芸人の了見 | |
クリエーター情報なし | |
河出書房新社 |
2004年の発行、十年前で中身には時の流を感じる。
第一部の当世芸人事情では、最初に落語家とヤクザと・・・衝撃的な題ではじまるが、
お付き合いがあるというのではなく、完全なタテ社会で師匠(親分)の命令には絶対服従である、と。
林家こぶ平、三平との幻影と闘った十五年と称し、落語家としての方向性が定まらないが
吹っ切れて、古典落語に邁進、父親は父親、自分は自分と開き直ってからたくましくなってきた、と。
三平ではなく、正蔵を継ぐべきことを予言しているようだ。
小朝、志の輔とそれに続く若手たちとして、あげているのが
市馬、花緑、三木助、そして昇太、たい平、喬太郎、勢朝、志らく、談春、
この11人を、21世紀を担うイレブンと言いきっている。
(ほぼ、その後活躍は御存知の通り、作者としてもニンマリでしょうな)
第二部の落語的生活では、
落語にでてくる「厩火事」の夫婦、「芝浜」の夫婦、「火焔太鼓」の夫婦、「替り目」の夫婦で
情愛、家庭円満の秘訣を述べている。
マクラでも、立川談志師匠が幸せの定義として、「夫婦仲良く三度食う飯」という。
なんでもない日常生活にこそ幸せがあると・・・・至言ですな。
芸人の了見、まあ、中身は、十年前ですが、人間を描く落語的に言えば、中身は共感すべきことが多いですな。
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