国道に戻ってさらに進んでいくとヴァルナとブルガスのほぼ中間地点でビャラという町に入っていきます。ビャラとはブルガリア語で「白」の意味・・・ 国道沿いの街の入り口に「ワインテイスティング」の看板!!
そして町の中心部に入っていくと明るい海にまっすぐ下る坂道。まだまだ建設中のリゾ-トホテルやアパ-ト・・・ でも地元のお年寄りがその辺のベンチにのんびり座ってダベッていて、きらびやかなロシア人たちなどで混みあっていない垢抜けなさがかえっていいかも。(隣町のブルガス県に入ったオブゾルという町は、規模はビャラと同じほどだけど、それはそれはヴァルナと同じくらい観光客でごった返して、通りはまるでお祭り騒ぎ、縁日みたい!!)
興味をそそられたワインセラ-に戻って行ってみました。今はワインのシーズンではないし、かなり夕方だったのでやってるか心配しながら入っていくと、かわいいモミチェタタが「やってますよ!さあどうぞ」小さなワインセラ-ですが、ブルガリアの固有種「ディミャット」を使ったオリジナルのワインも作っているみたい。7種類あったのを全部テイスティングさせてもらって、ディミャットの白とロゼを買いました。冷やして飲んだらおいしいだろうなぁ・・・
いろんな国の国旗が壁に貼ってあって、その中に日の丸もあったので、「日本人も来るの?」と聞いてみると、「ええ、来たわよ!確かゲストブックに名前が書いてあったはずだけど」と見せてくれました。おお~、確かに!! 個人旅行でしょうか?ツアーじゃ来ないよねぇ・・・日本人もなかなかディ-プなところまで来てますね!!
そういえば、ブルガリアを旅行すると、地方地方の方言で、一瞬「ワタシ、ブルガリア語が下手くなった?」と思うほど通じないことがよくあるのですが、この街では不思議と何の違和感もなく通じる・・・ ソフィア近郊の人が夏の間働きに来ているのかな?とも思ったけど、どうもそうでもないみたい。後で調べてみると、以前はここにギリシャ人が住んでいてバルカン戦争後に住民の交換が行われ、ギリシャのマケドニア地方に住んでいたブルガリア人がつれてこられたんだとか。だからかな? ペルニックに住んでいたワタシにとってギリシャ方面に向かうこの地方のブルガリア語はなんだかわかりやすく感じます。
この町に息づく歴史はそれだけではありません。ブルガリアが南北に分割されていたころ、ここがちょうど国境だったので税関があった、とか。太古の昔から人が住んでいたらしいこの町・・・ 確かに海の近くに行ってみると遺跡を発掘しているところがありました!!
そしてそこから海岸を見ると、この町の名前のもとになった「ベリテ・スカリ」(白い崖)!!
派手に観光地化される傾向のブルガリアの黒海リゾートの中では珍しく、隠れ家的で、ブドウ畑とささやかな漁業の小さな町として残っているこのビャラ・・・ もう少ししたら庶民のワタシのようなものでも気楽に泊まれる場所がいっぱいできるのかな?
今回はバンガローもしくはホステルに泊まる費用を奮発してワインを買ってしまったのでどこにも泊まらずに一気にブルガスを通過して新しい高速道路を使ってソフィアまで帰ってきてしまいました・・・ でも、来年はこの町に何泊かして、ビーチで日がな寝そべったり、港で魚釣りをしたり、ワインをのんびり楽しんだりしたいなぁ・・・
おまけ情報:トラキア高速の最後の区間が開通したのでソフィアからブルガスまで全線高速道路で4時間を切るようになりました。ホントに近くなったなあ… でも、ブルガスから250kmくらい(プロヴディフとスタラ・ザゴラの間くらい)まで高速道路上には上り線にも下り線にもガソリンスタンドがまったくありません!! 高速道路に乗る前にガソリンの残量のチェックはきちんとしましょうネ!!