![]() | 身体のいいなり |
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朝日新聞出版 |
☆☆
講談社エッセイ賞、受賞作品ということで購入した本。
著者自身が、癌にかかった五年間、それも乳癌という男性から遠く離れた病気。
腰痛、アトピーからはじまり、そのとき身体とまわりに起きたことが書かれている。
単に闘病日誌というより、仕事が、原稿料を稼がなければ、手術はいつ。
乳腺の摘出、保険の範囲で、いくらかかるの、癌という不治の病の悲壮感より、
先生の対応が悪いとか、入院での周りの患者への応対が煩わしいとか、
整形手術をうけようかどうしようかみたいな、目先のことで苛立ち、悩む。
でも、癌が発生してから、ヨガのところはおもしろい。
単なるスポーツではなく、身体と心は連動しているものだと、
気がついた著者だが、心は身体がいいというものに全面降伏するものではないと。
一つは、自分にお祈りができるかどうか・・・。
もう一つは、菜食主義と連動していること・・・。
宗教じみてくる、ヨガ、に心は戸惑ってしまう。
でも、一度やりかけたヨガ、ポーズをこなすうちに、呼吸法なのか
ある先生のレッスンでは、受講後の熟睡の深さがまるっきり違ったりして・・・
身体は正直に受け入れてしまう。
最後には、元気になった著者だが、癌のキャリアであることは変りないが、
なぜか元気になってしまったのか、たのしく生きていいのか・・・・・と。
病とは、身体とはなんだったのか、病は気からというけれど、
今、気持ちよく働いてくれる身体を味わうことができて、
楽しく暮らせるのがとても嬉しい・・と。
気で、病はコントロールできるというのを、実証したような本。
最後の一行・・・
・・・・私は今日も身体のいいなりなのである。
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