十代目金原亭馬生 噺と酒と江戸の粋 | |
クリエーター情報なし | |
小学館 |
☆
十代目金原亭馬生、三十年前に他界、この本は二年前の発刊。
今週図書館で借りて、二日間で読了。
たくさん、並行して読んでいるのだが、やはり落語の本は快速のごとく抜いていく。
まぁ、弟子達が語る師匠は、江戸の粋さ、江戸の風をもった噺家さん、端正洒脱そのもの。
主要演目一覧にある演目だけで、数えてみたら・・・213.凄い数。
東京ということもあるが、半分以上は知らぬ噺ばかり、結構聴いただけでも、
すぐに高座にかけることができたとか。
伯楽さんが、三十代前半の馬生さんに最初に言われた言葉が、
「ウチの商売、世の中になくてもなくてもいい商売だよ。“あってもなくても”って、
みんな言うけど、なくてもなくてもいい商売。遊んで食ってるようなもんだろ。
ただ喋るだけで食う商売。これで食えりゃ誰だってなりたがる。
それだけちゃんと食わせて貰えるようになることは大変なことなんだ。」と
噺家という仕事を客観的に見ながらも、仕事に対する自負心が窺える。
家族を愛し、酒を愛し、落語を愛し、芸人的自堕落な生活を遠ざける、馬生。
生の高座でなければ、到底理解できない魅力と凄さ。
と云いながら、声が聴きたくて、一度レコード屋へ行かなければと・・・。
十八番を選ぶとなると山のようになると、選びようがないという中から
よく名が上がるのは、「替り目「夢金」」「親子酒」「目黒の秋刀魚」「花見の仇討」など・・。
志ん生を超える志ん生になれた唯一の人。
それゆえに、短命だったのが、惜しまれる。
今、この粋さを継承している噺家さんは誰なんでしょうか、誰か教えてくださいまし。
噺と酒と江戸の粋、昭和の名人、十代目金原亭馬生でおます。
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