~空からの贈りもの~

「森のこもれび」の山崎直のブログです。

名も知らぬ君へ

2013-06-07 20:48:29 | 日記
うちの子が亡くなる4か月前に、近くの四つ角で交通事故があり

若い男の子が亡くなりました。

月命日には必ずお花や牛乳が供えられていました。

私は息子に「亡くなった子はきっといい人だったのね。毎月お花を

供えに来る友達がこんなにいるんだもの」と、話したことを今でも

覚えています。

まさか、自分の子がこの子の数カ月後に逝ってしまうと知らずに…

月命日のお花は1年ぐらい続いたでしょうか。

それからは、お盆やお彼岸・命日に必ずお花がありました。

名も知らぬその子のことが、息子と重なりました。

何年たっても、お花と共に牛乳が供えられていることに、

その子の死があまりに早く、恐らく10代だったのだろうと

思われました。

6月の声を聞くと、今月は名も知らぬ君の命日がと、

思うのですが、いつかは知りません。

今朝、あの四つ角を通ると沢山の花束や花かごが置いてあるのです。

今までで一番立派なお花のお供えでした。

数えてみると、名も知らぬ君の13回忌なのです。

花束のりっぱさから、お友達がすっかり大人になったことが

察せられました。

13年という時が流れても、お友達は忘れずにお花を供えて

くれる…と、思った途端に不覚にも涙が溢れてしまいました。

名も知らぬ君は、今なお皆の心の中に生きているのですね。

会ったこともないのに、お友達がお供えするお花が

私と名も知らぬ君を繋いでくれているような気がします。

君を思うと、「人の心に、たった一輪でいい、私も花を

咲かせて生きたい」と思うのであります。
コメント
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