~空からの贈りもの~

「森のこもれび」の山崎直のブログです。

初女さんとぬか床

2017-09-05 22:18:49 | 日記

初女さんが、漬け物名人と呼んでいKさんから

ぬか床を頂いて来ました。

それまでkさんは、人にもらったぬか床は途中で

ダメにするからと言われていたので、頂けるなんて

びっくりぽんでした。

Kさんの言葉通り、私は初女さんから頂いた

ぬか床も「ありゃりゃ~」という感じで、

ダメにしてしまいました。

先にランディさんがダメにしていて、私のぬか床の

末期を知ると、直さんもなんだ~と嬉しそうでした。

私は、今度こそはと心に決めて、毎日目が行く

流しのところに置き、ここなら忘れず手を入れる

ことが出来ると思いました。

毎日、見ていると自然にぬか床に挨拶するように

なるのです。

「こんにちは」と声を掛けてかき回す…

そんなことを数日していたら、美味しいぬか漬け

が出来たのです。

声を掛けると、ぬか床がいのちある対等な存在に

なっていくような気がしました。

初女さんがランディさんと私に教えてくれた

最後のことが、ぬか漬けだったのです。

その前に「ぬか床は生物多様性だと思うの。

生物多様性のその先をランディさんに書いて

欲しいの」と言われ、「じゃあ、ぬか漬けを

やってみましょう」と1月の凍てつく台所で

初女さんが実践されたのです。

包丁を持つ初女さんの手がふるえ、その震える

手を見ていると、初女さんのいのちの炎が

消えてしまいそうで怖かったことを今でも

覚えています。

きゅうり、にんじん、セロリ…

初女さんは、黙って漬けられ、その神聖なる

空気に私たちは完全にのまれていました。

「では、やってみて下さい」と言われた時には

後ずさりして「ランディさん、どうぞ」と

言ってしまいました。

ぬか床と生物多様性の話をされ、ぬか漬けの

実践をして下さった初女さんの心の底に

あったものが、私にはまだ分かりません。

でも、毎日ぬか床に「こんにちは」と声を

掛けていたら、初女さんが伝えたかったことが

見えてくるかもしれません。

それは、最後の最後に初女さんが一番

伝えたかったことだから…



コメント
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