
美空ひばりが残した名曲『川の流れのように』の中に、こんな歌詞が出てきます。
「でこぼこ道や 曲がりくねった道
地図さえない それもまた人生」
人が生きていく一生の道は、まさにこの通りです。
けつまづいてこけたり、穴に足をとられたり、遠回りをしたり。
また、どこへ行き着くのか、また、行き先はわかっていても、この道でたどりつくのかもわからないときがあります。
このようなことは、何度もあります。
そんなとき、再度自分の力で立ち上がり、歩き出せる力があるかどうか。
つまり挫折しても立ち上がることができるかです。
この立ち上がりは、子どもにぜひ身につけてほしい習慣・力・態度です。
それなら、強くてたくましく育った子なら大丈夫ね。
たしかにそういう考えもあるでしょう。
しかし、強さとたくましさの中身が大切です。
硬すぎて、ポキンと折れてしまったら、たいへんです。
そうではなく、しなやかで、しなるような柔軟性をもった強さとたくましさがほしいところです。
柔軟性とは、子どもが失敗にめげない、その都度考えるという対応力です。
その意味で子どもには失敗の経験を積まさなければなりません。
わか子がかわいそうだからと、子どものいく道の障害物を先回りして、親が取り除いてばかりいるのは好ましくありません。
親から見て、子どもが失敗するだろうと思っても、あえて失敗させるぐらいの余裕がほしいのです。
失敗によって、子どもは成功するやり方を学び、その子の人生を生きていきます。