乾いた夏・・・ここしばらく、ここブルガリアの田舎町ペルニックはそんな感じです。去年は「日本のジメジメした暑さよりもマシ」と思えていたのですが、なかなかこの乾燥した暑さもあなどれません。
まず、朝晩の涼しいこと!! 日中汗をかいたままでいると身体をこわしそう。それに、日本にいたときはドコでもクーラーがかかっていたから、スーパーや飲食店に入れば身体を休めることもできました。家にいるとき、クーラーがイヤなら「除湿モード」でもずいぶんと違ったのでした・・・が、こちらはクーラーがついているところがほとんどありません! 一般家庭は言うまでもなく、カフェでも、窓のほとんど(または、まったく)開かないバスでも・・・ そして、どこもかしこも乾燥していて、普通に「除湿モード」。つまり”逃げ場”がないのです!!! まあ、セヤンカ(日陰)に入ると少しはいいけどね。 日中の最も暑いときに外を歩いたら脳みそが乾いてカラカラになりそうです。(だから、昼の2~4時くらいは、ポチフカ(お休み)。みんな木陰でウダウダしゃべっています。)
それに、みんな日傘や帽子を使いません。暑い日は、女性は肩出し、へそ出し、背中出しの「ビーチ・ファッション」、男性は・・・Tシャツ、短パン。(もしくは上半身裸!、時々食堂のおじさんがこの格好にエプロンをして、汗だくでキョフテを道端で焼いています! 女の人がしてたらすごくセクシーかも・・・) この短パンは木綿のチェック柄で、私から見ると下着のトランクスみたい! 私にはそんな格好はムリ!!!
でも、そんな日でも用事があって友人のヒゲおじさん(頻出の)バリュと一緒に隣町ラドミルに行かなければならなくなりました。
バスから降り、道を歩いていくとき、バリュおじさんはその辺の木をいきなりひっぱり、ブチブチと何か実を採り始めました。おいしい木の実がその辺どこでも取り放題! あ~これがブルガリアのいいところだよね~。誰かの家の木でも公の歩道まで垂れ下がってきているものはふつう許可をとらなくても取っていいようです。日本のものとはくらべものにならないほど大きくなった桑、先日書いたチェレシュ、ビシュニなどのサクランボもあります。
そんな中、一番多い木がジャンカ(複数形でジャンキ)。青い実はとてつもなくスッパ~イ!! でも、梅とは違って生で食べられます。見た目はサクランボをチョッと大きくしたくらい、青いときの食感はリンゴに近い(?)かな~。中には種が一個。熟れてくると黄色いの、赤いの、黒っぽいのといろいろ出てきます。こういうのを食べると、「これってプラム系??」と思ってしまいます。この木の日本名は?? なんでしょうね~。ご存知の方、教えてください!
バリュと歩きながらその日は、その「スッパ~イ」ジャンキを10個以上食べたのでした。すると・・・夜、家に戻ってみたら体がラク!! あまり日中の疲れを感じません。ビタミンでも入っているのかな??
次の日、バリュおじさんはトルビチカ(スーパーなどの買い物袋)を私にくれました。ズシッと重いけど、これ、何?
おお~っ!でも、こんなに食べたら歯がうきそう・・・ というわけで少し食べたら残りは砂糖と一緒にビンに入れてウォッカを注いでみました。「梅酒」ならぬ、「ジャンキ酒」。チョッと1ヶ月くらいは漬けて試してみようと思います。
ちなみに、いまどこもかしこも良く熟れたジャンキがなっています。味見した感じでは赤、黒、黄の中では黄色のジャンキが一番甘くてジューシー。無料で手に入るこのジャンキを求めて手押し車や自転車にバケツを載せて道端や山、野を駆けめぐり、集めたジャンキを持ち帰る姿をよく見ます。ラキヤやネクターを作るそうですよ! ジャンキのラキヤはまだ飲んだことないな~。おいしいのかな・・・。