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丁度先月の末に、今岸城短歌の先生をしていただいている金川宏さんの薦めもあって買った本。飛び飛びでキッチリと読めなくてひと月置いてあったのだが、五月号とあるので、やはり今月中に読み終えなくてはと、脅迫観念に急き立てられて読み終える。(と言いながら、特集の短歌のところのみですが)。
文學界なんて読むのは、初めてではないでしょうか。
短歌の特集では、視覚と聴覚と嗅覚が入り混じっているとか、暗喩と心象風景とか、時事詠であったり、短歌における〈私性〉、よく言われる「文語」と「口語」についてか、いままでモヤモヤとしていたことの答えのような批評が次々と続く。
一番、興味深く読めたのが、宇都宮敦さんの「聴覚イメージとしての短歌・口語短歌リズム論」おもしろおました。
金川先生もおっしゃる「短歌形式」とは、
四・四・四・四・四の打拍(20拍)を基本とし、
五・七・五・七・七の音数(31音)を標準とする、詩形である。
各句とも、八音ぶんの音量を持つ
三・一・三・一・一の休止を持つ
各句に、Ⅰ〇◉Ⅰが一つ入ることによって単調になるのを避ける
たった一音ぶんの休止によってリズムが生まれている
この日本語はつねに二音という単位を基軸として成り立っている
の再認識でおますな。
あと、エッセイとエセーとコラムはやはり、面白かったですな。
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