![]() | 落語娘 (講談社文庫) |
クリエーター情報なし | |
講談社 |
☆
2008年に映画化になったのを、今頃読む。
主演はムラさん、文庫本の表紙の着物姿の美人さんか。
イメージができ上がってしまうのも如何なものか・・・。
でも、見てなければ[ちりとてちん」の若狭、貫地谷しおり
あたりをイメージしていたりして・・・・・。
話は、女性落語家、香須美が男尊女卑の落語界、縦社会の落語界、
そして、文楽的柿紅と志ん生的平佐の落語観の中でさまよう。
柿紅には、「話芸、の言葉でわかるように、我々が身を奉じているのは、
安っぽい笑いの売りの世界ではない。落語という芸能に一生を捧げた
匠たちが、命がけで技を競いあう場だ」と激しい言葉で諭され、
のちに師匠となったぐうたら平佐には、「ひょっとこのお前だって、
わかってるはずだ。噺家の善し悪しは、仕込んだ根多の数で決まるもんじゃねえ。
ほんのいっときでも、観る者聴く者の頭の中に生きた世界を植えつけられるか
どうかで、そいつの価値が決まる」と・・・。
こんな、落語とは如何なるものかという答が・・・随所に現れる。
それにしても、今や上方の女性噺家も十人を超え、それなりの存在感がでてきましたが、
昔はこの本のように、落語は男のもの、女人禁制というような
大きな壁があったんでしょうな。
もう一作は、2004年、第84回オール讀物新人賞、受賞作品「ええから加減」
これは、女性コンビの漫才師のハナシ、でも落語ファンだけに「落語娘」の方が、
数段興味深く読めましたな・・・。
前座時代というのは、意地はります。無理します。虫けらのように扱われます。
いまどきやない、そんな世界だからこそ[落語物語」同様、映画にもなるんですな。
映画を観る機会の少ない私には・・・今年こそはと、焦りますが
観なければならない、落語映画がどんどん増えていきますな・・・。
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