ごまめ~の~いちょかみ・Ⅱ

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志ん生的、文楽的

2010-05-06 06:01:14 | 本の少し
志ん生的、文楽的 (講談社文庫)
平岡 正明
講談社

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二ヶ月、経っても、完読できず、自分自身いやになる。
落語論ではあるが、作者の平岡正明さんの視点が高尚すぎて、
いかんせん、江戸落語で、生で聴いた事の無い、
志ん生さんと、文楽さんで、ましてや内容が学術的で馴染めない。

三木助の「芝浜」を、朝の芝浜の朝明けの清清しい描写が有名だが、
あれだけ、磯の匂いが沸き立つぐらい事細かに演じると、
「あれじゃ、夢だと、思えねえ」と、五代目志ん生が切り捨てていた。と

この様に、CDもあり、確かめるできるところは興味深く読む事ができるが
音源として、我耳に残らないのは、辛いことですな。
江戸落語に出合うた時には、再度、ページをめくる事もあるでしょうが・・。
ひとまず、書棚にいれときます・・・・。

上方ファンの方、平岡正明さんの本では、
まずは、桂枝雀さんを書いた「哲学的落語家」から、お読みなさるのを
お勧めしますな・・・。



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1 コメント

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僕も先日読み終えました (明彦)
2010-05-10 01:02:01
平岡氏は実は生の高座に接することは数えるほどで、音源を手がかりに想像力とウンチクを駆使して、
饒舌に噺の背景を想像していく訳ですから・・・。
志ん生・文楽は勿論生の志ん朝師匠さえ知らない、そしてウンチクのかなりの部分が分からない僕でも、
平岡氏の文体に乗って読み通すことが出来ました。
そして「これはありえへんやろ」という想像や、時々間違っているウンチクを見つける楽しみもありました。

ただ、松鶴師匠の『らくだ』を、晩年のNHKビデオから判断されているのは残念ですね。
せめてお元気な頃のスタジオ録音を聴いて欲しかったなあ、と思います。
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