![]() | 仏果を得ず |
クリエーター情報なし | |
双葉社 |
☆☆☆☆
早くも、今年(2012年)のBEST5に入りそうな本、おもしろい。
文楽界が舞台ながら、落語の世界に通じる噺。
主人公の健太夫の師匠の銀太夫さん、まるで六代目の松鶴さんのような師匠。
芸は凄いが、普段は女と甘いものに目がなく、弟子の育て方も荒く、放任主義のようだが、
理不尽なこと無理難題を押しつけてくるが、一人前の太夫にしようと一本筋が通った育て方。
この「仏果を得ず」で、一番のおもしろさは、小説の中で現実におきている、
主人公の健の悩み、心の揺れが、文楽の舞台で語ろうとしている浄瑠璃の題材と重なりあうことである。
三浦しをんさんが、書きたかったことは、文楽とは決して古めかしいものではなく、
その中の登場人物のこころは、常に、私たちの現代の日々の生活で活きているということですな。
この前の、「あやつられ文楽鑑賞」と共に、必ずセットで読まれることをお勧めします。
12-B4
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