ほどあり、幸い病院での再検査で病気が発見されたという事はないが、あれは心臓によろしくないと思うが、まあ仕方がない。

で、今年は・・・

今年は、なんと左目の眼圧に異常が出てしまった。

眼圧の正常値は10~ 20mmHgだそうだが、私は左の眼圧が29mmHgだった。

これくらいの数値だと紹介状はなかったが「病院で再検査を受けてください」と言われた。

気にはなっていたが、しばらく忙しくて病院へは行けなかったのだが、やっと眼科へ行ってきた。

眼科で測ってもらっても、左の眼圧はやはり高いままで、色々な検査をしてもらった結果、なんと緑内障ということだった。

緑内障とは視神経が死んでいって、視野が狭くなったり、部分的に見えなくなったりする病気だそうで、10年から15年という長い時間をかけてゆっくりと進行するため、気付かないまま進行して視野が欠けていってしまうことも少なくないそうだ。

そして最終的には失明という怖い病気らしい。

いろいろと調べてもらった結果、私の場合、眼圧が上がってまださほど時間が経っていなかったらしく、視神経はまだまだ元気だということで一安心。

しかし、これから眼圧を下げる目薬を注さないといけなくなってしまった。

目薬を注すと、すぐに眼圧は正常値に戻るのだが、これで薬をやめてしまうとまた眼圧が上がる恐れがあるため、今後はずっと点眼薬を注すことになると言われた。

ただ「早くに分かってよかったですね。視神経がだめになったら元に戻らないですから」とも言われた。

そうか・・・早くに見つかってよかったのだ。健診のお陰だわ。

見え方や目にはまったく異常がないので、健診を受けていなければ、このままずっと分からないままで過ごしていたかもしれない。

そして、視野が欠け始める。ぶるぶる・・・

気をつけていても年齢と共に、身体には色々と出てくるものだとあらためて思う。

そして、もう何年も定期健診を受けてきたが、「受けていて良かった」と初めて思った出来事だった。

ところで今回も眼圧以外は無事にクリアだったが、驚くべきことに身長が1センチ近く伸びて若い頃の身長に戻っていた。

もともと大きいので身長が伸びても大して嬉しくはないのだが、この歳で身長が伸びたというのが嬉しい。

さらに体脂肪、腹囲も大幅に減っていた。

「何かしているんですか?」と私と同年代の女医さんに聞かれたが、思い当たることと言えば、最近始めたストレッチのせいだろうか。

外が寒くなってジョギングするのがつらいので、ここ最近は家の中で10分程度のストレッチをしていた。

「チベット体操」というもので、これが短い時間で簡単にできるので、身体の硬い私でも毎日続けられている。

「チベット体操かもしれません」

そう言うと、女医さんは身を乗り出して「なんですか?そのチョビット体操っていうのは?」とおっしゃった。

そこで簡単にやり方を説明すると、ふんふんと熱心に耳を傾けてくださった先生は「それいいですね。ぜひ続けてください」と言い、さらに「私もやってみます」とおっしゃってくれた。

まだ短期間しかやっていないので、本当にこれがそんなに効果があったのかは不明だが、ナイスボディを目指して(笑)もうしばらくチョビット体操をやってみようかなと思っている。







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鳥、げんきです。

2015-11-12 18:51:19 | 日記
窓から見える森の木々の葉はほとんどが散ってしまい、木が茂っている時には見えなかった遠くの景色までも見渡せるようになった。

緑が少なくなって、木の枝の茶色ばかりが目立つ。

この時期は一年の中で最もきらいな季節だった。

日暮れが早まって午後4時を過ぎると暗くなるし、葉の無くなった木々は寂しげで寒々しく思える。

そんな風景を目にするとわけも無く寂しくなり、そして気分が沈んだ。

しかし、今年は違うかもしれない。

葉が散った寂しさよりも、四季の一つである晩秋もまたよいものだと思える。

これから植物たちは春まで長い休眠に入るのだろう。

春に一斉に芽吹くために、今は栄養を蓄えている時期なのかもしれない。

オカメインコのP太郎の頭をかいてやりながら、窓の外の景色を見てそんなことを思っていた。

そうそう、最近P太郎が私に頭をかかせてくれるようになった。

今までのP太郎は次女ピーチにしか頭をかかせなかった。

ピーチに頭をかかれながら気持ち良さそうにうっとりと目を閉じているのだが、私を含めて他の家族がかいてあげようと思って指を出すととても怒る。

時にはかじられることもあって、せっかくかいてあげようと思ったのにーっ!と、いつも思っていた。

しかし、やっとピーチが居ないということを理解したようだ。

背に腹はかえられないと思ったのか、ついにP太郎は格付けナンバー2だった私に頭をかかせることにしたようだ。

それにしても、P太郎の首はよく回る。

フクロウなんかも頭が逆さまになるくらい回るけれど、P太郎も負けてはいない。

首をくるくる回しながら自分がかいてほしい位置に私の指が来るようにしている。

うっとりと気持ち良さそうな顔をしているP太郎に、私は「はいっ、ここですね」と言いながら一生懸命にP太郎の頭をかく。

もはやP太郎の下僕となっている私・・・

ところでいつもはメールで連絡がくる次女ピーチから、たまに電話がくることがある。

ピーチの第一声は「鳥、げんき?」というのが多い。

これはピーチが寂しい時の電話だ。

負けず嫌いのピーチは一人暮らしが寂しいとはけっして言わないが、そのかわりに「鳥、げんき?」という切り口で話をしたがる。

一人暮らしを始めて8ヶ月が過ぎ、そろそろ慣れたかなと思っていたが、最近「鳥、げんき?」という電話が多いのは、やっぱりこの季節はピーチも寂しくなるのかもしれない。










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青い光

2015-11-09 14:59:06 | 日記
こんなことは私にとっては滅多にないことなのだが、日中仕事で行ったお宅で男性の霊(たぶん・・・)を見た。

60代くらいの男性がじ~っと私の様子を伺うような目で見ていた。

「こんな昼間に、まさか!」と思って二度見したら、もう居なくなっていた。

この家に関係するお方なのだろうか、それは私には分からない。

ただその男性の顔と暗い目が、帰ってきてからもずっと頭の中から消えずに残っていた。

しかし、そんなことがあったことも徐々に忘れかけていった。

そして、そのこととは関係なしに、なんとなく、そろそろ私も「床供養」をやろうかなという気持ちになっていた。

「床供養」とは私がいつも勉強させて頂いているブログ「伊勢白山道」さんで紹介されていたもので、いつもやっている先祖の為の供養とは別で、先祖供養を一年以上継続している場合に限りやってもよいそうです。

思えば、最近はそのようなことはなくなったが、以前、深夜に寝室のドアが開いて男性の霊が入ってきたことがあった。

これはかなりの恐怖体験だった。

たしかずっと前に、ブログのどこかに、この話は書いたような気がするので、ここでは詳細は書かないが、とにかく霊になると身体が無いせいか、挨拶も無くどこからでも入ってこられるのが、あまり気持ちの良いものではない。

とにかく、いまだに成仏できずに彷徨っている霊と言うのは、巷にもたくさんいらっしゃるのだろうと思う。

そして、どこかで知らぬ間に憑かれて一緒に帰ってきてしまったり、あるいは何かに惹かれて勝手に人の家に上がり込んだりする霊もいるのかもしれない。

床供養をやろう!

そう思ったら、急いで道具を揃えたくなった。

昨日は休日だったので、買い物に行ったのだが、売り切れだったりして、残念なことにすべての材料が揃わなかった。

「仕方がない、床供養の道具は明日買いに行こう」

そう思って、昨夜は床についた。

すこしウトウトしたのだが、目が覚めてしまった。

寝室は真っ暗。

隣に寝ている夫は、いつもは賑やかな音をたてているのだが、今日は珍しく静かだ。

そう思ったら、急に脳裏にあの男性の姿と目が映った。

あの男性とは仕事先のお宅で見かけた霊の方だった。

その途端、周りの空気ががらっと変わった。

ざわざわと急に周りが騒がしくなったと思ったら、誰かが私の寝ている布団の周囲をぐるぐると回り始めた。

「あ~来たわ」

そう思ったが、不思議と恐怖はなかった。

こんな時、私は聖なる言葉だと思っているのだが、感謝の言葉を心の中でつぶやくことにしている。

つぶやきながら、何者かに身体をつかまれたりしないように、バリアを張ったらどうだろうかと思った。

イメージで自分の周囲に大きなバリアを張る。

それはすぐにできた。

青味がかった白色の光のドームだった。

まるで白色の蛍光管のような色だった。

あっ、そうだ。私だけじゃなく、隣の夫も入れてあげなければ・・・

光を大きくして、隣に寝ている夫も入れる。

光に包まれた途端、周囲の騒がしさはぴたりと止み、安心の境地になる。

青白い光に包まれながら、そういえば昔「青いイナズマ」という曲が流行ったなぁ、歌詞はどんなのだったっけ?・・・なんてことを考えたりしていた。

本当は、このような普通じゃない体験というのは他人に話すのはもちろんのこと、不特定多数の人が読むかもしれない、このようなブログに書くことも良くないことではないかとも考える。

しかし、私としてはこれを興味本位でも、面白がって書いているつもりでもない。

うまくいえないのだけれど、最近何かが変わったと感じている。

今まで見えなかったものが見え始め、一人ひとりの中にいらっしゃる神の存在が現われてきているような、そのような感じがしている。

だから、もっともっとそれぞれが自分の神と一体だということを知ってもらいたいと思う。

本当になんだろう、この感覚は?

嫌な感覚ではなく、それどころか安心できるような、安定した気持ちが続いている。

これは一体何なのだろうか・・・









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辞めようか・・・

2015-11-04 16:11:00 | 日記
今日は仕事があった。

仕事はもう何度もここに書いたが、ホームヘルパーで、この仕事を始めてから、途中やめていた時期を抜かすと7年くらいになるだろうか。

高齢者の身の回りのお世話をして喜んでもらえると嬉しくて、それがやりがいにもなっているのだが、そこはお仕事なのでそればかりではなく「今日は行きたくない」と思う日も多々ある。

実は最近は「行きたくない」と思う日が多くて、今日も「あ~行きたくない」と思いながらぐずぐずとしていた。

実際に現場に行ってしまえば、身体が自然に動いて余計なことは考えず仕事に没頭するし、利用者さんとの会話もそれなりに楽しいのだが、行く前は「行きたくない。行きたくない」と思っている。

私は長時間働いているわけではないので、頂くお給料はほんのわずかしかない。

しかし、それでもいいと思っている。

生活は贅沢をしなければ、夫のお給料でやっていけるし、自分のために何か物が欲しいというのも最近はまったく無いので、口座に振り込まれたお給料を下ろすことはほとんどない。

かといって、貯金することに情熱をかたむけているわけでもなく、お金はとても大切なものだが、生活の為に働かなければいけないという状況にないことは、まったくもって夫のお陰だと感謝している。

もう辞めようか・・・そう何度も思うのだが、どうしても辞める踏ん切りがつかない。

それは事業所がいつも人手不足だと分かっていることもあるが、夫や長女チェリーが頑張って働きに行っているのに、自分だけが家で好きなことをしていてはいけないのではないかと言う想いがあるからかもしれない。

これは私だけの勝手な想いであって、夫もチェリーもそんなことは思ってもいないと思うが。

そんなふうに今日も「あ~行きたくない」と思いつつ、気分はどうあれ決められたお仕事はきちんとこなさなければならないので、重い足取りで利用者さんのお宅へ向かった。

玄関のチャイムを押して、鍵のかかっていない玄関を開けてから「○○さぁん、おはようございま~す!!」と、できるかぎり大きな声で明るく挨拶をする。
(大きな声を出さなければ、耳の遠い高齢者さんは気付かないことがあるので・・・)

「入って~」と奥から返事が聞こえると、靴を脱いで部屋の中に入る。

利用者のおじいさんに挨拶をしてから少しの間、お天気や庭の花のことなど他愛の無い話をし、そして仕事に取り掛かる。

部屋の中に掃除機をかけ、拭き掃除をし、トイレ、浴室と掃除をしていく。

いつものことだが身体を動かし始めると、余計な考えは浮かばなくなる。

来るまでの「仕事に行きたくない」という気持ちもすっかりどこかへ消えてしまっていた。

一時間のサービスを終えて綺麗になった部屋でお茶を頂きながら、最近の体調などを伺い、そして帰ってくる。

帰り際、見送ってくれるおじいさんに「いつもありがとう。ご苦労様だったね」と言われ、嬉しい気持ちがこみ上げてきた。

帰り道は、先ほどまでの「行きたくない」はどこへやらで、「また綺麗にしてあげたい」と思っている自分がいた。

辞める踏ん切りがつかないのは、夫やチェリーのせいではなくて自分のせいだった。

この気持ちになりたいがために、私はこの仕事を続けているのだと思う。

もうすこし、もうすこし・・・自分の気持ちがこれでいいと思えるまで続けようかな。












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自信をもって

2015-11-02 15:51:49 | 日記
就労支援の作業所に行っているはずの長女チェリーから電話が来た。

「スタッフから帰れって言われたんだけど、どうしたらいい?」

そう言うチェリーの声はすこし震えていた。

「どうして帰れって言われたの?」とチェリーに聞いたが、チェリーもよく理由が分かっていない様子だった。

とにかくチェリーの声は怒られて怯えているようだった。

「帰れ」と言ったスタッフは、私よりもすこし年上の女性だと言う。

この方とは、私も何度か話したことがあるが、私が感じていた印象は「キツイ人だ」という事だった。

相手に威圧感を感じさせるような話し方をする人だと思う。

時には「えっ、なんで??」と思うような理不尽なことを親に対して言ったりもする。

・・・が、私はこの方と話すときには、できるだけ穏やかな口調での会話を心掛けているので、今まで口論になったことはない。(口論になりかけたことはあるが・・・)

それにしても、なぜチェリーが怒られたのかは分からないが、いきなり「帰れ」っていうのは無いでしょう。

チェりーの話を聞いて、今回は(っていうか、今回も)私はかなり頭に来た!

「帰れって言うなら、帰っておいで」とチェリーに言い、チェリーも「わかった。帰る」と言って電話を切った。

さて、これからどうするか。

まずは帰ってきたチェリーに話を聞いて、作業所にも話を聞かなければならない。

あれこれ今後の対応を考えていたら、作業所から電話が来た。

「これからお話をしにお宅に伺いたいと思います」と言うので、「お待ちしています」と答えて待っていると、チェリーと一緒に男性職員が来た。

彼は職員の指導などをされている。

私が相当怒っていると思ったのか、彼はややビクビクした態度だったが、私としては怒りよりもなぜ帰れと言われたのか、そこが知りたかった。

感情的にならず、できるだけ穏やかに話しをしようと思った。

ここでは細かい理由は書かないが、帰れと言った職員の方に誤解があったのと、その誤解を生んだそもそもの理由が、チェリーの間違いが原因だということが分かった。

しかし、チェリーには自分がした間違いが分かっていなかった。

大声で怒られても、一体なぜ怒られているのか分からず、叱られれば叱られるほど、恐怖心から訳が分からなくなってしまったと思う。

いくら言っても分からないチェリーに、「なぜ分からないの?」とますますイライラが募った職員が「帰れ」という発言をしたらしい。

それについては家へ来た職員さんが、「帰れと言った職員には厳しく反省させました」との事だった。

今回、最も問題だと思うのは「帰れ」もそうだが、なぜもっとチェリーが分かるように説明をしてくれなかったのかということだ。

これくらいできるのは普通・・・と思う気持ちが、いつの間にか職員たちに無かったのか?

「普通じゃないから、ここへ通っているんです。普通にできるなら、ここには来ていません。もっと分かるように説明してやってくれなければ、こういう子は分からないんです」

そう言うと、男性職員さんは「すみません」と謝られた。

そして、作業所に居られる職員たちは、ほとんどが福祉の勉強をしていない人だと教えてくれた。

チェリーが通う作業所は、ここで訓練を重ねてから一般企業に就職していく子が多い。

一般社会では、たとえ障害者枠で入ったとしても特別扱いしてくれることはあまり無いそうだ。

障害者を採用する経営者に理解があっても、一緒に働く社員やパートさんまでは、まだまだ障害に対する理解がないという。

だから、チェリーの作業所ではあえて福祉を勉強していない人たちを職員として雇い、これから社会に出たときの免疫をつけているそうだ。

職員さん曰く「だから、うちから就職した子は、みんな長く勤まると評判なんです」とのことだった。

これには「う~ん・・・」だった。

確かに叱られ慣れるというのか、打たれ強くはなるかもしれない。

本人がなぜ怒られたのかをきちんと理解してそうなるのなら、それは良いことだと思う。

しかし、チェリーのようになぜ怒られているのか分からず、ただただ大声で怒鳴られていても、それでは萎縮するだけであって何も良いことはない。

二時間ほど職員さんとお話をしたが、彼もこのままではチェリーにとって良くないと思っていたようで、「これから、もう一度チェリーさんに自信をつけさせ、働くことは楽しいという気持ちを持ってもらえるようにしたい」とおっしゃってくれた。

チェリーも「まだこの作業所にいたい」と言うので、他の仕事に就くことで、もうすこし様子を見ることになった。

このようなお話をして、今の社会では障害者が(特に知的障害者や精神障害者にとって)働く事は、まだまだ厳しいものがあることが分かった。

だから私は、障害があっても、働きたいという気持ちがあるのなら、生き生きと自信を持って働ける場が、もっともっとたくさんできてくれることを願っている。










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