たまかぎる ほのかに光る ほほゑみを いかに愛でむと 迷ふわれかな
うるはしき ことをせむとふ まなざしの 清きかをりを 何にたとへむ
山の辺に きみをとらへて かりそめの こひもかたらむ 霧の佐保姫
しらたまを 口にふくみて とほき日を 思ふまなこに しらたまの見ゆ
もろもろの 花のかをりを たしかめて 蘭のごとしと いふ人のあり
血のごとき 赤き苺を ひとくちに 噛みて知るべき 親心かな
こくりこの 日向に咲きて 揺れ動く 心ささへて よきことといふ
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(写真は1977年頃、青城澄15歳)