シネマ落語 | |
クリエーター情報なし | |
河出書房新社 |
☆☆☆
立川志らくが、名作洋画のおもしろさを古典落語の世界で表現。
“シネマ落語と称して、ニュ―ヨークが江戸になり、ヒーローが八五郎に、
落語的展開で、志らくの世界に引きこむ。
ただ、非常に理屈っぽいというか、暗くドロドロした世界が展開される、
ヒントになったのが、三遊亭圓朝が明治時代に、イタリアオペラを題材に
古典落語を創ったというエピソード、師匠談志の落語は人間の業という教えを
実践するべく、志らくさん、重たい、暗い、・・・・。
読んでいるからかもしれないが、落語の底に流れるたのしさが薄くて辛い。
さて、何と何がくっついたのか・・・興味あるところ
問題形式にしようかとも思ったのですが・・・ずばり、書いていくと。
「天国から来たチャンピオン」・・・・重ねる落語は「死神」
「タクシードライバー」・・・・・・・・・・重ねる落語は「素人鰻」
「ライムライト」・・・・・・・・・・・・・・・・重ねる落語は「たいこ腹」
「タイタニック」・・・・・・・・・・・・・・・・重ねる落語は「抜け雀」
「ローマの休日」・・・・・・・・・・・・・・・・重ねる落語は「唐茄子屋政談」
「シャイニング」・・・・・・・・・・・・・・・・重ねる落語は「鰍沢」
すべてが、鰍沢ぐらい、暗く重たく、このまえ食べた肉のお寿司ようで
美味しいのですが、そればかりは飽きてしまうようで、
やはりお寿司はお寿司、お肉はお肉で、別々に味わいたいもの、
そんな気にさせる志らくさんの「シネマ落語」でおました。
いずれにしても、生で聞かないと落語としての評価はできませんが・・・・。