~空からの贈りもの~

「森のこもれび」の山崎直のブログです。

悲しみの記憶が消える

2015-10-26 22:40:41 | 日記

新聞に「男の気持ち」を投稿した、2ヶ月前に奥さんを

亡くした人の記事が載っていました。

『満ち潮のように悲しみが今もこみ上げ続け、いつか

潮が引いていくのかもわからない。

親戚や友達の前では涙が一滴も出ない。

悲しみをさらけ出せる場所がほしくて、癌で家族を

亡くした遺族の会に出掛けたがだめだった。

初めて心から悲しみがこみ上げてきたのは、

「男の気持ち」を書いた時…

文字にしなければ伝わらないものがある。

文字だからこそ感じられるものがある』と書いて

ありました。

私もそうでした。

「生と死を考える会」の子どもを亡くした集まりに

行きましたが、自分の居場所はここではないと

感じ、1回でやめました。

悲しみの潮が引く日はないと思っていました。

でも、どんなに深い悲しみがあっても、人間って

乗り越えて行くものなんですね。

背負いきれないものは、来ないのかもしれません。

来たってことは、背負えるからなのかも…

ランディさんが「最近、兄の死のこと忘れちゃって

自分で書いたの読み返して、あーこんなことあったん

だって思い出すの。本当に忘れちゃったの」と

言っていましたが、そのことを完全に乗り越えて

しまうと、どんなに大変なことでも忘れてしまう。

人間の記憶って、そういうふうに出来ているの

かもしれません。

私も、命日が近づくと刻々と、息子が倒れた

時からの記憶が立ち上がって来ましたが、

今は思い出そうと意識しないと、出てきません。

きっと完璧に乗り越えたら、ランディさんみたいに

悲しく辛い記憶は、消えてしまうんだろうな~

以前は、記憶が薄らぐことに、罪の意識を感じて

いたけれど、忘れることは次のステージに行く

事なんですね。

人間ってすごいな~

コメント
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