~空からの贈りもの~

「森のこもれび」の山崎直のブログです。

大島 渚監督の息子へ宛てた詩

2017-09-14 21:31:49 | 日記

新聞に一編の詩が載っていました。

大島渚監督が、「親の戦争体験を聴く」という

小学4年生だった息子の学校の課題を受けて

書かれたものだそうです。

心に響きました。

      「パパの戦争」

戦争が終わった日、

パパ、十三才、中学の二年

そう言えば

戦争が中国から太平洋へ

広がった年

パパ、君と同じ 

四年生だった

戦争が終わった日。

朝から将棋をさす。

正午、陛下の放送。

午後も 将棋をさす。

駒、見えていない。

王様は、あったかどうか。

夜。

母、疎開の妹を迎えに

旅立つ。

妹ばかり大事にしてる。

眠れない。

電燈明るく、

非常食の炒り米

ポリポリかじる。

あくる日 庭を掘る。

本を入れて埋めて

あったかめだが、 

本は水びたし。

君は今も見ることが

できる。

その本を パパの書斎の

奥に。

次の日。

学校へ行ってみる

全校生徒で掘った、

掘りかけのプール。

もっこかついで土運び、

何度、上級生に蹴られたか。

上級生にさからうのは、 

天皇陛下にさからうこと

だぞ!

戦争が終わった日

パパ、十三才、

中学の二年、

銃とるだけが戦争じゃない。

上級生のビンタ

水びたしの本、

妹と別れてくらすことも、

みんなパパの戦争だった。

今、君に戦争はあるか。

戦争が終わった日、

パパ、十三才、

中学の二年生

憎むことを知り

今、パパ、四十一才、

憎みつづけてている

戦争を。

君よ、

君に戦争はあるか。

君よ、

今を大切にせよ

      大島 渚



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