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大好きな俵万智さんの歌集だが、ピンとくるのが少ないのはなぜ。あとがきで言われてるように自然詠が増えたからか。微妙なる心情の揺れが好きだったのに、その歌が減ってるのか・・。いずれにしても、短歌は生き物、その時ごとに変わるものなんですね。
気になった歌も少なめ、そしてこの歌集では異質かも。
・「電柱柱抜けそうなほど揺れていた」震度7とはそういうことか
・係員の入力ミスか「日本は終了しました」とある掲示板
・中一も小一もいる鬼ごっこ小一専用ルール生まれる
・次に会うときは長袖かもしれずアニエスベーで買うワンピース
・「おばあちゃん次は何色?」子は問えり米寿をベージュと聞き間違えて
・落ち葉踏む音をおまえと比べあうしゃかしゃかはりりしゅかしゅかぱりり
・貝殻をはずされてゆく寒さにて母子家庭とはむき身の言葉
・無垢、無邪気、無防備 笑顔とは無から生まれるものと思えり
・この人の何を私は知っていて何を私は知らないでいて
・ゆで加減繊細すぎるパスタなり君の心の芯を残して
・愛よりもいくぶん確かなものとしてカモメに投げるかっぱえびせん
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