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私が学級担任をしていたとき、自分のクラスに、両親が離婚して、お父さんと一緒に住むことになった生徒がいました。
揺れやすい中2の時期だったので、その子が両親の離婚で傷ついていないか、気を遣ったのを思い出します。
それから30年が過ぎ、いまや親の離婚は珍しいことではなくなりました。
教員のときの経験から今思いますが、子どもはそれほどやわではありません。おとなが心配するほど、子どもは弱くはありません。
いずれ子どもは、親の離婚を受け入れますし、受け入れなければなりません。
離婚そのものは、話し合って合意して「別れよう」となったのだから、ある意味で仕方のないことです。
というか、仲が良くない両親の間で暮らす子どもへの負担の方が、子どもにとってがまんをしなければならないので、日々抑圧がかかります。
不仲の両親のもとで育つ子どもは、中学生にもなると、親が仲良くないことに気がつきます。
その場合、「わたしがいるから、親はやむなくいっしょに住んでいる」と感じる子もいるでしょう。
だから、もし子どものためと思い、離婚を踏み止まるなら、夫と妻は仲良しの関係をなんとしても、取り戻すべきでしょう。
しかし、それが無理なら、離婚して夫は夫で、妻は妻で、それぞれ幸せな人生を送るべきでしょう。
それぞれが幸せに楽しく過ごしている様子に触れた子は、安心していつかは「これでよかったのかもしれない、仕方がなかったのだ」と感じることでしょう。
ただ、離婚しても、子どもにとっての母親は一人、父親は一人しかいないというのは事実です。
一生、子どもの親としての責任はあります。
離婚により、子どもと離れて暮らすことになっても、子どものことを気にかけ、日々を精一杯生きている姿を示す責任があるのだと、私は考えます。
親がいつまでも幸せにしていてくれると、安心した子どもは、自分の道・自分の人生を進むことができます。