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2021.02.26 優しい友人の言葉



中学高校時代の友人と元町に食事に行った。


私の手違いで、予約の時間が1時間延びた。
ごめんねと言う私に、彼女は言った。
「いいのよ、丁度良かったのよ。主人にお弁当を作ってから、出掛けられた
から。」と言ってくれた。

彼女と話している時に、ご主人のお兄さんとお姉さんの話になった。
私は、「そのお姉さんが、あなたのことが大好きで、いつも誉めてくれていた
方やね。」と言ったら、
「そうそう、でもよく覚えてくれていたんやね。」と彼女は言った。
彼女からそれを聞いた当時、私は、「私だって、彼女の様に優しい人が自分の
弟の嫁だったら、心からそう思うわ。」と思ったので、覚えていた。

阪神大震災の後で、有馬でクラス会があった。
私は、寝屋川に避難していたので、そこから出席した。
復興作業の過労のため、自分でもおかしい程、やせこけていたのを思い出す。
彼女は、わざわざ、私の席迄来てくれて、状況を聞いて励ましてくれた。
多かれ少なかれ、全員が被災者なのだけれど。
この時だけでなく、彼女はいつも本当に優しい人だった。

彼女のご主人は、彼女よりも大分年配で、若い頃は、二人ともお酒が大好きな
ので、仲良く飲みに行ったり、彼女が手料理がとても上手なので、自宅で飲
んだりと、楽しく生活をされていたが、最近ご主人が身体を悪くされて、飲め
なくなり、出掛けられなくなった。

今回彼女と会った時、「主人には、お兄さんとお姉さんがおられたので、
私は、お舅さんもお姑さんも、世話させて貰っていないのよ。だから、主人の
ことだけは、最後迄ちゃんとさせて頂こうと思っているのよ。」と言った。
あー、やっぱり彼女らしいな〜!と、つくづく思った。

「あなたが、そこまでされて、今日もお弁当を作って上げて、(彼女はとても
料理上手)、ご主人は感謝して下さってるでしょう?と聞くと、「いいえ。別
になんとも思っていないわ。当たり前と思っているみたい。」と言っていた。

彼女は、そんなことは、どうでも良いのだ。
自分の気持が、そうしたいからしているのだと思っている感じだった。
食事の後、お茶を飲んで、おしゃべりをしていたが、4時頃になると、
「やっぱり、主人のことが気になるので、今日は、お先に帰らせて頂くわね。
と言って、帰って行った。
中学校、高校のときの純粋なままの彼女の優しさを見て、胸が暖かくなる様な
気持であった。

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