お姑さんの四十九日法要が終った。
四十九日が近づくにしたがい、あれほど感じていたお姑さんの気配がどんどん消えて行くような気がしていたが、これでひとまず一区切りがついたかなと思う。
ところで、こんな時期(新型肺炎の流行)なので、高齢の叔父夫婦から「前に肺がんに罹ったこともあることから法要への参加を取りやめる」と連絡をもらった。
お医者をしている息子さんに「今は出歩かない方がいい。家に居なさい」と言われたそうだ。
それはそうだ。不要不急の外出は、できるだけ避けた方がいい。ましてや大病をして高齢ならば尚更だ。
今は、スーパーに買い物に行くと八割くらいのお客さんは、マスクをしている。また出入り口にはアルコールがあるので、欠かさずシュッシュしている。
私はそれほど外出しないからいいのだが、家族は毎日公共機関で出勤しているのでかなり神経質になっていて、次女などは多くの人と会う仕事なので、毎朝体温を測ってから出勤している。
もしも家族が罹ったら私も罹りそうだが、できる限り家族も自分も罹らないように気をつけなければならない。
というわけで、お姑さんの四十九日。
お寺はすでに予約してあるし、四十九日の法要を延期するわけにもいかないので、夫の兄妹たちだけの少ない人数で予定通りに行った。
法要が終り、みんなで食事に行くことになっていたのだが、ひとりの姉が浮かない顔をしていた。
そして「こんな時期だから食事は止めない?」と言った。
それを聞いた夫は、「大丈夫だよ。みんな体調は悪くないだろう?食事くらいで移らないよ」と言った。
姉は何度か「でも、でも」と言っていたが、最後は食事に行くことを了承してくれた。
喪主である夫としては、来てくれた兄妹たちに食事をふるまいたいという気持ちで誘ったのだが、私は姉の浮かない表情がずっと気になっていた。
お店に向かう道すがら、姉と二人になって欠席した叔父夫婦の話をしていた時、「あっ!」と気づいた。
そういえば姉も、前に肺の病を患ったと言っていたことを思い出した。
「お姉さんも肺の病気でしたよね。新型肺炎に罹ったら大変だ」と言ったら、姉が「そうなの。子どもたちから家から出るんじゃないと言われているの」と言い、「でも大丈夫。食事だけだから」と言う。
姉の浮かない表情から大丈夫じゃない気がして、夫に事情を話して食事は止めようと言ったのだが、すでに席は予約してあるとのこと。
また、ここ(店)まで来て止めるというのはどうかと言う。(ならば、もっと早く言えということ・・・)
姉は「大丈夫だから、せっかく来たんだから食事しよう」と言い、他の兄妹も「ここまで来たんだから食事しよう」と言う。
他の兄妹はともかく、当の姉が大丈夫だからと言うのでは仕方がない。(かなり気を使ってそう言ったと思うが・・・)
ということで、他のお客さんとは接触しない個室で食事をした。
今回は、長居はせずに食べたらすぐに解散となったが、前に病気をしたことを気づいてあげられなかった姉には本当に申し訳ないことをしてしまったと思う。
新型肺炎は、普段健康な人にとっては、それほど恐怖に感じるものではないが、健康に問題のある人にとっては、まさに生きるか死ぬかくらいの恐怖だ。
だから、移らない、移さないようにしなければいけない。
今できることは、不要不急の外出はせず、免疫力を高めるべく食事に気を使い、手洗いとうがいをこまめにすることだろうか。
ところで、現在、市保健所の電話相談窓口がパンク状態になっているそうだ。発熱や咳などの症状がある人向けの専用窓口は、相談件数の6割が症状のない人からの相談だったそうだ。
症状のない人用の窓口があるので、無症状の人はそちらを利用してほしいとのこと。
発熱や咳などの症状のある人は、体調不良の際に119番に電話をすべきかどうか相談する常設の「救急安心センターさっぽろ(011-272-7119 または♯7119)」の利用を呼び掛けている。
これとは別に、症状はなくても感染していないか不安に感じたり、新型肺炎に関する心配がある人向けの専用窓口がある。「新型コロナウイルス一般相談窓口 011-632-4567」
本当に症状がある方が相談できるように、症状のない人は、無症状の人向けの電話相談にかけるのがいいですね。
以上、札幌市在住の人向けの電話相談ですが、それぞれの市町村も同様の相談窓口があるのかもしれません。