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「気配とは何か。周囲の状況から何となく感じられるようす」、この「何となく」を作り出しているのは誰か。「国民の声」と言いながら、多くの国民の声をその場から排除する宰相とその周辺、そしてそれに追従するマスコミ。
あいまいな日本の心性を再稼働させているのは「空気」ではなく「気配」ではないかと・・。
政治家の街頭演説中に異議申した市民がその場から排除されたり、それを報道しないマスコミ、いま、出ていくべきと判断すれば前に出て、劣勢と判断すれば一歩く自分のポジショ似んグを第一に考える小池さん、そのパフォーマンスに付き合わされ、逆に活用されるがままのテレビ。
憲法改正に賛成ですか反対ですかの二択で問うのがおかしくて、そのままでいいよ、と言うのは決して無責任ではない。小説家の赤坂真理さんは、現憲法は「『もらったものだけど、美しく、精神的な支えになっていました』と言えばいい」と言う。
新型コロナウィルス感染が拡大する中で、医療従事者、スーパーの店員、清掃員、公共機関の従事者などエッセッシャル・ワーカーの存在がクローズアップされ、必要不可欠な仕事とは何かと議論される流れにもなったが、賃金の改善とか抜本的に改善されることはなかった。
ニュースとワイドショーの際が無くなったというより、すべてがワイドショー化してしまっている。解かりやすくといいながら、視聴者を馬鹿にしたように考えることを最初から排除してしまっている。
そんなことを、立ち止まって、色々と考えさせてくれる一冊でおます。