モリモリキッズ

信州里山通信。自然写真家、郷土史研究家、男の料理、著書『信州の里山トレッキング東北信編』、村上春樹さんのブログも

貝母が満開!(妻女山里山通信)

2010-04-15 | アウトドア・ネイチャーフォト
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 妻女山の山奥にある貝母(バイモ)がほぼ満開になりました。といっても遠目では、緑色なのでただの草むらにしか見えませんが…。今年もほとんど人に知られることもなく、静かに咲いて消えていきます。見頃はこれから10日ぐらいでしょうか。GWには残花だけとなり、明けには地上からすべて消えてなくなります。

 バイモは、カタクリやニリンソウと同じ儚い春の命、春の妖精、スプリング・エフェメラルです。帰化植物でも繁殖力は高くないため、野生化した群生地はほとんどないと思います。前記したように、ここも昔に薬草畑だったからなのですが、その後耕作放棄されてヤブ山になり、深い森の中に埋もれてしまいました。そして何十年も知られることもなく咲いては消えを繰り返してきたのです。

 帰化植物といっても繁殖力が強くないために、周囲の在来種を駆逐してしまうこともないようです。群生地も、昔の畑の形のまま残っている感じです。また、地上への出現から消滅まで二ヶ月足らずなので、その色とあいまって気付く人も少ないのでしょう。別名を編笠百合というのは、花弁の内側の模様からですが、花言葉の「謙虚な心」が表すように外からは非常に地味な風情です。そこが茶花としてもてはやされる要因なのでしょう。

 さらに奥にある堅香子(かたかご)の花の群生地はと思って訪ねると、まだ固いつぼみのままでした。このところの真冬のような寒さで、開花も遅れているのでしょう。花弁の体温が25度以上にならないと反り返らないので、満開の八十乙女らが春風に揺れるのは、もう少し先のことになりそうです。冠着山や聖山は、昨夜の雪で真っ白でした。今年は去年以上に異常気象になりそうです。

★ネイチャーフォトは、【MORI MORI KIDS Nature Photograph Gallery】をご覧ください。キノコ、変形菌(粘菌)、コケ、花、昆虫などのスーパーマクロ写真。滝、巨樹、森の写真、森の動物、特殊な技法で作るパノラマ写真など。
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