前後しますが、入院時のこと。
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2010.10/23 (Sat)
今日は良い天気です。眼前に広がる水平線がはっきりと見える。
海の色は青みがかった灰色。綿雲が海上低く連なって浮かんでいます。
けど、以前から思っていたのですが、海の色が何となく想像していたものと違う。
今日は良い天気です。眼前に広がる水平線がはっきりと見える。
海の色は青みがかった灰色。綿雲が海上低く連なって浮かんでいます。
けど、以前から思っていたのですが、海の色が何となく想像していたものと違う。
私は日本海に面したところで生まれ育ちました。小さな港町でした。
深い入り江の奥、「猫の額ほどの」、と言ったら猫が怒るかもしれない、両側から小山の尾根の海にまでせり出した、僅かばかりの土地に家が押しくら饅頭をしているように建ち並んでいる。
海に面している、と言っても、そんなだから百八十度も広がるような広大なものでなく、入り江の口は、視野で言えば二十度もあったでしょうか。
だから、「冬の荒々しい日本海。鉛色の海、砕け散る波頭」、なんて言われても、想像すらできなかった。
入り江の奥は砂浜で、泡を噛むように叩きつけ、砕ける波、なんて見た事もなかった。だから、「ウソばっかり言うとらい!」と思っていた。
でも、これが一般的な日本海、なんでしょうね、「鉛色の海。砕け散る波頭」、というのが。
先日来、シナの、海への進出について、テレビでよく採り上げられています。あの第一列島線とか第二列島線とかいうやつです。
その説明のためにちょくちょく出されるのが、アジア大陸を下方に描いた地図。東を地図の上方、西を下方にした地図です。
これで見ると、シナが海に出ようとすると、ちょうど日本が落し蓋のように大陸に覆いかぶさっています。
「目の上の瘤」という言葉がありますが、確かにこれは目障りです。
前途洋々、といきたいのに、日本が思いっきり邪魔をしている。
わざわざこんな地図を用意するテレビ局には、その努力に敬意を表するよりも呆れ返る方が先ですが。
まあ、憎まれ口は置いて。取り敢えずはよく分かる。シナからすれば、「日本は邪魔」以外の何物でもない。
ここで思ったんですよ。
太平洋はキラキラ耀いている。日本海は重い。
その理由は、、太平洋は浜から見ると洋上に太陽がある。
少なくとも我々は陽射しに正対することになる。じゃあ、反射してキラキラして当たり前。
対する日本海は、浜から見ると太陽は地上(陸地上)にあり、我々は陽射しを背に受けて、言ってみれば太陽と一緒に海に面することになる。
海面の反射、キラキラ輝くさまは、基本的に波がなければ「ない」。
そして輝く度合いは、太平洋と日本海では比較にならない、ということになる。
「冬の日本海」は演歌になるけれど、「冬の太平洋」には、ちょっと無理がある。
だけど、陸地から、ではこうだけれど、海を渡って日本に来ることを考えたらどうでしょう。様相は一変するのではないか。
太平洋は陽光を背に受け、船は、まさに黒く見える黒潮を乗り越えてやって来る。目の前には陽射しを受けて明るい緑に染まる山々が見える。
青黒い海の向こうに浮かぶ緑の山々。
日本海はどうでしょう。
「太平洋を陸から見る感じ」と思ったら、ちょっと想像できますか。いや、太平洋に比べて海は浅いから青黒い、とまではいかない。
青い海に陽が反射する。太陽に向って進んで行く。
これは太平洋側から上陸するより、景色は全体に明るいんじゃないでしょうか。
日本のことを「東夷」、或いは「島夷」というそうですが、同時に「海を東に進むと、蓬莱島がある」、とも言われていて、日本こそ、その蓬莱島だ、という説もあります。
いずれにせよ、日本海側を「裏日本」と称し、日本海側を「山陰」という表し方、「裏」とか「陰」とかいうと、何となし「日陰者」みたいには思ってしまうのですが、海を渡って来る側からすれば、昔は日本海側こそ「表」であり、「山の陰」ではなく「山を背にした」、理想郷の入り口だったのかもしれません。
深い入り江の奥、「猫の額ほどの」、と言ったら猫が怒るかもしれない、両側から小山の尾根の海にまでせり出した、僅かばかりの土地に家が押しくら饅頭をしているように建ち並んでいる。
海に面している、と言っても、そんなだから百八十度も広がるような広大なものでなく、入り江の口は、視野で言えば二十度もあったでしょうか。
だから、「冬の荒々しい日本海。鉛色の海、砕け散る波頭」、なんて言われても、想像すらできなかった。
入り江の奥は砂浜で、泡を噛むように叩きつけ、砕ける波、なんて見た事もなかった。だから、「ウソばっかり言うとらい!」と思っていた。
でも、これが一般的な日本海、なんでしょうね、「鉛色の海。砕け散る波頭」、というのが。
先日来、シナの、海への進出について、テレビでよく採り上げられています。あの第一列島線とか第二列島線とかいうやつです。
その説明のためにちょくちょく出されるのが、アジア大陸を下方に描いた地図。東を地図の上方、西を下方にした地図です。
これで見ると、シナが海に出ようとすると、ちょうど日本が落し蓋のように大陸に覆いかぶさっています。
「目の上の瘤」という言葉がありますが、確かにこれは目障りです。
前途洋々、といきたいのに、日本が思いっきり邪魔をしている。
わざわざこんな地図を用意するテレビ局には、その努力に敬意を表するよりも呆れ返る方が先ですが。
まあ、憎まれ口は置いて。取り敢えずはよく分かる。シナからすれば、「日本は邪魔」以外の何物でもない。
ここで思ったんですよ。
太平洋はキラキラ耀いている。日本海は重い。
その理由は、、太平洋は浜から見ると洋上に太陽がある。
少なくとも我々は陽射しに正対することになる。じゃあ、反射してキラキラして当たり前。
対する日本海は、浜から見ると太陽は地上(陸地上)にあり、我々は陽射しを背に受けて、言ってみれば太陽と一緒に海に面することになる。
海面の反射、キラキラ輝くさまは、基本的に波がなければ「ない」。
そして輝く度合いは、太平洋と日本海では比較にならない、ということになる。
「冬の日本海」は演歌になるけれど、「冬の太平洋」には、ちょっと無理がある。
だけど、陸地から、ではこうだけれど、海を渡って日本に来ることを考えたらどうでしょう。様相は一変するのではないか。
太平洋は陽光を背に受け、船は、まさに黒く見える黒潮を乗り越えてやって来る。目の前には陽射しを受けて明るい緑に染まる山々が見える。
青黒い海の向こうに浮かぶ緑の山々。
日本海はどうでしょう。
「太平洋を陸から見る感じ」と思ったら、ちょっと想像できますか。いや、太平洋に比べて海は浅いから青黒い、とまではいかない。
青い海に陽が反射する。太陽に向って進んで行く。
これは太平洋側から上陸するより、景色は全体に明るいんじゃないでしょうか。
日本のことを「東夷」、或いは「島夷」というそうですが、同時に「海を東に進むと、蓬莱島がある」、とも言われていて、日本こそ、その蓬莱島だ、という説もあります。
いずれにせよ、日本海側を「裏日本」と称し、日本海側を「山陰」という表し方、「裏」とか「陰」とかいうと、何となし「日陰者」みたいには思ってしまうのですが、海を渡って来る側からすれば、昔は日本海側こそ「表」であり、「山の陰」ではなく「山を背にした」、理想郷の入り口だったのかもしれません。